若者文化の変化とギャルの盛衰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 07:20 UTC 版)
「ギャル」の記事における「若者文化の変化とギャルの盛衰」の解説
インターネットとSNSの普及は、10代から20代前半の若者文化に大きな変化を及ぼした。これらは出版不況とも重なるため、前述の渋谷系ギャル雑誌の相次ぐ撤退にも関係するが、SNSの普及によって自分の情報を発信する文化が根付き始め、一般人が自分のファッションコーディネイトをインターネット上に掲載することで閲覧者がその情報を参考にするようになったため、雑誌のような1か月などのスパンで得る情報から、日替わりで得る情報を重宝するようになった。そのため若者の情報獲得行動も、近しい友達を伝って得るよりもSNSなどで自分が良いと思った情報を得るという文化を形成していくことになる。その結果、従来の渋谷系ギャルに多かった「ギャルサー」などによって独自のコミュニティを形成することより、原宿系ギャルのように既存の友人以外にもインターネット上で浅い繋がりを持って幅広いアンテナを持つことで、ファッションの変化に幅やスピードを持たせることができた。情報収集力に差が出た結果でもあり一種の情報格差とも取ることができる。 また渋谷系ギャルは、過去の自分における犯罪歴や悪い体験談、あるいは性の経験人数や初体験の年齢の若さなど負の側面を暴露すること(通称「闇語り」)をすることによって自己顕示していく路線を取っていたのに対し、原宿系ギャルは過去の負の歴史を秘匿化してあくまで現在の自分を一つのキャラクターとして自己表現する路線を取っている(通称「不思議ちゃんキャラ」)。インターネットの普及や情報発信の傾向から、2010年頃より男女を含めて受け入れられるようになったのが原宿系ギャルであり、「闇語り」やそれまでのイメージによってコンプライアンス上の問題から渋谷系ギャルが淘汰されたという見方もある。
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