HDD
別名:ハードディスクドライブ,ハードディスク,固定ディスク
HDDとは、コンピュータシステムにおける記憶装置の一種で、磁気記憶方式によってデータを読み書きする装置のことである。パソコンの外部記憶装置として標準的に搭載されている。
本来は「ディスクドライブ」といえば読取装置のことを指すが、HDDにおいては中のメディアがドライブと一体化しており分解したり取り外したりできない構造になっているので、メディアを含めた装置全体を指して「HDD」という場合が多い。
HDDは、記憶メディアである「プラッタ」と呼ばれる円盤と、磁気ヘッドやアクセスアームなどの読み書き機構などが、1個のケースに密封された状態となっている。プラッタはアルミニウムやガラスを原料とし、多くの場合は一台のHDDに数枚のプラッタが搭載されている。磁気ヘッドはプラッタの表面にナノメートル単位で接近し、触れずにデータの読み取りや書き込みを行っている。
ハードディスクはプラッタへの記録密度の向上などによって大容量化ならびに小型化が進んでおり、外付け式として利用可能なものも数多く登場している。現在では携帯電話やポータブルオーディオプレーヤーなどに超小型のHDDが搭載されるケースも登場している。
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ハードディスクドライブ
ハードディスクドライブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/11 12:05 UTC 版)
ハードディスクドライブ(英: hard disk drive、HDD)とは、磁性体を塗布した円盤を高速回転させ、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す補助記憶装置の一種である。SSDと比べ、大容量でも低価格なことが特徴。
注釈
- ^ fixed disk
- ^ HDDが21世紀現在、固定ディスクと呼ばれることがあるのは、概ね取り外しに手間がかかりほとんど固定されて使用されるためや、PC環境でのCD/DVD/BD-DVDとの対比が原因だと考えられる。HDD単体や外付けHDD装置では、SATAやUSBによって容易に脱着できるようになると、同じHDDでも「固定ディスク」とは呼ばれなくなる。
- ^ 英: Winchester disk
- ^ 3.5インチ型ではHGST、WDが採用。2.5型ではすべてのHDDが採用している。
- ^ その多くは半導体プロセス技術の進歩の恩恵を受けている。その応用例の一つとして、IBMが発明したPixie Dust技術(反強磁性結合メディア、AFCメディア)がある。これはディスク表面の磁性体の上にルテニウム原子を3個コーティングして、さらに磁性体でコーティングしてサンドイッチにした物である。この技術は2001年、1平方インチあたりの記録密度を100Gbitに高める可能性を示し、同技術の改良版によって2002年100Gbitに達する製品を実際に発売した。その他に、2002年に富士通がディスク表面に微細な凸凹(テクスチャ)を施し磁性体の表面積を大きくし、記録密度を高める技術を発表した。東北大学の岩崎俊一博士(現 東北工業大学学長)が1977年に発明した垂直磁気記録方式は、理論上では水平磁気記録方式よりも安定して高密度化できるが、いくつかの技術的困難があった。2005年に東芝が実用化し、今日の超高密度記録を実現している。さらに東芝では、この垂直磁気記録方式のプラッタに溝を加えることにより磁気の相互干渉を抑えてさらなる記録密度向上を狙ったディスクリート・トラック・レコーディング (DTR) 技術、パターンド・メディア・レコーディング技術が開発された。現在実用化に向けて研究されている。
- ^ 関西大学システム理工学部では保護膜上の潤滑膜層の形成に「電圧印加ディップ法」を使い、現行の1.6 - 1.8nmから1.1nmへと薄膜化することで磁気ヘッドの浮上量を2nmから1.4nmへと小さくすることで面記録密度を現行品 (400GB/inch2) の2倍以上の1TB/inch2にまで向上させるとしている。(Nikkei Electronics 2009.6.15 p14 - 15)
- ^ 英: fluid dynamic bearing
- ^ 英: magneto resistive head
- ^ 英: giant magneto resistive head
- ^ 英: tunnel magneto resistive head
- ^ 日立製作所の技術開発により、クーロンブロッケード異方性磁気抵抗効果が発表された。これは1平方インチ当たりの記録密度を現在[いつ?]の5倍、1Tbitに引き上げるものとされる
- ^ 英: longitudinal magnetic recording
- ^ 英: perpendicular magnetic recording
- ^ 英: shingled magnetic recording
- ^ 英: primary defect list
- ^ 英: grown defect list
- ^ 論理的消去の直後であればファイル復元ソフトによってほとんど100%が復元されうる。
出典
- ^ 1985年、「アルファベット順 F」、『情報処理用語32000』、株式会社インタープレス p. 255
- ^ “必ず壊れる記録メディアに万全の備えを!:徹底研究 メディアの寿命”. 日経BP 日経PC21 仙石 誠 (2010年5月25日). 2011年9月30日閲覧。
