バックアップ
バックアップは英語では「back up」あるいは「backup」と表記される。back up は他動詞と副詞からなり「誰かを後方から支援する」という意味、backup は名詞で「代役」という意味である。
IT用語では、主にデータの複製を作成し、オリジナルのほかに別媒体にも保存しておくことを、バックアップという。パソコンや携帯電話などの精密機械の中に保存されているデータは、失ってしまうと困る情報が入っていることが多い。データを保存しておく本体は、精密機械であるからこそ、ちょっとしたことが原因でデータが消えてしまったり、本体が壊れてしまったりといったこともあり得る。そのようなときに、データをどこかに複製しておけば安心であり、データを失ってしまう可能性も低くなるため、安全である。
スポーツなどでもバックアップという言葉は使われることがあるが、こちらはIT用語のバックアップとは意味が異なる。また、他にもいくつか意味があるため、バックアップと言われたら必ずしも、パソコンなどのデータを複製することではないことを理解しておく必要がある。
バックアップはback upが原語であり、backとupの二つの単語の組み合わせで出来ている。複数の品詞を有しており、名詞としての使い方と、形容詞としての使い方がある。名詞としては、支援やバックアップ、支援者、代役、渋滞などの意味をもち、形容詞としては、支援する、指示する、予備の、代替のなどの意味をもつ。また、バックアップという言葉は句動詞でもあり、back(動詞)+up(副詞)という構成になっている。句動詞とは、動詞に副詞がついたものや、さらに前置詞がついたものを指す。これは、動詞の後ろに副詞がつくことによって、そもそもの動詞の意味とは異なる意味になる言葉のことである。
野球などのスポーツ用語として、バックアップが用いられることもある。とある選手が失策しそうなときに備えて、ほかの選手が後方を守ることを意味する。また、後方支援という意味もあり、誰かの後ろだてになること、後ろから支えることなどを意味する語として用いられることもある。
アメリカでは、back upや、その過去形であるbacked upで、交通などによる渋滞や、滞るという意味をもつ。もともと、バックアップには流れがせき止められる、停滞する、などの意味もあるため、これらをもとに、渋滞という意味でも用いられることがある。
バックアップとは、簡単に言えば、あるデータをオリジナル以外にもコピーして保存しておくことである。このようにバックアップする意味としては、複数の媒体にデータを分散させておくことによって、思いがけない紛失や削除が起こってしまったとしても、データ自体の消失を防ぐためである。
パソコンやスマートフォンでは、ハードディスクなどの本体の中にも大容量で情報を保存しておくことができ、利用者も増加しているため、バックアップしないとどうなるのか、ということをよく理解しないまま使用している人も多くなってきている。そのため、データの扱いに対するトラブルも増加傾向にある。ちょっとした衝撃や、経年など、様々な理由によって、思いがけずデータが破損してしまうことや、削除されてしまうことも少なくない。そのようなときに、データのバックアップを取っておけば、例え機械本体が壊れてしまっていたとしても、新しい機械にデータを移すことができる。パソコンだけではなく、身近に使っている携帯電話などもこれらに当てはまるため、定期的なバックアップが重要である。
バックアップの取り方は様々あるが、簡単なものでは、USBメモリなどの記録媒体に保存させておく方法や、契約してあるクラウドサービスに預けることなどが挙げられる。" "バックアップの取り方の一般的なものとして、バックアップストレージやバックアップサーバーに保存する方法が挙げられる。
ストレージとは、データを保存しておくための記憶装置のことであり、ハードディスクやUSBメモリなどを指す。ハードディスクなどを内部ストレージ、USBメモリやSDカードを外部ストレージと呼ぶ。ストレージにバックアップをとる際には、外部ストレージに保存するようにすると、内部ストレージであるハードディスクや機械本体が壊れてしまっても、データを守ることができる。ただし、USBメモリなどは脆い部分も多く、経年により、データが消えてしまう恐れがあるという報告もされているため、利用の際は注意が必要である。
サーバーにバックアップのデータを送る方法もある。サーバーとは、情報を保管しておく場所のことを言い、利用者の求めに応じて、要求されたデータやファイルなどを提供する。一言にサーバーと言っても、用途によって、名前が異なる。物理的なサーバーもあれば、クラウドのように仮想サーバーもあるので、コストや使い道などを考慮して選択することが重要である。
