せい‐と【生徒】
生徒
学級 1は生徒 2の集団で、同じ教室 4で同じ教師 3のもとに集まり、通常は同時に指導を受ける。教育の程度が同じレベルの生徒の集団をアメリカ合衆国では同じ学年 5、イギリスでは同じ学級 5という。学生 6という語は一般に高等教育を受けているものを指すが、中等教育レベルでは“生徒”ともいう。
- 2. イギリスでいう給費生scholarとは、公的または私的な基金から奨学金を得ている生徒または学生のことである。これをこの場合生徒と同義に用いるのは、古風な用法である。アメリカ合衆国では、このような学生は奨学金受給生scholarship holderまたは奨学生scholarship studentと呼ばれる。
- 6. 学士号をまだ取得していない大学の学生は学部学生undergraduateである。イギリスで卒業生graduateという時は学士号の保持者を意味する。アメリカ合衆国では、大学、高校、小学校での学業を終えたものであれば誰でも卒業生といってよい。アメリカ合衆国で大学院生graduate studentとは、学士号より上位の修士号あるいは博士号を得ようとしているものをいい、同じものをイギリスの制度ではpost-graduate studentと呼ぶ。
生徒
生徒―たのきゅうより
在籍者 (学習者)
![]() | この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |

学習者における在籍者(ざいせきしゃ)は、学校などに在籍している者のことである。
教育段階による呼び方の違い
歴史
日本で近代教育が行われるようになった当初は全てを「生徒」と称して区別がなかったが、諸外国で大学とそれ以下の学校で学ぶ者の名称が異なることから、1881年8月2日に東京大学の本科生を「学生」と呼ぶことが定められた[1]。
法令における呼称
学校教育法(昭和22年法律第26号)および学校教育法の下級命令(省令等)においては、次のとおり学校・課程ごとに呼称が異なっている。また、「中学生」「高校生」などのような通称・俗称が、所属する学校・課程に応じて存在する。
教育段階 | 学校・課程 | 在籍者の呼称[注 1] | 通称・俗称 | 一般的な年齢[注 2] | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一条校 | 就学前教育 | 幼稚園(広義的には認定こども園を含む) | 幼児 | 幼稚園児(園児) | 3[2]~6歳 | ||||
特別支援学校 | 幼稚部 | ||||||||
初等教育 | 義務教育 | 小学校 | 児童[3] | 小学生 | 6~12歳 | ||||
義務教育学校 | 前期課程 | ||||||||
特別支援学校 | 小学部 | ||||||||
中等教育 | 前期中等教育 | 中学校 | 生徒[4] | 中学生 | 12~15歳 | ||||
義務教育学校 | 後期課程 | ||||||||
中等教育学校 | 前期課程 | ||||||||
特別支援学校 | 中学部 | ||||||||
後期中等教育 | 高等学校(高校) | 高校生 | 15~18歳 | ||||||
中等教育学校 | 後期課程 | ||||||||
特別支援学校 | 高等部[注 3] | ||||||||
高等教育 | 大学[注 4] | (下記以外) | 学部[注 5] | 大学生(学部生)[注 6] | 18~22歳 | ||||
大学院[注 7][注 8][注 9] | 大学院生(院生)[注 6] | 22~25/27/28歳 | |||||||
短期大学(短大)[注 10] | 短大生[注 6] | 18~20/21歳 | |||||||
高等専門学校(高専)[注 11] | 高専生 | 15~20歳 | |||||||
一条校以外 | 専修学校 | 高等課程(高等専修学校[6]) | 生徒[4] | 専門学校生(専門学生)など[注 12] | 15歳~ | ||||
専門課程(専門学校[7]) | 18歳~ | ||||||||
一般課程 | 学校により異なる | ||||||||
各種学校 | 学校により異なる |
法令上の「学生」について

