きょだい‐すう【巨大数】
巨大数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/17 03:12 UTC 版)
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巨大数(きょだいすう、large numbers)とは、日常生活において使用される数よりも巨大な数(実数)のことである。非常に巨大な数は、数学、天文学、宇宙論、暗号理論、インターネットやコンピュータなどの分野でしばしば登場する。天文学的数字(てんもんがくてきすうじ)と呼ばれることもある[1]。
主にインターネット上で、巨大数やその定義、およびそれを支える理論等を研究する数学のコミュニティがあり、その理論は巨大数論(きょだいすうろん)、あるいはグーゴルにちなんで[2]グーゴロジー (googology) と呼ばれる。
例
身近な事物にまつわる数字の中で特に大きいものを挙げる。
- 人間の血管を全て合わせた長さ - 約100億 cm = 108 m
- 人間の脳のシナプスの数 - 約10兆本 = 1014 本
- 人間の体の細胞の数 - 100兆個 = 1014 個以上
- 一般的なコンピュータのハードディスクドライブの容量 - 約1013 ~ 約1015 ビット ※参考:1TB(テラバイト)= 1012 バイト = 8 × 1012 ビット
- 日本の2007年の国内総生産 - 561兆円 = 5.61 × 1014 円
- 国際連合加盟国の20世紀のGDP合計 - 30京円 = 3 × 1017 円
- アボガドロ定数 - 6.022 140 76 × 1023 mol-1(定義値)
- プランク温度 - 1.416784(16) × 1032 K
- MD5のハッシュ値の数 - 2128(約 3.402 × 1038)通り[3]
- IPv6のIPアドレスの数 - 上記のMD5のハッシュ値の数と同じ
- 無量大数 - 1068
- ジンバブエ・ドルのインフレーション率(2009年1月)- 6.5 × 10108 パーセント[4]
天文学の巨大数
億や兆を大きく超えた数字のことを「天文学的」と形容するように、宇宙および天文学に関連する話題では巨大数が登場することが多い。
- 1光年 ≒ 9.46 × 1015 m
- 地球の質量 ≒ 5.972 × 1024 kg
- 太陽の質量 ≒ 1.9891 × 1030 kg
- エディントン数 = 136 × 2256 ≒ 1.575 × 1079(観測可能な宇宙に存在する陽子の数としてアーサー・エディントンが予想した数[5])
- 観測可能な宇宙の体積 ≒ 1.6 × 1081 m3
以下の数値は数があまりにも巨大であるため、単位をどのように取っても(すなわち長さの場合は「メートル」でも「光年」でも、時間の場合は「秒」でも「年」でも)無視できる範囲で近似する。
巨大数と同じ種類の言葉
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