けってい‐ろん【決定論】
決定論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/20 14:58 UTC 版)
決定論(けっていろん、英: determinism、羅: determinare)とは、あらゆる出来事は、その出来事に先行する出来事のみによって決定している、とする哲学的な立場。
- ^ 『自由意志の向こう側』2020年、p9
- ^ 『自由意志の向こう側』2020年、p19
- ^ 『自由意志の向こう側』2020年、p217
- ^ 『自由意志の向こう側』2020年、p64
- ^ 『自由意志の向こう側』2020年、p59
- ^ アダム・ベッカー『実在とは何か ――量子力学に残された究極の問い』筑摩書房、2021年、p403
- ^ ショーン・キャロル『量子力学の奥深くに隠されているもの コペンハーゲン解釈から多世界理論へ』青土社、2020年、p376
- ^ 野村泰紀『マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか』星海社、2017年、5章
- ^ 『自由意志の向こう側』2020年、p217、p228
- ^ マイケル・S. ガザニガ『〈わたし〉はどこにあるのか: ガザニガ脳科学講義』紀伊國屋書店、2014年
- ^ a b ロビン・ハンソン、ケヴィン・シムラー『人が自分をだます理由:自己欺瞞の進化心理学』原書房、2019年、p119
- ^ カール・ポパー「歴史哲学への多元論的アプローチ」『フレームワークの神話』pp. 229–265. 1998年
- ^ a b 小畑二郎「科学技術の革新と資本主義(1) ポパー科学理論の再検討」経済学季報68巻1号、p85-114.2018.
決定論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 16:59 UTC 版)
決定論は、様々な意味を持つ幅広い用語である。それぞれの異なる意味に対応して、自由意志に関する異なる問題が生じる。因果的ないし単調的決定論とは、未来の事象は自然法則を伴う過去および現在の事象によって必然化されているという主張である。このような決定論は、時として、ラプラスの悪魔という思考実験によって表現される。過去および現在のあらゆる事実そして宇宙を支配するあらゆる自然法則を知っている存在というものを想定してみればよい。このような存在は、未来を最も細部に至るまで予測するために、この知識を利用することができるかもしれない。 他方で、論理学的決定論とは、あらゆる命題は、それが過去に関する命題であれ、現在あるいは未来に関する命題であれ、真か偽のいずれかであるという考え方である。自由意志の問題は、この文脈では、未来におけるある事柄が現在において既に真か偽に定まっているにもかかわらず、その選択が自由であることがありえるのかという問題に行き着く。 また、神学的決定論の主張によれば、人類が行おうとするあらゆる事柄を、彼らの行為を全知というある形式を通じてあらかじめ知ることによって、あるいは彼らの行為をあらかじめ定めておくことによって決定する神が存在する。自由意志の問題は、この文脈では、もし私たち人間のために時の流れの最初からその行為を決定した存在というものがいるならば、どうして私たち人間の行為が自由でありえるのかという問題に行き着く。 生物学的決定論の見解によれば、あらゆる振舞、信念および欲求は、私たちの生来的な性質によって固定されている。この他にも、文化的決定論や心理的決定論などを含む様々な決定論がある。もっとも、これらの決定論的な主張が、例えば氏と育ちの複合的決定論のように、結び付けられるのが普通である。
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決定論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 12:58 UTC 版)
哲学者のチャールズ・ハーツホーンは、スピノザやストア派などの決定論的な哲学を「古典的汎神論」という用語で表現した。汎神論(すべては神なり)は、しばしば一元論(すべては一つなり)と関連しており、論理的には決定論(すべては今なり)を意味するとする意見もある。このような形の汎神論は「極端な一元論」と呼ばれており、ある解説者の言葉を借りれば『我々の想定される決定も含めて神がすべてを決定している』ということになる。 決定論に傾いた汎神論の他の例としては、ラルフ・ウォルドー・エマーソン やヘーゲルのものがある。 決定論は量子物理学においてアインシュタインとニールス・ボーアの間で行われた有名なボーア・アインシュタイン論争のテーマともなった。一例として優先的一元論には以下のような命題がある。 全体が(量子もつれによる)創発的な性質を持っている。 全体が創発的な性質を持っているなら、全体は部分よりも先にある。 全体は部分に先行する。 優先的一元論は以下の項目で定義する。
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決定論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 01:54 UTC 版)
「ピエール=シモン・ラプラス」の記事における「決定論」の解説
決定論者である。これから起きるすべての現象は、これまでに起きたことに起因すると考えた。ある特定の時間の宇宙のすべての粒子(原子のこと)の運動状態が分かれば、これから起きるすべての現象はあらかじめ計算できるという考え方である。 「ラプラスの悪魔」を参照 この考え方は、決定論のなかでも特に、全ての事象の原因と結果は因果律に支配されているがゆえに未来は一意的に決定的であるとする「因果的決定論」の典型的なモデルである。一方で、ラプラスの死後登場した量子論の考え方には、コペンハーゲン解釈が正しいとするならばこの考え方は成り立たないとする批判がある。 ラプラスの言う「ラプラスの悪魔」とは、「ある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつそれらのデータを解析できるだけの能力の知性」(すなわち因果的に決定された未来を完全に見通すことができる者)の存在を仮定した空論上の概念的存在である。
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