多角形とは? わかりやすく解説

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たかく‐けい【多角形】

読み方:たかくけい

三つ上の線分囲まれ平面図形三角形四角形五角形などという。多辺形たかっけい


たかっ‐けい〔タカク‐〕【多角形】

読み方:たかっけい

たかくけい(多角形)


多角形

何本かの線分囲まれ図形を多角形という。


多角形

作者日影丈吉

収載図書日影丈吉全集 3
出版社国書刊行会
刊行年月2003.8


多角形

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/15 09:22 UTC 版)

いくつか異なる種類の多角形: 開多角形 (境界は含まない), 境界多角形 (内部は含まない), 閉多角形 (内部も境界も含む), 自己交叉多角形

幾何学において多角形(たかっけい、: polygon; [ˈpɒlɪɡɒn])とは[注 1]、広義には、有限個の点 A1, A2, …, An を結ぶ線分 A1A2, …, An−1An, AnA1が定める閉じた折れ線

Historical image of polygons (1699)

多角形は古代より知られてきた。正多角形は古代ギリシアにおいて既に知られている。

また五芒星のような非凸正多角形(星型多角形)も早くも紀元前7世紀ごろ、アリストノトスのクラテールカエレ英語版において発見され、現在カピトリーノ美術館に収蔵されている)に描かれている[2]

一般の非凸多角形の系統的研究として最初に知られたものは、14世紀にトーマス・ブラドワーディン英語版によって為された[3]

1952年にジェフリー・コリン・シェファード英語版は多角形の概念を複素平面C2 上に一般化(各次元に次元を一つづつ追加)したものとして複素多角形英語版の概念を導入した[4]

用語

多角形の

  • 頂点: 多角形を成す閉折れ線の0次元要素(折れ線の分節点)。辺の両端に一つづつ存在し、相隣る二つの辺 (adjacent side) の唯一の交点。自己交叉を持つ場合、隣り合わない二辺の交点は必ずしも頂点でない。
  • : 多角形を成す閉折れ線の1次元要素(折れ線の辺)。相隣る二点 (adjacent point) に対しそれらを結ぶ唯一の線分である。
    • 頂点同士や辺同士が「相隣る」または「隣り合う」 (adjacent) という関係を隣接関係英語版 (adjacency relation) と言う。
    • 一つの辺に相隣る二つの頂点が載り、相隣る二つの頂点から一つの辺が決まるという関係を接続関係と言う。「頂点がある辺に載っていること」および「辺がある頂点を通ること」の二者をまとめて、それら頂点と辺が接続している (incidect) と言うことができる。
      • 多角形は相隣る頂点が一つの辺に接続し、かつ、相隣る辺が一つの頂点に接続する、閉じた図形(特に閉曲線)であると言うことができる。
  • 内部: 閉曲線としての多角形が囲む有界領域。単純多角形(閉曲線として単純な多角形)の場合には、内部は連結かつ開集合(つまり多角形の頂点および辺上の点はどれも含まない)である(自己交叉のある場合は、連結とは限らず辺上の点が内部に含まれるかどうかも場合による)。多角形の内部にある点はその多角形の内点と呼ばれる。
    • 多角形およびその内部を併せた図形は(内部を含むことを明示したいときには)特に中身の詰まった多角形という。
  • 外部: 中身の詰まった多角形を頂点、辺上の点、内点の全体からなる平面上の点集合と見たとき、その補集合。単純多角形の場合、多角形が分割する平面上の二つの領域のうち、内部でない(非有界となる)ほうで、頂点および辺はいずれも含まない。
    • 単純閉曲線が平面を二つの領域に分け、一方が有界、他方が非有界となることはジョルダン曲線定理の項を参照。
    • 多角形はその内部および外部の共通の境界になる。
  • : 中身の詰まった多角形における2次元の要素(中身の詰まった多角形の全体と一致する)。多角形は中身の詰まった多角形の境界上でその面と接続する。一つの多角形に面はただ一つだけ接続しているが、自己交叉のある場合には面の連結成分が複数になりうる(各連結成分を個別の面とみなすことはできるが、その場合面の境界は必ずしも多角形の辺や頂点でない)。
  • 内角: 頂点において相隣る辺が多角形の内部に見込む角。
  • 外角: 平角から内角を引いたもの。凹多角形では外角の角度が負になり得る(そのとき外角は多角形の内部にある)。
  • 対角線: 一つの多角形の2頂点を端点に持つ線分のうち、多角形の辺ではないものをその多角形の対角線という。
  • 対角: 一つの多角形の1頂点における内角に対して、この頂点と対角線で結ばれた頂点を持つ内角をいう(例:4角形には、2組の対角がある)。
  • 対辺: 奇数の辺に囲まれた一つの多角形においては、1頂点に対して、その頂点のちょうど反対側にある辺をいう(例:5角形には、頂点とその対辺が5組ある)。一方、偶数の辺に囲まれた一つの多角形においては、1辺に対して、その辺のちょうど反対側にある辺をいう(例:6角形は、3組の対辺によって囲まれた図形である)。
  • n角形: 多角形の辺の数を文字数nで表すとき、その多角形をn 角形と呼ぶ。ここで、nは3以上の整数である。n角形は、n個の頂点を持つ。正多角形の場合には、正n角形と表現する。n は、n角形となったとき名詞となるので、基本的には漢数字で表記される[要出典](例:「3角形」ではなく「三角形」)。

