フィボナッチ数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/07 09:07 UTC 版)
フィボナッチ数(フィボナッチすう、英: Fibonacci number)は、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチ(ピサのレオナルド)に因んで名付けられた数である。
概要
-
画像による兎の増え方の説明 レオナルド・フィボナッチは次の問題を考案した[3]。
- 1つがいの兎は、産まれて2か月後から毎月1つがいずつの兎を産む。
- 兎が死ぬことはない。
- この条件の下で、産まれたばかりの1つがいの兎は1年の間に何つがいの兎になるか?
つがいの数は次の表のようになる。どの月のつがいの合計も、その前の2つの月での合計の和となり、フィボナッチ数が現れていることが分かる。
産まれたばかりのつがい 生後1か月のつがい 生後2か月以降のつがい つがいの数(合計) 0か月後 1 0 0 1 1か月後 0 1 0 1 2か月後 1 0 1 2 3か月後 1 1 1 3 4か月後 2 1 2 5 5か月後 3 2 3 8 6か月後 5 3 5 13 7か月後 8 5 8 21 8か月後 13 8 13 34 9か月後 21 13 21 55 10か月後 34 21 34 89 11か月後 55 34 55 144 12か月後 89 55 89 233
一般項
フィボナッチ数列の一般項は次の式で表される[3]:
-
パスカルの三角形の各々の底辺角に等分割線を加筆し、線上の数を合計していくと、フィボナッチ数列が現れる。 
フィボナッチ数列の螺旋。
ヒマワリの種は螺旋状に並んでおり、螺旋の数を数えていくとフィボナッチ数が現れる[13] - フィボナッチ数は自然界の現象に数多く出現する。
ヨハネス・ケプラーは1611年に発表した小論文「新年の贈り物あるいは六角形の雪について」において、フィボナッチ数を自己を増殖する比例と呼び、植物の種子の能力の現れであると論じた[14]。
- アブラナやダイコンの花びらは4枚であり、植物学では花式図より3数性、4数性、5数性で分類される[16][17]。
- 植物の花や実に現れる螺旋の数もフィボナッチ数であることが多い。
- パイナップルの螺旋の数は時計回りは13、反時計回りは8になっている。
- 葉序(植物の葉の付き方)はフィボナッチ数と関連している。(シンパー=ブラウンの法則)
- らせん葉序におけるシンパー・ブラウンの法則はフィボナッチ数列と関連するが、「近似値を示すにすぎず、またこれにあてはまらない例もある」(岩波生物学辞典)。
- ハチやアリなど、単為生殖によりオスに父親がない家系を辿っていくと、その祖先の数がフィボナッチ数列となる(親は母1匹、祖父母は母方の父母2匹、曽祖父母は3匹、高祖父母は5匹…)。
- n 段の階段を1段または2段ずつ登るときに、登る場合の数は Fn+1 通りある。
- ●と○を合わせて n 個並べる。●が2個以上続かないように一列に並べる方法は Fn+2 通りある。
- 為替などのテクニカル分析で、フィボナッチ・リトレースメントという手法がよく使われている。
負数番への拡張
フィボナッチ数列は、漸化式 Fn = Fn−1 + Fn−2 を全ての整数 n に対して適用することにより、n が負の整数の場合に拡張できる。そして F−n = (−1)n+1Fn が成り立つ。この式より、負の番号の項は次のようになる。
| n | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Fn | 0 | 1 | 1 | 2 | 3 | 5 | 8 | 13 | 21 | 34 | 55 | 89 | 144 | 233 | 377 | 610 | 987 | 1597 | 2584 | 4181 | 6765 |
| F−n | 0 | 1 | −1 | 2 | −3 | 5 | −8 | 13 | −21 | 34 | −55 | 89 | −144 | 233 | −377 | 610 | −987 | 1597 | −2584 | 4181 | −6765 |
類似の数列
フィボナッチ数列の定義である初期値や漸化式をやや変更して、類似の数列が作れる。
項数の変更
フィボナッチ数列は各項が先行する二項の和であるものであったが、それを「先行する k 項の和」と置き換えた一般化
外部リンク
- 竹之内脩『フィボナッチ数列』 - コトバンク
- 『フィボナッチ数列の7つの性質(一般項・黄金比・互いに素)』 - 高校数学の美しい物語
- フィボナッチ数、トリボナッチ数、テトラナッチ数、ペンタナッチ数、ヘキサナッチ数 の考察
- Weisstein, Eric W. “Fibonacci Number”. mathworld.wolfram.com (英語).
- The Fibonacci Association(フィボナッチ協会)
- Fibonacci Quarterly Home Page(フィボナッチ・クォータリー)
- 日本フィボナッチ協会 第13回研究集会報告書2015年8月日本フィボナッチ協会 (リンク切れの場合はこちら)
- 日本フィボナッチ協会 第14回研究集会報告書2016年8月日本フィボナッチ協会 (リンク切れの場合はこちら)
- 日本フィボナッチ協会 第15回研究集会報告書2017年8月日本フィボナッチ協会 (リンク切れの場合はこちら)
- 日本フィボナッチ協会 第16回研究集会報告書2018年8月日本フィボナッチ協会
- 日本フィボナッチ協会 第17回研究集会報告書2019年8月日本フィボナッチ協会
- 日本フィボナッチ協会 第18回研究集会報告書2020年10月日本フィボナッチ協会
- 日本フィボナッチ協会 第19回研究集会報告書2021年10月日本フィボナッチ協会
- 日本フィボナッチ協会 第20回研究集会報告書2022年10月日本フィボナッチ協会
- 日本フィボナッチ協会 第21回研究集会報告書2023年11月日本フィボナッチ協会
- 日本フィボナッチ協会 第22回研究集会報告書2024年10月日本フィボナッチ協会
- 日本フィボナッチ協会 第23回研究集会報告書2025年10月日本フィボナッチ協会
フィボナッチ数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 07:52 UTC 版)
「Constraint Handling Rules」の記事における「フィボナッチ数」の解説
フィボナッチ数を求めるプログラムの例を示す。トップダウンにもボトムアップにも求めることができる。 % フィボナッチ数をボトムアップに評価f0-1 @ upto(_) ==> fib(0,1), fib(1,1).fn @ upto(Max), fib(N1,M1), fib(N2,M2) ==> Max>N2, N2=:=N1+1 | N is N2+1, M is M1+M2, fib(N,M). % フィボナッチ数をトップダウンに評価f0 @ fib(0,M) <=> M=1.f1 @ fib(1,M) <=> M=1.fn @ fib(N,M) <=> N>=2 | N1 is N-1, N2 is N-2, fib(N1,M1), fib(N2,M2), M is M1+M2.
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