原論とは? わかりやすく解説

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げん‐ろん【原論】

読み方:げんろん

ある事柄根本になる理論理論体系のもとになる理論また、それを述べているもの。「教育学—」


ユークリッド原論

(原論 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/31 03:12 UTC 版)

原論
古代ギリシア語: Στοιχεῖα ストイケイア
バースのアデラードによる『原論』のラテン語訳の口絵。1309年-1316年頃。
著者 エウクレイデス(ユークリッド)
訳者 共立出版版: 中村幸四郎寺阪英孝伊東俊太郎池田美恵
東大出版会版: 斎藤憲・三浦伸夫
ジャンル 数学書
コード ISBN 978-4-320-01965-2
ISBN 978-4-13-065301-5
ISBN 978-4-13-065302-2
ウィキポータル 数学
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原論』(げんろん、古希: Στοιχεῖα, ストイケイア: Elements)は、紀元前3世紀ごろ、プトレマイオス朝エジプトアレクサンドリア数学者エウクレイデス(その英語読みがユークリッド)が編纂したと言われる数学書『幾何学原論』ユークリッド『原論』ユークリッド『原本』などとも。

ピタゴラス派プラトン派などのギリシア数学の成果の集大成であり、論証数学を確立した、数学史上の古典である。

その影響は中世以降のアラビアヨーロッパにも及び、加筆・図解注釈翻訳がほどこされ多種多様な版が作られた。19世紀ごろまで数学の標準的な教科書の一つとして使われ、聖書に劣らぬロングセラーとも評される[1]

著者のエウクレイデスに関する資料は乏しく実在性を疑う説もある[2]

内容

構成

ユークリッド原論の内容は幾何学比例論数論、無理量論(無理数)からなる。このうちで幾何学については、議論の前提の一つである平行線公準の必要性が疑問視されて19世紀に「非ユークリッド幾何学」が成立したため、原論と同じように平行線公準を正しいとした前提から論じた幾何学は、原論以後に得られた成果も含めて「ユークリッド幾何学」と呼ばれる分野になった。

全13巻で内容は以下の通り[3]

巻数 定義 公準 公理 命題 内容
第1巻 23 5 5
(又は9)
48 平面図形の性質
第2巻 2 0 0 14 面積の変形(いわゆる幾何学的代数)
第3巻 11 0 0 37 の性質
第4巻 7 0 0 16 円に内接・外接する多角形
第5巻 18 0 0 25 比例論
第6巻 4 0 0 33 比例論の図形への応用
第7巻 22 0 0 39 数論
第8巻 0 0 0 27 数論
第9巻 0 0 0 36 数論
第10巻 第1群 4
第2群 6
第3群 6
0 0 115 無理量論
第11巻 29 0 0 39 立体図形
第12巻 0 0 0 18 面積・体積
第13巻 0 0 0 18 正多面体

平面の初等幾何について述べられているのは1234巻と6巻。 ただし、この内容はユークリッド本人の業績というよりは、それ以前にピタゴラス学派等の貢献により、ユークリッドの時代より前から既に体系化されていた情報を再編纂したものである可能性が高い。

また、5巻、12巻は当時のプラトン学派数学者エウドクソスの業績であるし、10巻、13巻は同じくプラトン学派のテアイテトスの貢献によりもたらされたものと考えられる。 よって、ユークリッド本人は主に既存の知識と最新の学術成果を付け加えて、『原論』を編纂したものと考えられる。

14巻、15巻も存在するが、それらはユークリッドの時代より後になって付け加えられたものだと考えられている。ハイベア・メンゲ編纂の『エウクレイデス全集』(後述)では第5巻に14巻、15巻が古注(スコリア英語版)とともに収録されている[4]

定義・公準・公理

『原論』ではいくつかの定義からはじまり、5つの公準(要請)と、5つ(又は9つ)の公理(共通概念)が提示されている。議論の前提となる点や線、直線、面、角、円、中心などの概念が定義され、次のような5つの公準を真であるとして受け入れることにより、作図の問題の基礎を明確にしている。

