随伴作用素
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数学の特に函数解析学において、ヒルベルト空間上の各有界線型作用素は、対応する随伴作用素(ずいはんさようそ、英: adjoint operator)を持つ。作用素の随伴は正方行列の随伴行列の概念の無限次元の場合をも許すような一般化である。ヒルベルト空間上の作用素を「一般化された複素数」と考えれば、作用素の随伴は複素数に対する複素共軛の役割を果たすものである。
作用素 A の随伴は、シャルル・エルミートに因んでエルミート共軛 (Hermitian conjugate) とも呼ばれ、A* あるいは A†、また稀に A+ などで表される(“†” は特にブラケット記法とともに用いられる)。
有界作用素に対する定義
H は内積 ⟨,⟩ を備えるヒルベルト空間とし、連続線型作用素 A: H → H(線型作用素に対して、連続性はそれが有界作用素であることと同値)を考えるとき、A の随伴作用素 A∗: H → H は、
随伴作用素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/21 14:17 UTC 版)
「随伴作用素」も参照 与えられた線型微分作用素 T u = ∑ k = 0 n a k ( x ) D k u {\displaystyle Tu=\sum _{k=0}^{n}a_{k}(x)D^{k}u} に対し、その随伴作用素とは ⟨ T u , v ⟩ = ⟨ u , T ∗ v ⟩ {\displaystyle \langle Tu,v\rangle =\langle u,T^{*}v\rangle } を満たす作用素 T* を言う。ここに、記号 ⟨,⟩ はスカラー積または内積である。つまり、この定義はスカラー積の定義のしかたに依存する。
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