佐々木丸美
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1949年1月23日 - 2005年12月25日)は、日本の小説家[1]。北海道石狩郡当別町出身[1]。
(ささき まるみ、経歴
1975年、「雪の断章」で二千万円テレビ懸賞小説佳作入選[1]。同作は1985年に斎藤由貴主演、相米慎二監督で、『雪の断章 -情熱-』として映画化された。
2005年12月25日、心不全のため死去[2]。享年56。
2006年から2009年にかけ、未発表草稿を除く全作品が復刊された。
復刊への拒否
2006年から2009年にかけ、未発表草稿を除く全作品が復刊されたが、復刊に向けては、2000年より復刊ドットコムが『雪の断章』の復刊交渉の為に、お互いに手紙のやりとりを行なうようになる。復刊ドットコムは佐々木に復刊の熱意を伝えるために手紙を30通送ったにも関わらず、佐々木からの返事はいつも復刊を拒否するものばかりであった[3]。
しびれを切らした交渉担当者は、アポ無しの直談判を行なう為、雪が降りしきる北海道にある佐々木の自宅を訪問した。しかし佐々木に復刊への思いを伝えても、本人からは許諾が下りず、復刊を断念することとなった。その後、生前に佐々木から復刊の許諾は、得られることは無かった[3]。
その後佐々木が死去、遺族の承諾を得た後、復刊が実現した[3]。
著書
孤児四部作
- 雪の断章(1975年11月 講談社 / 1981年3月 講談社 / 1983年12月 講談社文庫 / 2006年12月 ブッキング / 2008年12月 創元推理文庫)
- 忘れな草(1978年1月 講談社 / 1987年2月 講談社文庫 / 2007年1月 ブッキング / 2009年1月 創元推理文庫)
- 花嫁人形(1979年2月 講談社 / 1987年5月 講談社文庫 / 2007年2月 ブッキング / 2009年3月 創元推理文庫)
- 風花の里(1981年5月 講談社 / 1989年4月 講談社文庫 / 2007年2月 ブッキング / 2009年5月 創元推理文庫)
館シリーズ三部作
- 崖の館(1977年1月 講談社 / 1988年1月 講談社文庫 / 2006年12月 創元推理文庫 / 2008年2月 ブッキング)
- 水に描かれた館(1978年8月 講談社 / 1988年9月 講談社文庫 / 2007年2月 創元推理文庫 / 2008年5月 ブッキング)
- 夢館(1980年3月 講談社 / 1988年12月 講談社文庫 / 2007年4月 創元推理文庫 / 2008年5月 ブッキング)
その他
- 恋愛今昔物語(1979年9月 講談社 / 2007年8月 ブッキング)
- 新恋愛今昔物語(1981年4月 講談社 / 2007年8月 ブッキング)
- 舞姫-恋愛今昔物語(1981年6月 講談社 / 2007年12月 ブッキング)
- ながれ星(1981年11月 講談社 / 2007年10月 ブッキング)
- 橡家の伝説(1982年6月 講談社 / 2007年4月 ブッキング)
- 影の姉妹(1982年11月 講談社 / 2007年12月 ブッキング)
- 沙霧秘話(1983年2月 講談社 / 1989年12月 講談社文庫 / 2008年2月 ブッキング)
- 罪灯(1983年6月 講談社 / 2007年6月 ブッキング / 2009年11月 創元推理文庫)
- 罪・万華鏡(1983年10月 講談社 / 2007年6月 ブッキング / 2009年12月 創元推理文庫)
- 榛家の伝説(1984年11月 講談社 / 2007年4月 ブッキング)
脚注
- ^ a b c d “雪の断章/佐々木丸美【著】”. 紀伊国屋書店ウェブストア. 紀伊国屋書店. 2023年6月3日閲覧。
- ^ 三村美衣 (2009年1月6日). “三村美衣/佐々木丸美『雪の断章』解説[2009年1月]”. Web東京創元社マガジン. 東京創元社. 2023年6月3日閲覧。
- ^ a b c “『雪の断章』の復刊 雪解けの頃”. 復刊ドットコム note. 復刊ドットコム (2023年12月11日). 2025年9月1日閲覧。
関連項目
外部リンク
- M's naige - 佐々木丸美作品復刊運動&ファンサイト(佐々木丸美家族公認)。2006年からの復刊に至る経緯を掲載。
固有名詞の分類
- 佐々木丸美のページへのリンク