これらにデータやプログラムのバックアップをとっておくと、いざというときにこのバックアップを使って、重要な情報を取り出すことができる。ほかにも、デバイス自体のデータをバックアップすることによって、バックアップ復元が可能なケースもある。復元をすると、バックアップを取得したときに戻るため、異常が起きてしまう前に状態を戻すことができる。
バックアップできない場合もある。理由としては、バックアップを保存しておく場所の容量が不足している、項目が多すぎるなどが多い。きちんと最新のデータがバックアップ出来ているかどうか、確認が必要である。
バックアップ【backup】
バックアップ
バックアップとは、保存されたデータやプログラムの複製を別の記録装置などに保存することである。または、そのようにして保存されたデータのことである。
バックアップを行うことで、データが不測の事態によって損傷したり紛失したりした場合に、ある程度の状態までデータを速やかに復元することができる。ただし、バックアップしてから後に作成されたデータや更新された部分などは復元することができないので、常に最新の状態で回復できるようにするには、頻繁にバックアップを行う必要がある。
一部のアプリケーションソフトでは、一定時間ごとに自動的にバックアップファイルを作成するように設定することができる。自動生成されるバックアップファイルには、拡張子として「.bak」の付く場合が多い。
手動でバックアップを行う場合、バックアップデータを保存する場所は、磁気テープ式の記録装置やCD-ROM、外付けのHDDといった他の記録装置である場合も多い。
企業などでは、比較的大規模なシステム変更の前に、移行時のトラブルによるデータの消失などに備えてバックアップが作成されるほか、業務に必要なデータのバックアップが定期的に作成されることも多い。
バックアップ
バックアップ backup
全体 ★★★☆ 60歳以上 ★★★☆
- 1は,スポーツでボールを取る人の後ろに回って守備することを指す場合など,「バックアップ」がかなり定着していると思われる用法もあるが,分かりにくいと感じる向きもあり,言い換えや説明付与が望まれる場合も多い。
- 2はコンピューターを使う人にとっては定着した語であるが,コンピューターを使わない人には分かりにくさが残る。必要に応じて,言い換えたり説明を付与したりすることが望まれる。
- 文脈によって,1「援護」「うしろだて」,2「予備」「複製」などの,言い換え語が適切になる場合もある。
- 動詞として使われる場合は,1「支援する」「援護する」,2「控えを取る」「予備を取る」「複製する」などと,言い換えることができる。
バックアップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/09 14:47 UTC 版)
バックアップ(英: backup)とは、コンピュータシステムで主にデータやシステムの状態を複製し、問題発生時の復旧(リストア)に備えることを意味する。
- ^ a b 吉田幸春. “ファイル・バックアップとイメージ・バックアップって何が違うの?―いまさら聞けない、2つのバックアップ手法”. EnterpriseZine. 翔泳社. p. 1. 2021年2月10日閲覧。
- ^ “バックアップファイルを分割してDVDなどへ存出来るようにする”. Acronis International GmbH. 2021年2月10日閲覧。
- ^ 消防訓練で消火ガス噴射の衝撃音が大量のハードディスクとサーバを破壊
- 1 バックアップとは
- 2 バックアップの概要
- 3 システムのバックアップ
バックアップ
「バックアップ」の例文・使い方・用例・文例
- バックアップシステム
- バックアップコピー
- このシリーズに計測データのメモリバックアップ機能を付加します
- バッチサーバーのバックアップデータに関してですが、データがかなり古いと思われます。
- メモリーバックアップのためのリチウム電池の寿命は約5年です。
- あなたはこれをバックアップとして使えます。
- 若い人がその運動をバックアップした.
- 我々には政府からの資金面のバックアップがある.
- ピッチャーがファーストをバックアップした.
- あなたはクレームのバックアップをとることができますか?
- あなたはこれらのファイルのバックアップをとるほうがよいです!
- 彼は、誤ってオリジナルが破損したり、データが消去したりする場合を考えて、バックアップを作った
- バックアップを作るコンピュータ・システム
- コンピュータバックアップを格納して、更新するのに用いられるコンピュータファイル
バックアップと同じ種類の言葉
品詞の分類
名詞およびサ変動詞(補う) | 補給 填補 バックアップ 弁償 損害賠償 |
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