Ultrium
別名:LTO Ultrium
Ultriumとは、Hewlett-Packard、IBM、Seagate Technologyによって共同開発されたテープストリーマの規格であるLTO(Linear Tape-Open)のうち、特に大容量保存を特徴とするシリーズの名称である。
Ultriumでは、記憶媒体として磁気テープを利用しているため、半導体メモリや光ディスクといった他の記憶メディアに比べて、単位容量当たりのコストが非常に安いというメリットがある。Ultriumのテープカートリッジは105.4×102.0×21.5mmで、この内に幅0.5インチ(約13.5mm)、長さ580m の磁気テープを格納している。
2000年にリリースされた第1世代製品では、データ転送速度30MB毎秒、最大記憶容量はデータ圧縮時で200GBだった。これに次ぐ第2世代製品(Ultrium 2)は、転送速度が70MB毎秒で、容量は圧縮時最大400GBを実現した。さらに続く第3世代製品では、576GB毎時でのデータ保護を可能にし、最大800GBを1つのメディア(Ultrium 2テープの容量を倍増)に格納することで、ネットワークおよびSANバックアップの中断を最小限に抑ることに成功した。
2008年1月現在、ロードマップに示されるところでは、第6世代製品までの計画が発表されている。第6世代製品は転送速度が540MB毎秒を超え、容量は6.4TB(テラバイト)に至るとされている。
なお、LTOシリーズには、大容量の「Ultrium」の他にも高速な読み書きを可能とする「Accelis」シリーズがある。
※画像提供 / Quantum Corporation
参照リンク
Ultrium - LTO Technology - (英文)
Ultrium
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 22:04 UTC 版)
「Linear Tape-Open」の記事における「Ultrium」の解説
1/2インチ(12.65 mm)テープ幅、1リールカートリッジ、大容量重視、QuantumのDLTとIBM 3590(英語版) Magstarに良く似ている。1/2インチ磁気テープは50年以上データ記憶装置として利用され続けてきたが、Ultriumは事実上DLTを置き換えるために開発された。カートリッジの外形寸法は 102.0 × 105.4 × 21.5 (mm) である。過去のテープ資産を有効に活用できるようにするため後方互換性を規格として求めており、その世代から少なくとも1または2世代前までのカートリッジを読み出すこと、同様にその世代のカートリッジとその直前の世代のカートリッジに書き込むことが可能である。
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