分類

いくつか異なる種類の多角形

辺の数

多角形は第一義的にその辺の数で分類できる。n 個の辺を持つ多角形は n-角形あるいは n-辺形と呼ぶ。

凸性・凹性

多角形をその凸性あるいは凹性によって特徴付けることができる:

  • 凸多角形: この多角形を横切る(辺や角に接することのない)任意の直線は、その多角形と境界においてちょうど二回交わる。その帰結として、凸多角形の内角は 180° より小さい。同じことだが、凸多角形の境界上に両端点を持つ任意の線分は、一方の端点から多角形の内点のみを通ってもう一方の端点に達する。
  • 非凸多角形: その多角形の境界と二回以上交わる線分を見つけることができる。同じことだが、境界上の二点を結ぶ線分でその多角形の外側を通過するものが存在する。
  • 単純多角形: その多角形の境界は自分自身と交わらない(閉曲線として単純)。任意の凸多角形は単純である。
  • 凹多角形は、単純非凸多角形を言う。少なくとも一つの内角が 180° 以上である。
  • 星状多角形英語版: その多角形の内部の全てを少なくとも一点から辺と交わることなく見込むことができる。星状多角形は単純でなければならないが、凸の場合も凹の場合もあり得る。
  • 自己交叉多角形英語版: 多角形の境界が自身と交わる。
  • 星型多角形: ある種の正則性を持つ自己交叉多角形。多角形が星型かつ星状となることができない。

等値性・対称性

  • 等角多角形英語版: 全ての角の角度が等しい。
  • 共円多角形: 全ての頂点が同一円周上にある。そのような円は外接円という。
  • 同角 (isogonal) または頂点推移的英語版多角形: 全ての角が同一の対称変換軌道英語版に属する。頂点推移的多角形は等角かつ共円である。
  • 等辺多角形英語版: 全ての辺が同一の長さを持つ。等辺多角形は凸多角形とは限らない。
  • 円外接多角形: 全ての辺が内接円に接する。
  • 同辺 (isotoxal) または辺推移的英語版: 全ての辺が同一の対称軌道に属する。辺推移的多角形は等辺かつ円に外接する。
  • 正多角形: 同辺かつ同角な多角形。同じことだが、共円かつ等辺な多角形、あるいは等辺かつ等角な多角形と言ってもよい。非凸な正多角形は星型正多角形と言う。

その他

  • 直角多角形英語版: 多項式の辺は直角に交わる。すなわち、任意の内角が 90° または 270°
  • 与えられた直線 L に関する単調多角形英語版: L直交する任意の直線が、その多角形と二回より多くは交わらない。
色々な正多角形

多角形の内角の和/外角の和

n 角形の内角の総和は、多角形の形状に関わらず(凸であれ凹であれ) 

外部リンク


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多角形

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 02:29 UTC 版)

ガウス・ボネの定理」の記事における「多角形」の解説

詳細は「Descartes' theorem on total angular defect」を参照 多角形の全角欠陥デカルトの定理は、ガウス・ボネの定理の多角形での類似であり、球に同相な多角形のすべての頂点での角度欠損の和は 4π であることを言っている。さらに一般的には、多角形がオイラー標数 χ = 2 − 2 g {\displaystyle \chi =2-2g} (ここに g は種数で、「穴の数」を意味する)に対しては、欠損の和は 2 π χ {\displaystyle 2\pi \chi } である。このことはガウス・ボネの定理特別な場合であり、曲率離散的な点(頂点)に集中している。 函数というよりは、測度曲率とすることを考えると、デカルトの定理曲率離散測度としたガウス・ボネの定理であり、測度ガウス・ボネの定理滑らかな多様体対すガウス・ボネの定理デカルトの定理双方一般化したこととなる。

※この「多角形」の解説は、「ガウス・ボネの定理」の解説の一部です。
「多角形」を含む「ガウス・ボネの定理」の記事については、「ガウス・ボネの定理」の概要を参照ください。

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