上記のうち、高等教育を受けている「学生」とは、大学(短期大学および大学院を含む)および高等専門学校の「正規の課程」「別科[注 13]」「専攻科[注 13]」に在籍している者を指す用語である。この場合、学校教育法第105条に規定する「特別の課程」(履修証明制度[8])における学習者[注 14]、その他研究生・聴講生・科目等履修生などはこれに含まれない。
これらのほか、文部科学省所管外の施設においても、「防衛大学校」または「防衛医科大学校」にて幹部自衛官となるための教育訓練を受けている者を、法令により「学生」と呼んでいる[5][注 15]。
広義上の「学生」「生徒」について
高等教育を受けている者のほか、学校等の教育施設に在籍する者を総称して「学生」と呼ぶことがある。
この場合、学生の語に大学・高等専門学校の研究生・聴講生・科目等履修生を含め、さらに中等教育を受けている就学者(中学校・高等学校等に在籍している「生徒」)も広義の「学生」と呼ぶことがある(例:学生証、学生服(もともとは大学生を対象に発案されたためこのような通称となっているが、中等教育のものは正確には「生徒手帳」「標準服/制服」という)、学生割引など)。
また、初等教育を受けている「児童」や就学前教育を受けている「園児」も含めて「生徒」(「学童(がくどう)」とも)と呼ぶことがあれば、学生および生徒を総称して「学徒(がくと)」と呼ぶこともある(例:学徒出陣)。
また、学校ではなく児童福祉施設に当たる保育所(保育園)[9]に在籍している者に対しても「園児(保育園児)」「児童」などと呼ぶこともある。
報道等での呼称
日本の新聞やテレビの報道でも、初等教育就学者を「児童」、中等教育就学者を「生徒」、高等教育就学者などを「学生」[注 16]とし、それら以外については「予備校生」(専修学校・各種学校でないものも含めて)「専門学校生」「大学院生」などと区別している[10]。また、2023年現在、14歳以上18歳未満で逮捕された者は「生徒」または「少年・[注 17]少女」と呼ばれるが、18歳以上で逮捕された者は2022年の法改正により成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことで、学生であるかに拘らず「男・女」と報道されることが多い[注 18][11]。
学生証、学生・生徒への優遇
日本において学生や生徒は、学生証という身分証明書を持つ事によって自分自身の身分を証明することができる。なお、児童や幼児に対して身分証明書の交付が行われることは日本ではあまりない。
日本にも学生割引(学割)と呼ばれる文化があり、このサービスがある場合、学生や生徒は学生証等を提示することによって物品やサービス(公共交通機関や、入館料など)を通常より低い値段で受けることができる。この制度の目的としては、苦学生の支援、若いうちに文化に触れてほしいという意図、自由になる金銭の少ない学生については割引をする事でかえって売り上げを伸ばせる、など様々である。ソフトウェアにおいて学生割引・教職員割引などを行うパッケージは、アカデミックパッケージなどと呼ばれる。
日本の学生や生徒が日本国外で学生の身分を証明する方法としては、世界的に通用する国際学生証があり、日本国外では、これを提示して学生割引を受けることもできる。
また、20歳以上の日本居住者には基本的には国民年金や国民健康保険料の支払い義務があるが、学生や生徒は一定条件の下での支払いを国民年金については延期、国民健康保険料については減免できる制度がある。国民年金の支払い延期について、詳しくは学生納付特例制度を参照のこと。
脚注
注釈
- ^ ここでいう呼称とは、「学校教育法」においての呼称を指す。
- ^ 留年や飛び級、浪人(過年度生)などを除く。
- ^ 「特別の必要のある場合」(学校教育法第76条第2項また書き)は高等部のみを置くことができる。この特別支援学校については「高等特別支援学校」、または「特別支援学校○○高等学園」というふうに呼ばれている。
- ^ 大学のうち、学校教育法第83条の2に規定するものを「専門職大学」という。
- ^ 学校教育法第141条にて「学群」等を含む。