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- ^ “ハードディスクは「消耗品!」/デジタルデータを守りたい。ミラーリングやRAID 5対応HDDが好調!”. HDD NAVI・株式会社インターコム (2008年11月26日). 2011年9月30日閲覧。
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- ^ シーゲート製BarraCudaとBarraCuda Proなどやウェスタンデジタル製WD Blue/WD Blackなど、HGST製Deskstarが該当。
- ^ シーゲート製IronWolfとIronWolf Proなど、ウエスタンデジタル製WD Red/WD Red Pro/WD Goldなど、HGST製Ultrastarが該当。
- ^ a b “オートリトラクト ‐ 通信用語の基礎知識”. www.wdic.org. 2018年10月22日閲覧。
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- ^ Financial Press Releases - seagate社(英語、2011年4月19日発表)
- ^ WESTERN DIGITAL TO ACQUIRE HITACHI GLOBAL STORAGE TECHNOLOGIES - Western Digital社(英語、2011年3月7日発表)
- ^ Western Digital Unveils New Addition: 8TB Ultrastar® DC HC320 - Western Digital Corporate Blog Western Digital 2018年3月15日
ハードディスクドライブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:01 UTC 版)
「バックアップ」の記事における「ハードディスクドライブ」の解説
大容量で高速な一方で磁気や衝撃に弱い。ただし、外付けハードディスクは丈夫なカバーを設ける、衝撃があると磁気ヘッドを退避させる仕組みをもつなどの手段により、弱点を補っている。メディアと記録装置部分が一体であるため、いずれかの故障によってデータを損失する可能性があり、ハードウェア障害に弱い記録媒体と言える。内部は埃を非常に嫌う。
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ハードディスクドライブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:12 UTC 版)
SASI規格のインターフェースカートリッジ「MSX HD Interface」が1989年7月にアスキーより市販された。SASI規格は40MBまでしか利用できず、ハードディスクドライブも高価だったため、あまり普及しなかった。しかし、その後オランダの MSX Computer Club Gouda(ハウダ)が販売していたNovaxis SCSIをG-SCSIの名称でTEAM-PMKが輸入し販売し始めるとMSXでもハードディスクの普及が始まり、有限会社EJがMSX-IDE-INTERFACE を、似非職人工房がMEGA-SCSIを、Sunrise for MSXがSunrise ATA-IDEを開発し販売した。
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ハードディスクドライブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:04 UTC 版)
「USBフラッシュドライブ」の記事における「ハードディスクドライブ」の解説
セクターは、512長であって、ハードディスクドライブと互換性があり、最初のセクターはマスターブートレコードと区画台帳を含められる。従って、USBフラッシュ記憶部品は丁度ハードディスクのように区画割りできる。
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ハードディスクドライブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 16:47 UTC 版)
詳細は「ハードディスクドライブ」を参照 MH シリーズ 2.5インチモバイル MA シリーズ 2.5インチ/3.5インチ エンタープライズ 不採算事業の為、2009年10月1日をもってドライブ事業は東芝へ、記憶媒体事業は昭和電工へ事業を譲渡した。なお、東芝に譲渡したタイの生産拠点(東芝ストレージデバイス・タイ社)がウェスタン・デジタル (WD)の日立グローバルストレージテクノロジーズ (現: HGST) の買収後にHGSTの3.5インチHDD製造設備等と引き換えにWDに譲渡されている。
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「ハードディスクドライブ」の例文・使い方・用例・文例
- それはローカルハードディスクドライブにインストールされます。
- コマンドをハードディスクドライブを制御することができる形に変換する回路またはチップ
- 1つのデバイスと他のデバイス(特にコンピュータとハードディスクドライブまたは他の周辺機器)とを繋ぐハードウェアおよび結ばれた回路から成るコンピュータ回路
- オペレーティングシステムがそれらにアクセスでき、また開始位置を設定することができるようにするための、ハードディスクドライブの表面におけるセクターのフォーマット
- ハードディスクドライブの読み書きヘッドのクラッシュ(通常磁気ディスクの表面とヘッドの接触によって起きる)
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