ゼータ函数正規化
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数学や理論物理学において、 ゼータ函数正規化(英: Zeta function regularization) とは、物理学での正則化や、発散級数と言われる方法である。これによって、発散する和や積に対して有限の値を対応させ、特に、自己随伴作用素の行列式やトレースを定義することに使うことができる.現在は物理学の中の問題に適用することが行われているが、元来は、数論におけるうまく定義できない和について、実際の意味を与えようとすることに原点がある.なお、物理学では「正規化」ではなく「正則化」と呼ぶが、この記事中では物理学に関する記述でも「正規化」で統一する。また、「自己随伴作用素」という用語を使用した。通常は「自己共役作用素」と呼ぶが、問題の作用素は共役だけでなく転置共役を意味する「自己随伴作用素」という用語を使用した。
定義
発散する可能性を持つ級数 a1 + a2 + .... の和を定義するのに、ゼータ函数正規化と呼ばれる和を取る方法がいくつかある。
一つの方法として、(無限級数の)ゼータ正規化された和を、ζA(−1) が定義できるならばその値で定義する.ここで、ゼータ函数は、Re(s) が大きな数に対して次の和が収束するならばその値で定義し、そうでない(発散する)場合は解析接続することで定義する。
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ゼータ関数正規化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 06:54 UTC 版)
「1+2+3+4+…」の記事における「ゼータ関数正規化」の解説
ゼータ関数正規化 (zeta function regularization) において、級数 ∑ n = 1 ∞ n {\displaystyle \scriptstyle \sum _{n=1}^{\infty }n} は級数 ∑ n = 1 ∞ n − s {\displaystyle \scriptstyle \sum _{n=1}^{\infty }n^{-s}} に置き換えられる。後者の級数はディリクレ級数の一例である。複素変数 s の実部が 1 より大きいときこのディリクレ級数は収束し、その和はリーマンゼータ関数 ζ(s) に等しい。一方、実部が 1 以下のときこのディリクレ級数は発散し、特に級数 1 + 2 + 3 + 4 + … は s = −1 と置いたものだから、1 + 2 + 3 + 4 + … は発散する。リーマンゼータ関数を導入するメリットは、そうすれば s に関する解析接続によって級数の収束領域の外側まで矛盾なく定義することができることにある。そうして、級数 1 + 2 + 3 + 4 + … のゼータ関数正規化された「和」を ζ(−1) = −1/12 と定義するのである。 ところで、ζ(−1) = −1/12 を証明する方法はいくつか知られている。一つの方法はオイラーの論法に沿ったもので、リーマンゼータ関数とディリクレイータ関数(英語版) η(s) との間の関係を用いる。このイータ関数は交代ディリクレ級数によって定義されるもので、故にこの方法は古き経験論的方法をなぞるものである。両ディリクレ級数が収束する領域において、等式 ζ ( s ) = 1 − s + 2 − s + 3 − s + 4 − s + 5 − s + 6 − s + ⋯ 2 ⋅ 2 − s ζ ( s ) = 2 ⋅ 2 − s + 2 ⋅ 4 − s + 2 ⋅ 6 − s + ⋯ ( 1 − 2 1 − s ) ζ ( s ) = 1 − s − 2 − s + 3 − s − 4 − s + 5 − s − 6 − s + ⋯ = η ( s ) {\displaystyle {\begin{alignedat}{8}\zeta (s)&{}={}&1^{-s}+2^{-s}&&{}+3^{-s}+4^{-s}&&{}+5^{-s}+6^{-s}+\cdots &\\2\cdot 2^{-s}\zeta (s)&{}={}&2\cdot 2^{-s}&&{}+2\cdot 4^{-s}&&{}+2\cdot 6^{-s}+\cdots &\\\left(1-2^{1-s}\right)\zeta (s)&{}={}&1^{-s}-2^{-s}&&{}+3^{-s}-4^{-s}&&{}+5^{-s}-6^{-s}+\cdots &=\eta (s)\\\end{alignedat}}} が成り立ち、この等式 ( 1 − 2 1 − s ) ζ ( s ) = η ( s ) {\displaystyle (1-2^{1-s})\zeta (s)=\eta (s)} は、上記の級数が発散する領域の s に対しても、解析接続によって延長すれば保たれる。故に s = −1 を代入して −3ζ(−1) = η(−1) を得るが、このイータ関数はこの級数を定義するアーベル和に等しいから η(−1) は容易に計算できる。つまり、片側極限 − 3 ζ ( − 1 ) = η ( − 1 ) = lim x ↗ 1 ( 1 − 2 x + 3 x 2 − 4 x 3 + ⋯ ) = lim x ↗ 1 1 ( 1 + x ) 2 = 1 4 {\displaystyle -3\zeta (-1)=\eta (-1)=\lim _{x\nearrow 1}\left(1-2x+3x^{2}-4x^{3}+\cdots \right)=\lim _{x\nearrow 1}{\frac {1}{(1+x)^{2}}}={\frac {1}{4}}} が求まって、両辺を −3 で割れば、ζ(−1) = −1/12 を得る。
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