素元分解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:42 UTC 版)
整域において素因数分解(に相当する概念)を考える問題は、代数学における古典的な問題の一つである。 一般に可換環 R においては、「割り切る」という関係を単項イデアルの包含関係により定めることができる。すなわち、a, b ∈ R の生成する単項イデアル (a) = aR, (b) = bR に対し、(a) ⊃ (b) のときに a | b と書いて、a は b を割り切る、とか、a は b の約元である、とか、b は a の倍元である、などという。言い換えると、a が b を割り切るとは、b = ac を満たすような R の可逆でも 0 でもない元 c が存在することをいう。 可逆でも 0 でもない R の元が、2つの非可逆元の積として表せるとき、可約であるといい、そうでないとき既約であるという。単項イデアル (p) が自明でない素イデアルであるとき、p を素元という。素元は既約元であるが、一般に逆は成立しない。
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