素因数分解の一意性とは? わかりやすく解説

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算術の基本定理

(素因数分解の一意性 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/14 04:17 UTC 版)

素因数分解の一意性はガウスの『算術研究』(1801年)で最初に証明された[注 1]。ただし『算術研究』でガウスが基本定理と呼んだ定理は「平方剰余の相互法則」のことである[1]

算術の基本定理(さんじゅつのきほんていり、: fundamental theorem of arithmetic)、初等整数論の基本定理(しょとうせいすうろんのきほんていり)、または素因数分解の一意性(そいんすうぶんかいのいちいせい、: unique factorization theorem)は、「任意の正整数は、1 を除いて、一つまたはそれ以上の素数として(因子の順番の違いを除いて)ただ一通りに表すことができる」[注 2]という初等整数論(算術)における定理である[注 3]

定理 ― 任意の正整数 n > 1 は一意的に素数の積に表される:

因数分解による分類約数和による分類約数が多いものアリコット数列関連
位取り記法に基づくもの
その他

素因数分解の一意性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 08:07 UTC 版)

ガウス整数」の記事における「素因数分解の一意性」の解説

ガウス整数環特筆すべき性質として、素元分解整域一意分解環などともいう)であるという事実がある。つまり、 任意のガウス整数は積の順序同伴による違いを除いてガウス素数の積で一意に表すことができる という定理がある。 例: 5 = (1 + 2i)(1 − 2i) = (2 + i)(2 − i) は2通り因数分解与えているが、1 + 2i と 2 − i、1 − 2i と 2 + i がそれぞれ同伴であるので、これらは同じ因数分解とみなす。 (有理整数環6 = 2 × 3 = (−3) × (−2) は区別しないのと同様である) 素因数分解の一意性は、当然成り立つことであるかのように誤解されることは多い。初等教育・中等教育では、有理整数の素因数分解の一意性の非自明性について触れられることはほとんどないが、しかし √2 が無理数であることの証明で、素因数分解の一意性を用いず証明している、という点が挙げられる歴史的に長い間証明必要なこととは認識されていなかった。しかし、例えば Z [ − 5 ] := { a + b − 5 ∣ a , b ∈ Z } {\displaystyle \mathbb {Z} [{\sqrt {-5}}]:=\{a+b{\sqrt {-5}}\mid a,b\in \mathbb {Z} \}} においては 6 = 2 × 3 = (1 + √−5)(1 − √−5) であるので素因数分解正確に既約元分解)の一意性成り立たない。 Z [ − 5 ] {\displaystyle \mathbb {Z} [{\sqrt {-5}}]} の単数は 1, −1 のみなので、同伴違いでもないそもそも2, 3, 1 + √−5, 1 − √−5 は既約元ではあるが素元ではないので、一意性以前素元分解できないのである。なお、素元分解できれば一意的であることは、素元の定義より直ち分かる

※この「素因数分解の一意性」の解説は、「ガウス整数」の解説の一部です。
「素因数分解の一意性」を含む「ガウス整数」の記事については、「ガウス整数」の概要を参照ください。

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