Ultrabookとは? わかりやすく解説

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ウルトラブック【Ultrabook】


Ultrabook

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/20 06:27 UTC 版)

Asus Zenbook UX21 Ultrabook

Ultrabook(ウルトラブック)は、インテルが2011年に提唱した、薄型軽量PCのカテゴリである。主に薄型軽量のノートPCや2in1PC、コンバーチブルPCなどがUltrabookの認定を受けている。認定を受けたPCはUltrabookのロゴシールが貼付される。また、マイクロソフトは規格の制定には直接関わっていないが、OSには通常最新のWindowsが搭載される。

インテルでは日本語の文章内でも原則Ultrabookの表記にカタカナ(「ウルトラブック」)を用いない

概要

アジア最大規模のパソコン見本市である COMPUTEX TAIPEI 2011で、その概要が発表された。インテルでは、Ultrabookを「現在のノートブックPCとタブレット機器の性能や機能を兼ね備え、薄型軽量で洗練されたデザインでありながら、極めて高い応答性とセキュリティー機能を実現」するノートパソコンであるとしている[1]。インテルでは、同社の投資部門であるインテルキャピタルを通じ、Ultrabookの技術革新のために3億ドルの基金も設立した[2]

Ultrabook準拠のノートPCは、2011年秋頃から発売された。当初は、Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャを採用。以降、新しいCore iプロセッサーが登場するごとにUltrabookの要件も更新され、新しいプロセッサーを搭載したUltrabookが発売されている。

第3世代Ultrabookに搭載されたHaswellは、Ultrabookへ最適化されたプロセッサとされており[3]、消費電力を従来製品の約半分に低減し、大きくバッテリー駆動時間を伸ばすとされた。さらに2018年に発売されたKabylake-Rは、従来のデュアルコアからクアッドコアに強化され、Ultrabookの性能を大きく向上させた。[4]

要件

インテルでは、Ultrabookの要件を世代ごとに以下のように定めている。

第1世代

  • 第2世代Core iシリーズプロセッサ(Sandy Bridge)の超低電圧版を搭載。
  • 厚みは14型以上の場合は21mm以下、14型未満の場合は18mm以下。
  • 5時間以上のバッテリー駆動時間。8時間以上奨励。
  • Intel Rapid Start Technologyなどの実装による、ハイバネーション状態からの7秒以内の復帰。
  • Wi-Fi 機能の搭載。
  • Intel Anti-Theft TechnologyIntel Identity Protection Technologyの搭載。

第2世代

  • 第3世代Core iシリーズプロセッサ(Ivy Bridge)の超低電圧版を搭載。
  • 厚みは14型以上の場合は21mm以下、14型未満の場合は18mm以下。コンバーチブル型の場合は23mm以下。
  • Intel Smart Connect Technologyの搭載。
  • USB 3.0または、Thunderbolt端子の搭載。
  • 最低80MB/sのストレージ読み取り性能。
  • その他の要件は第1世代と同一である。

第3世代

  • 第4世代Core iシリーズプロセッサ(Haswell)のUシリーズ・Yシリーズを搭載。
  • 本体の厚みの上限を23mm以下へと緩和・統一。
  • 動画(HD画質)の連続再生6時間以上およびWindows 8のアイドル状態維持9時間以上のバッテリー性能。
  • ハイバネーション状態からの3秒以内の復帰。
  • マルチタッチ対応ディスプレイ。
  • 音声認識機能の搭載。
  • Intel Wireless Display(WiDi)機能の搭載。
  • その他の要件は第2世代と同一である。

第4世代以降

要件は存在するものの、ベンダーにしか公開されていない。Ultrabookを示すロゴシールは第4世代以降も貼り付けられている。

理由として要件の複雑化が挙げられており、第3世代以前の要件とは大きく異なっている。[5]

主な参入メーカー

日本での広告

Ultrabookでは過去最高額となる数億円規模のマーケティングキャンペーンが実施されている。

テレビ広告

「ウルトラブック」にちなみ、のキャラクターを起用したテレビ広告を展開する。セントリーノでは鳥(セントリーノ)を起用したことに続き、動物キャラクターを起用している。

店頭展開

上記の虎のキャラクターを使用したPOPやポスターの他、店員のトレーニングプログラムや、家電量販店等へのUltrabook中心の展示コーナーの設置などを通して、ユーザーの認知度と理解度を高めていく方針である[6]。また、パソコンメーカーと共同のプロモーションや発表会、イベント展示会も多数行われる予定である。

脚注

  1. ^ インテル コーポレーション、モバイル利用の拡大と業界の成長機会について説明”. インテル広報室 (2011年5月3日). 2012年10月11日閲覧。
  2. ^ インテル キャピタル、3 億ドルの Ultrabook 基金を創設”. インテル広報室 (2011年8月10日). 2012年10月11日閲覧。
  3. ^ 【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 Intelの「Haswell」のダイと省電力技術”. PC Watch (2011年9月30日). 2012年10月11日閲覧。
  4. ^ “8th Generation Intel® Core™ i7 Processors Product Specifications”. Intel® ARK (Product Specs). https://ark.intel.com/products/series/122593/8th-Generation-Intel-Core-i7-Processors 2018年8月14日閲覧。 
  5. ^ http://www.keyman.or.jp/at/30007506/
  6. ^ インテル、Ultrabookのプロモーションに「虎」を起用”. PC Watch (2012年3月14日). 2012年10月10日閲覧。

関連項目

外部リンク


Ultrabook

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:57 UTC 版)

MacBook Air」の記事における「Ultrabook」の解説

前節のとおり、ワイヤレスでの利用前提拡張性大きく切り捨てた設計は、それまで他社モバイルノートとの大きな違いであった類似するコンセプトとして、2011年インテルがUltrabookを提唱しているが、MacBook Airその先駆け評される。Ultrabookにカテゴライズされるノートパソコン一部は、MacBook Air意識したデザインスペックが「真似」「クローン」と揶揄されるなど、薄型軽量ノートパソコン影響与えた

※この「Ultrabook」の解説は、「MacBook Air」の解説の一部です。
「Ultrabook」を含む「MacBook Air」の記事については、「MacBook Air」の概要を参照ください。

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