ゼータ関数に対するオイラー積とは? わかりやすく解説

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ゼータ関数に対するオイラー積

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 08:04 UTC 版)

オイラー積」の記事における「ゼータ関数に対するオイラー積」の解説

リーマンゼータ関数オイラー積1737年オイラーによって発見された。まずゼータ関数 ζ(s) は s の実部が1より大きいとき、次のように定義される。 ζ ( s ) = ∑ n = 1 ∞ 1 n s = 1 1 s + 1 2 s + 1 3 s + ⋯ {\displaystyle \zeta (s)=\sum _{n=1}^{\infty }{\frac {1}{n^{s}}}={\frac {1}{1^{s}}}+{\frac {1}{2^{s}}}+{\frac {1}{3^{s}}}+\cdots } ここで両辺最小素数2の-s乗 1/2s をかけると 1 2 s ζ ( s ) = 1 2 s + 1 4 s + 1 6 s + ⋯ {\displaystyle {\frac {1}{2^{s}}}\zeta (s)={\frac {1}{2^{s}}}+{\frac {1}{4^{s}}}+{\frac {1}{6^{s}}}+\cdots } となり、辺々引くと ( 1 − 1 2 s ) ζ ( s ) = 1 1 s + 1 3 s + 1 5 s + ⋯ {\displaystyle \left(1-{\frac {1}{2^{s}}}\right)\zeta (s)={\frac {1}{1^{s}}}+{\frac {1}{3^{s}}}+{\frac {1}{5^{s}}}+\cdots } この両辺今度は2の次の素数3の-s乗 1/3s をかけると 1 3 s ( 1 − 1 2 s ) ζ ( s ) = 1 3 s + 1 9 s + 1 15 s + ⋯ {\displaystyle {\frac {1}{3^{s}}}\left(1-{\frac {1}{2^{s}}}\right)\zeta (s)={\frac {1}{3^{s}}}+{\frac {1}{9^{s}}}+{\frac {1}{15^{s}}}+\cdots } となり、再び辺々引くと ( 1 − 1 2 s ) ( 1 − 1 3 s ) ζ ( s ) = 1 1 s + 1 5 s + 1 7 s + ⋯ {\displaystyle \left(1-{\frac {1}{2^{s}}}\right)\left(1-{\frac {1}{3^{s}}}\right)\zeta (s)={\frac {1}{1^{s}}}+{\frac {1}{5^{s}}}+{\frac {1}{7^{s}}}+\cdots } 以下同様に次々と素数の-s乗を両辺にかけて前の式から引くという操作続けると右辺の 1/1s 以外の項は(素因数分解の一意性によって)消えるので ( 1 − 1 2 s ) ( 1 − 1 3 s ) ( 1 − 1 5 s ) ( 1 − 1 7 s ) ⋯ ζ ( s ) = 1 1 s = 1 {\displaystyle \left(1-{\frac {1}{2^{s}}}\right)\left(1-{\frac {1}{3^{s}}}\right)\left(1-{\frac {1}{5^{s}}}\right)\left(1-{\frac {1}{7^{s}}}\right)\cdots \zeta (s)={\frac {1}{1^{s}}}=1} したがってゼータ関数は以下の形で表現される。 ζ ( s ) = 1 ( 1 − 1 2 s ) ( 1 − 1 3 s ) ( 1 − 1 5 s ) ( 1 − 1 7 s ) ⋯ {\displaystyle \zeta (s)={\frac {1}{{(1-{\frac {1}{2^{s}}})}{(1-{\frac {1}{3^{s}}})}{(1-{\frac {1}{5^{s}}})}{(1-{\frac {1}{7^{s}}})}\cdots }}} 上記の式に形式的に s=1代入すると ζ ( 1 ) = 1 ( 1 − 1 2 ) ( 1 − 1 3 ) ( 1 − 1 5 ) ( 1 − 1 7 ) ⋯ {\displaystyle \zeta (1)={\frac {1}{{(1-{\frac {1}{2}})}{(1-{\frac {1}{3}})}{(1-{\frac {1}{5}})}{(1-{\frac {1}{7}})}\cdots }}} ここで左辺調和級数であり、正の無限大発散するので右辺同様に発散する考えられる。このことから素数の個数有限ではないことが導かれる。なぜならもし素数有限個なら右辺はある有限の値に収束するからである。

※この「ゼータ関数に対するオイラー積」の解説は、「オイラー積」の解説の一部です。
「ゼータ関数に対するオイラー積」を含む「オイラー積」の記事については、「オイラー積」の概要を参照ください。

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