  1. 任意の一点から他の一点に対して直線を引くこと
  2. 有限の直線を連続的にまっすぐ延長すること
  3. 任意の中心と半径で円を描くこと
  4. すべての直角は互いに等しいこと
  5. 直線が2直線と交わるとき、同じ側の内角の和が2直角より小さい場合、その2直線が限りなく延長されたとき、内角の和が2直角より小さい側で交わる。

これらのうち5番目の公準については古代より、他の公理、公準に比して突出して複雑であることから、自明とするには疑問とされていたが、この疑問により、近代に至ってこの公準が成立しないとする幾何学である非ユークリッド幾何学の発端となる。 さらに公準の後に次のような公理が示される。これはあらゆる学問に共通の真理として受け入れられるものであり、研究において常に参照すべきものとされている。

  1. 同じものに等しいものは、互いに等しい
  2. 同じものに同じものを加えた場合、その合計は等しい
  3. 同じものから同じものを引いた場合、残りは等しい
  4. [不等なものに同じものを加えた場合、その合計は不等である]
  5. [同じものの2倍は、互いに等しい]
  6. [同じものの半分は、互いに等しい]
  7. 互いに重なり合うものは、互いに等しい
  8. 全体は、部分より大きい
  9. [2線分は面積を囲まない]

ただし[]で囲まれた公理は公理に含めないことがある。第5公理は第2公理から導かれる。また第9公理を現代的に言い換えると「異なる2点を通る直線はただ1本だけ存在する」となる。第9公理は幾何学に関するものなので、本来は公準に含められるものと考えられる。

受容史

古代

1世紀ごろに書かれ、19世紀に出土した『原論』パピルス写本の断片(オクシリンコス・パピルス)。図は『原論』現存最古の図であり[5]、第2巻の命題5に添えられたもの。

古代地中海世界では、エウクレイデスとほぼ同時代のアルキメデスアポロニオスが早くも本書を受容している[6]。その他ポセイドニオスゲミノスプトレマイオスヘロンポルピュリオスパッポスシンプリキオスキケロボエティウスケンソリヌス英語版らが受容した[6]

とくに、プロクロスによる『原論』第1巻の注釈書は、序文がない『原論』にとっての序文的内容や、エウデモス『幾何学史』の抜粋を含んでおり、重要資料となっている[6][7][8]

テオンは『原論』に加筆や改変を施した改訂版を作った[6][9]。現存する古写本の大半は、この「テオン版」に依拠している[6][9]。古写本には著者不明の注釈(古注、スコリア英語版)も多く記されている[10]

中世から現代

イスハーク・イブン・フナインによるアラビア語訳の写本

中世イスラム黄金期には、他のギリシア古典とともにアラビア語に翻訳され、アラビア数学の発展に貢献した。受容者としてアル=ハッジャージイスハーク・イブン・フナインサービト・イブン・クッラアン=ナイリーズィー英語版アッ=ディミシュキーwikidataナズィーフ・イブン・ユムン英語版イブン・アブダルバーキー英語版トゥースィーらがいる[11]モンゴル帝国4代皇帝モンケは、フレグ西征の最中『原論』を愛読したとされる[12]

ヨーロッパでは、暗黒時代とされる中世前期でもボエティウスが『原論』の内容をラテン語で部分的に伝えた[13]。「12世紀ルネサンス」期になると、バースのアデラードカリンティアのヘルマン英語版クレモナのゲラルドが、アラビア語からラテン語に翻訳し、それらの翻訳を改訂したチェスターのロバートカンパヌスのラテン語本の写本が普及した[14][15]。「ルネサンス」期には、カンパヌスやコンマンディーノのラテン語本や、グリュナエウス英語版校訂のギリシア語本が、印刷技術の発達により刊本として普及した[16]

