教説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 15:21 UTC 版)
『倭姫命世記』は、倭姫命による皇大神宮の鎮座伝承に加え、神道の思想が主張されている。本書では、内宮の鎮座を終えた倭姫命が神去る直前の雄略天皇23年の2月に託宣を行なったことが記され、その中で、人の心が神の分霊である「心神」とされ、人は、この「心神」のままに生きることを意味する「正直」「清浄」の状態でなければならないと述べられた。また、「元(はじめ)を元として元の初めに入り、本を本として本の心に任(よ)させよ」との託宣が記され、根源をしっかり見つめ、源を明らかにし、その厳格な繰り返しによって新たな生命がよみがえるとする「元々本々」の思想が説かれた。この思想は、式年遷宮という鎮座の原初に違うことなく立ち戻る祭儀から実感された思想と考えられる。また、この中で示された「神は垂るるに祈祷を以て先と為し、冥は加ふるに、正直を以て本と為せり」という託宣の一節は、江戸時時代に山崎闇斎が創始する垂加神道に影響を与えるなど、後の神道思想に大きな影響を与えた。
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