教説と文献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/23 14:58 UTC 版)
多聞部はその保持する文献の中に菩薩蔵(Bodhisattva Piṭaka)を含んでいたとされる。多聞部は「小乗」の教えと大乗の教えとの両方を受け入れていたと6世紀に中央インドのウッジャインからやってきた訳経僧真諦が書き記している。真諦によれば、多聞部は「世俗の真理」と「究極的な真理」の両方を余す所なく奉ずるために形成されたという。Sree PadmaとAnthony Barberによれば、この完全な展開に関する多聞部の理解には大乗の教えも含まれていたという。 世友によれば、多聞部では、ブッダの無常・苦・空・無我・涅槃といった教えは超越的なものだと考えられていたが、その他の主題に関するブッダの教えは超越的なものとはみなされなかった。 他の大衆部の分派と同様に、多聞部では阿羅漢も過ちを犯しうると信じられていた。
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