マテオ・リッチ徐光啓の『幾何原本

近世以降、タルタリアによるイタリア語訳をはじめとする各国語訳も作られた[16]イエズス会士のクラヴィウスグレゴリオ改暦の主導者でもある)は『原論』を重視した[17][18]。クラヴィウスの弟子マテオ・リッチは、中国で徐光啓とともに『原論』の漢訳幾何原本』を作った[17]。『幾何原本』は江戸時代日本にも舶来したが、和算中国数学において重視されることは無かった[19][2]明治になると、西洋に留学した菊池大麓らにより『原論』の重要性が認められ[2]E.W.クラークらにより英訳からの日本語訳が作られた[20]。近代アラビアでも、西洋の影響のもと翻訳が作り直された[2]

ヨーロッパでは、13世紀の中世大学以来、幾何学の教科書として『原論』第1巻が読まれた[21]。中近世において『原論』は数学だけでなく神学自然学論理学とも結びつけられた[21]。17世紀以降、数学の最前線は微積分学などに移ったが、『原論』は教科書として読まれ続け[22]、論証法はスピノザエチカ』や[23]ニュートンプリンキピア』に継承された[22]。18世紀、ルジャンドルが『原論』を教科書として分かりやすく再編し広く読まれた[22]。19世紀、非ユークリッド幾何学が誕生すると、『原論』の公理や公準そのものに対して考察が行われ、20世紀、ヒルベルト形式主義に結実した[22]ブルバキ数学原論』は現代版『原論』とも言われる[2]

21世紀現在、『原論』自体が教科書として使われることはないが、数学教育における幾何の証明などに痕跡を残している[24]

文献学

『原論』「P写本」。ピタゴラスの定理の図がある。バチカン図書館所蔵。

19世紀初頭、ペイラール英語版が「テオン版」以前の、原本に近い古写本「P写本」(Gr.190[25])を発見した[26][21]

19世紀末から20世紀初頭、ハイベア英語版とその弟子メンゲ英語版が、この「P写本」や諸本を校訂して、『原論』の定本となる『エウクレイデス全集』(: Euclidis Opera Omniaトイブナー叢書英語版所収)を編纂した[26]。現代の日本語訳は、このハイベアとメンゲの『エウクレイデス全集』を底本としている[27][26]

ヘルクラネウムオクシリンコスからパピルス写本も出土している[5]。20世紀末以降、アラビア語本・ラテン語本の研究や「P写本」への批判も進んでいる[28]

現代語訳など

日本語訳

戦前

戦後

英訳

原典

脚注

  1. ^ 斎藤 2008, p. 2.
  2. ^ a b c d e 斎藤・三浦 2008, p. 46.
  3. ^ 中村(1996), p. 489.より引用。
  4. ^ Heiberg&Menge(1883-1916)
  5. ^ a b 斎藤・三浦 2008, p. 37.
  6. ^ a b c d e 中村・寺阪・伊東・池田 2011, p. 465-470.
  7. ^ 斎藤・三浦 2008, p. 53.
  8. ^ 斎藤 2008, p. 8;30;69.
  9. ^ a b 斎藤・三浦 2008, p. 38;54-56.
  10. ^ 斎藤・三浦 2008, p. 59.
  11. ^ 中村・寺阪・伊東・池田 2011, p. 472-474.
  12. ^ 出口治明 (2020年3月13日). “グローバリゼーションが生んだペストの大流行で荒れる世界”. 日経ビジネス電子版. 2025年2月26日閲覧。
  13. ^ 斎藤・三浦 2008, p. 43.
  14. ^ 中村・寺阪・伊東・池田 2011, p. 474-476.
  15. ^ 斎藤・三浦 2008, p. 44.
  16. ^ a b 中村・寺阪・伊東・池田 2011, p. 476-479.
  17. ^ a b 安大玉 著「数学即理学――『幾何原本』とクラビウスの数理的認識論の東伝について」、川原秀城 編『西学東漸と東アジア』岩波書店、2015年。 ISBN 9784000610186 124頁。
  18. ^ アミーア・アレクサンダー英語版 著、足立恒雄 訳『無限小 世界を変えた数学の危険思想』岩波書店、2015年。 ISBN 9784000060493 66頁。
  19. ^ 永澤済 (2015年1月6日). ““幾何”のその後 ~日本での展開~”. U-PARL. 2025年2月21日閲覧。
  20. ^ 中村・寺阪・伊東・池田 2011, p. 483-484.
  21. ^ a b c 斎藤・三浦 2008, p. 38.
  22. ^ a b c d 斎藤・三浦 2008, p. 45.
  23. ^ エチカ』 - コトバンク
  24. ^ 斎藤 2008, p. 13.
  25. ^ 斎藤 1997, p. 12.
  26. ^ a b c 中村・寺阪・伊東・池田 2011, p. 479-481.
  27. ^ 斎藤・三浦 2008, p. ii.
  28. ^ 斎藤・三浦 2008, p. 56-57.
  29. ^ 斎藤・三浦 2008, p. 42.