- ^ a b c 表のとおり「短期大学」も大学の一種であり、また「大学院」も学部とともに大学(大学院のみの大学である「大学院大学」を含む)に置かれるものであることから、この意味では短大生や大学院生についても「大学に在籍する学生」であるため「大学生」ということになるが、一般に「大学生」とは大学の学部に在籍する者、すなわち「学部生」においてこのように呼ばれている(「学歴#最終学歴」も参照)。
- ^ 大学院の下に「研究科」(学校教育法第141条にて「学府」「教育部」等を含む)を置く。「博士課程」「修士課程」などの全課程。
- ^ 大学院のうち、学校教育法第99条第2項に規定するものを「専門職大学院」(専門職学位課程)という。
- ^ 「教育研究上特別の必要がある場合」(学校教育法第103条)は大学院のみを置くことができる。この大学については「大学院大学」と呼ばれている。
- ^ 大学のうち、学校教育法第108条第1~3項に規定するものをいう。またこのうち、同条第4項に規定するものを「専門職短期大学」いう。
- ^ 高専5年間のうち1~3学年は高校3年間に相当するが、それでも後期中等教育ではなく高等教育として扱われる。
- ^ 大学受験予備校(専修学校一般課程または各種学校)に在籍する者については一般に「予備校生」と呼ばれている。
- ^ a b ただし、高等専門学校には別科を設置できない。また、大学院は短期大学を除く大学に学部等とともに置かれるものであり、大学院の別科・専攻科というものはない。
- ^ 同条では、「当該大学の学生以外の者」と規定されている。
- ^ ただし、正式な身分は国家公務員である。「大学校#入学対象者別の分類」を参照。
- ^ 高等専門学校就学者については「生徒」と「学生」を併用する場合もある。
- ^ 神戸児童連続殺傷事件の犯人は「少年A」と報道された。
- ^ 18歳かつ高校生は「生徒」と呼ばれることもある。
出典
- ^ 「学生称呼の起源」『東京帝国大学五十年史』東京帝国大学、1932年、483-484頁。NDLJP:1453584/295。
- ^ 幼稚園の保育年数は3年保育だけではなく、2年保育や1年保育のものもある。
- ^ 法令用語研究会(『有斐閣 法律用語辞典 第3版』、有斐閣、2006年、ISBN 4-641-00025-5)「児童」の項目
- ^ a b 法令用語研究会(『有斐閣 法律用語辞典 第3版』、有斐閣、2006年、ISBN 4-641-00025-5)「生徒」の項目
- ^ a b 法令用語研究会(『有斐閣 法律用語辞典 第3版』、有斐閣、2006年、ISBN 4-641-00025-5)「学生」の項目
- ^ 学校教育法第126条より。
- ^ 学校教育法第126条第2項より。
- ^ 大学等の履修証明制度について(文部科学省)
- ^ 児童福祉法第7条に規定。
- ^ 木村晋介・中野麻美・島村麻里『二十歳の法律ガイド 第4版』(有斐閣、2001年、ISBN 9784641027602)166頁。
- ^ “18歳男子高校生、強盗致傷疑いで逮捕 集合住宅の一室に侵入、住人男性にけが負わす 千葉中央署”. 2023年7月21日閲覧。[リンク切れ]
関連項目
生徒(レギュラー出演者のみ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 00:41 UTC 版)
「平成教育予備校」の記事における「生徒(レギュラー出演者のみ)」の解説
磯野貴理子 2005年4月から出演。ユースケのお目付け役として予備校にも登場。員会の永久シード権保持者(成績に関係なく、本家に出演できる)。 浅草キッド 水道橋博士と玉ちゃん(玉袋の芸名が下品でゴールデンタイムの番組にふさわしくないという事情から、本番組では玉ちゃん名義を用いる)が交互に出演。 スピードワゴン 井戸田潤と小沢一敬が交互に出演。 劇団ひとり 平山あや 久保田磨希 石井正則と交代で出演。 石井正則 2005年10月23日から久保田磨希と交代で出演。 篠原ともえ 2005年10月23日から出演。 宇治原史規 2006年5月から出演。
※この「生徒(レギュラー出演者のみ)」の解説は、「平成教育予備校」の解説の一部です。
「生徒(レギュラー出演者のみ)」を含む「平成教育予備校」の記事については、「平成教育予備校」の概要を参照ください。
生徒
出典:『Wiktionary』 (2021/06/15 13:44 UTC 版)
名詞
発音(?)
