レポーター遺伝子
遺伝子名DNARNAの配列や構造など: | リボソームRNA遺伝子 リボ核酸 リポーター遺伝子 レポーター遺伝子 一塩基多型 一本鎖DNA 一本鎖RNA |
レポーター遺伝子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 23:18 UTC 版)
レポーター遺伝子(レポーターいでんし)とは、ある遺伝子が発現しているかどうかを容易に判別するために、その遺伝子に組換える別の遺伝子のこと。緑色蛍光タンパク質(GFP)が有名。
組換えDNA技術によって作成された組換え遺伝子が、いつどこでどのくらいできているのかを比較的簡単に確認できるようにレポーター遺伝子が使用される。
通常、レポーター遺伝子自体には可視化する以外の機能は想定されていないことになっている。様々な生物の遺伝子がプロモーターの活性や蛋白質の挙動を知るためのレポーター遺伝子として利用されている。
機序
特定の基質と反応して発光あるいは発色する酵素や、励起光によって蛍光(フォトルミネセンス)を発する蛍光蛋白質が、レポーター遺伝子から作られる。この光や色を測定することで、組換え遺伝子の発現を見ることができる。
レポーター遺伝子は、ある遺伝子のプロモーターの下流に連結し、その融合遺伝子の産生物の活性を測定する事によって元の遺伝子の発現の有無や、その発現の強さを知るために用いられる。
また、逆にレポーター遺伝子の上流にランダムなDNA断片を挿入し、プロモーター活性をもつ配列を検索するためにも用いられている。
条件
レポーター遺伝子の産物としては、
といったような条件が要求される。
関連項目
レポーター遺伝子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 02:58 UTC 版)
「腫瘍溶解性ウイルス」の記事における「レポーター遺伝子」の解説
研究所や診療所で実験中のウイルスに感染している細胞を検出する単純な方法があることは有意義である。これはウイルスに「レポーター遺伝子」を組み込んで蛋白質マーカーを発現する様にと掛けておく事で実現される。一例として、緑色蛍光タンパク質(GFP)が挙げられる。これは感染細胞中で産生され、青色光を当てた時に緑色の蛍光を発する。この手法の長所は、患者の表在性感染部位でのウイルス感染を非侵襲的に速やかに確認できることにある。生きている細胞での可視マーカーのもう一つの実例としてルシフェラーゼが挙げられる。ルシフェラーゼはホタルが持つ酵素ルシフェリンの存在下で発光し、特性のカメラでその様子を捉えることができる。 大腸菌の酵素β-グルクロニダーゼおよびβ-ガラクトシダーゼ(en:beta-galactosidase)の遺伝子を持つウイルスが存在する。これらの酵素は、特定の基質があると色素を生成するので、感染細胞を可視化して遺伝子の発現を確認することができる。
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