調和級数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/22 02:24 UTC 版)
数学における調和級数(ちょうわきゅうすう、英: harmonic series)とは発散無限級数
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block-stacking problem
有名なものとして「block-stacking problem」がある。これは「まったく同じドミノの集まりが与えられたとき、それをテーブルの縁に積み上げることができるのは明らかだが、それではテーブルのへりを(どの程度)張り出すように積めるか」というものが挙げられる。この直観的でない結果というのは、「ドミノが十分あれば、いくらでも好きなだけ張り出させることができる」である[3][4][5][6]。例えば、「ゴムひもの上の芋虫」(“worm on the rubber band”) と呼ばれる逆理がある[4]。内容は「1メートルの(無限に伸びることができる)ゴムひもがある。ひもの一端からもう一方の端に向かって芋虫が毎分1センチの速さでひもの上を這うものとする。ゴムひもは1分ごとに(正確には芋虫が1センチ這った直後に)一様に長さが1メートル引き伸ばされる。すなわち、1分後に芋虫は始点から1センチ這っただけだが、実際は(ゴムひもが引き伸ばされたため)始点から2センチの位置にいることになる。2分後にはそこからさらに1センチしか這っていないにもかかわらず、実際は始点から4.5センチの位置にいる。このようなプロセスを繰り返すとき、芋虫はひもの端まで到達できるだろうか」というものである。答えは、直観に反して「到達できる」である。出発点とT 分後に芋虫がいる位置との距離を LT センチメートルとすると、LT は
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調和級数の発散をある広義積分との比較によって示すこともできる。これには、調和級数の各項に対応する面積をもつ可算無限個の長方形の集まりを考える。n 番目の項に対応する長方形は、横幅 1、高さ 1/n を持つものとする。これらの長方形の面積の合計は調和級数
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交代調和級数の最初の14個の部分和(黒線分)。2 の自然対数(赤線)に近づく様子が見られる。 級数
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外部リンク
- 世界大百科事典 第2版『調和数列』 - コトバンク
- 『{{{2}}}』 - 高校数学の美しい物語
- Weisstein, Eric W. "Harmonic Series". mathworld.wolfram.com (英語).
- "Harmonic Series" at Springer Encyclopaedia of Mathematics
- "The Harmonic Series Diverges Again and Again", The AMATYC Review, 27 (2006), pp. 31–43. Many proofs of divergence of harmonic series.
調和級数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/24 09:39 UTC 版)
調和級数は H n ∼ ln n + γ + 1 2 n − ∑ k = 1 ∞ B 2 k 2 k n 2 k = ln n + γ + 1 2 n − 1 12 n 2 + 1 120 n 4 − ⋯ , {\displaystyle H_{n}\sim \ln {n}+\gamma +{\frac {1}{2n}}-\sum _{k=1}^{\infty }{\frac {B_{2k}}{2kn^{2k}}}=\ln {n}+\gamma +{\frac {1}{2n}}-{\frac {1}{12n^{2}}}+{\frac {1}{120n^{4}}}-\cdots ,} という漸近展開を持つ。ここで、 γ {\displaystyle \gamma } はオイラー・マスケローニ定数、 B k {\displaystyle B_{k}} はベルヌーイ数である。
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「調和級数」の例文・使い方・用例・文例
- 調和級数
- 調和級数という級数
調和級数と同じ種類の言葉
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