参考文献

  • ベノ・アルトマン『数学の創造者 ユークリッド原論の数学』大矢建正訳、シュプリンガー・ジャパン、2002年11月。 ISBN 4-431-70969-X 
  • 斎藤憲『ユークリッド『原論』の成立 古代の伝承と現代の神話』東京大学出版会、1997年6月。 ISBN 4-13-061301-4 
    • 斎藤憲『ユークリッド『原論』とは何か 二千年読みつがれた数学の古典』岩波書店〈岩波科学ライブラリー148〉、2008年9月。 ISBN 978-4-00-007488-9 
  • R.ハーツホーン『幾何学I 現代数学から見たユークリッド原論』難波誠訳、シュプリンガー・ジャパン、2007年10月。 ISBN 978-4-431-10004-1 
    • R.ハーツホーン『幾何学I 現代数学から見たユークリッド原論』難波誠訳、丸善出版、2007年10月。 ISBN 978-4-621-06236-4 
    • R.ハーツホーン『幾何学II 現代数学から見たユークリッド原論』難波誠訳、シュプリンガー・ジャパン、2008年2月。 ISBN 978-4-431-10005-8 
    • R.ハーツホーン『幾何学II 現代数学から見たユークリッド原論』難波誠訳、丸善出版、2008年2月。 ISBN 978-4-621-06312-5 

関連項目

外部リンク


原論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 20:15 UTC 版)

エウクレイデス」の記事における「原論」の解説

詳細は「ユークリッド原論」を参照 『原論』に書かれていることの多くはもっと以前数学者成果由来するが、エウクレイデス功績はそれらを1つまとめて提示し一貫した論理的枠組み構築して厳密な数学的証明行っている点にある。 現存する初期の『原論』の写本にはエウクレイデスへの言及がなく、多く写本には「テオンの版より」あるいは「テオン講義集」とある。また、バチカン保管している第一級写本には、作者について言及全くないエウクレイデスが『原論』を書いたとする際の唯一の根拠は、プロクルス注釈本である。 『原論』には幾何学だけでなく、数論についての記述もある。完全数メルセンヌ数の関係、素数無限に存在すること、因数分解についてのユークリッドの補題ここから素因数分解の一意性についての算術の基本定理導かれる)、2つの数の最大公約数を捜すユークリッドの互除法などが含まれる。 『原論』にある幾何学体系長い間単に「幾何学」と呼ばれ唯一の幾何学だとみなされており、論証に穴はないと思われていた。しかし、19世紀の「非ユークリッド幾何学」の発見きっかけに、数学基礎がより整備されると、幾何学には様々な体系が可能であること、ユークリッド公理系には不足している公理があることが判明した公理的体系作り方見直され、「公理」「公準」はともに公理とされ、例えば「点」の定義のように、証明の中で用いられない定義は姿を消した。『原論』の議論には、現代的な視点からは無用な遠回り散見される。こういった違いは、必ずしも全て不備によるものではなく当時幾何学についての考え方が現在と異なっていたことが指摘される。 今では、ユークリッド対象とした幾何学を、現代的に見直したものを「ユークリッド幾何学」と呼ぶ。

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