- せ↘ーと
関連語
翻訳
- アイスランド語: nemandi (is) 男性
- アラビア語: طالب (ar) (Taalib) 男性, طالبة (ar) (Taaliba) 女性
- アルメニア語: ուսանող (hy) (usanoġ)
- イタリア語: studente (it) 男性
- インドネシア語: murid, siswa 男性, siswi 女性
- ウルドゥー語: طالِب عِلم (ur) (t̤ālib ilm), چھاتر (ur) (ćhātra)
- 英語: pupil (en), student (en)
- エスペラント: studento, studanto
- オランダ語: student (nl) 男性, studente (nl) 女性
- クルド語:
- スウェーデン語: student (sv) 通性, studentska (sv) 通性 (female student)
- スペイン語: estudiante (es) 男性
- スワヒリ語: mwanafunzi (sw), mwanachuo (sw), mwanagenzi (sw), mwanafunzi (sw)
- タイ語: นักศึกษา (th) (náksèuksǎa)
- タガログ語: estudyante (tl), mag-aaral (tl)
- タジク語: донишҷӯ (tg)
- チェコ語: student (cs) 男性
- 中国語:
- 朝鮮語: 학생 (ko) (haksaeng) (學生 (ko))
- テルグ語: విద్యార్థి (te) (vidyaarthi)
- ドイツ語: Student (de) 男性, Studentin (de) 女性
- トルコ語: öğrenci (tr)
- ハンガリー語: hallgató (hu)
- ヒリガイノン語: estudyante, palatuon
- ピリピノ語: estudyante, mag-aaral
- ヒンディー語: विद्यार्थि (hi) (vidyārthi), छात्र (hi) (ćhātra)
- フィンランド語: opiskelija (fi), tutkija (fi)
- フランス語: étudiant (fr) 男性, étudiante (fr) 女性; élève (fr) 男性
- ベトナム語: học sinh (vi) (學生 (vi)), sinh viên (vi) (生員 (vi))
- ヘブライ語: סטודנט (he) (stodent)
- ペルシア語: دانشجو (fa)
- ポーランド語: student (pl) 男性, studentka (pl) 女性
- ポルトガル語: estudante (pt)
- マラヤーラム語: വിദ്യാര്ത്ഥി (vidyaarthi) 男性, വിദ്യാര്ത്ഥിനി (vidyaarthini) 女性
- ラトヴィア語: students (lv)
- リトアニア語: studentas (lt) 男性
- ルーマニア語: student (ro) 男性, studentă (ro) 女性
- ルヒャ語: mwanafunzi
- ロシア語: студент (ru) (studént) 男性, студентка (ru) (studéntka) 女性, учащийся (ru) (učáščijsja) 男性, учащаяся (ru) (učáščajasja) 女性
「生徒」の例文・使い方・用例・文例
- 男子が生徒の55パーセントを占める
- 先生は生徒にきちんと行動するように注意した
- 今年あの学校へ入学した生徒は何人ですか
- 私は生徒ひとりひとりに劇の役を割り当てた
- あなたのクラスの生徒にあすは学校はないと知らせてください
- 教師として,生徒たちが自分の夢を達成する手助けをするのが私の務めだ
- 生徒たちは運動場に集まった
- 今月は新しい生徒を期待するにしてもせいぜい10人だろう
- 生徒会は次期リーダーを投票で決める
- 彼女は化学で他の生徒より遅れている
- クラスで一番勉強ができる生徒
- 彼を他の生徒と同じに扱う
- 何人かの生徒が講義の中休み中に話をし始めた
- 彼女は私の生徒の中で一番よくできる
- 私のクラスの生徒は今朝はとてもやかましかった
- 先生が教室に入ると生徒たちは話をやめた
- 私の生徒はロサンゼルスをディズニーランドと結びつけて考える
- あの先生は生徒に厳しすぎる
- 先生が生徒に成績表を配った
- 生徒たちの作品が壁に展示されていた
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