緑色蛍光タンパク質 (GFP)
GFPは、低温の北太平洋で生息するクラゲから見つかったタンパク質である。GFPはアミノ酸のみから合成され、酸素を使ってタンパク質内で蛍光発色団が形成される。そのため、タンパク質合成できる細胞(すべての細胞)で蛍光マーカーとして研究のための道具としてよく用いられる。
たとえば、興味のあるタンパク質の遺伝子にGFP遺伝子を繋げておけば、そのタンパク質が生きている細胞の中のどこで働いているかを観察できる(タンパク質の局在化)。また、制御因子を含むDNA配列と繋げておけばどんな状況で発現されるか、といったことも観察できる(タンパク質の局在化 + 発現条件)。
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緑色蛍光タンパク質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/27 17:47 UTC 版)
green fluorescent protein、GFP)はオワンクラゲがもつ分子量約27 kDaの蛍光性をもつタンパク質である。1960年代に下村脩によってイクオリンとともに発見・分離精製された[1]。下村はこの発見で2008年にノーベル化学賞を受賞した[2]。
(りょくしょくけいこうタンパクしつ、英:- ^ Shimomura, O.; Johnson, F. H.; Saiga, Y. (1962). “Extraction, purification and properties of aequorin, a bioluminescent protein from the luminous hydromedusan, Aequorea”. J. Cell. Comp. Physiol. 59: 223–239. PMID 13911999.
- ^ “ニュース - 科学&宇宙 - ノーベル化学賞はGFP発見者と開発者(記事全文)”. ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト (2008年10月8日). 2008年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月31日閲覧。
- ^ Prasher, D. C.; Eckenrode, V. K.; Ward, W. W.; Prendergast, F G.; Cormier, M. J. (1992). “Primary structure of the Aequorea victoria green-fluorescent protein”. Gene 111 (2): 229–233. PMID 1347277.
- 1 緑色蛍光タンパク質とは
- 2 緑色蛍光タンパク質の概要
- 3 概説
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
緑色蛍光タンパク質
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「日本の発明・発見の一覧」の記事における「緑色蛍光タンパク質」の解説
1962年、下村脩とフランク・H・ジョンソンらは、オワンクラゲから緑色蛍光タンパク質を発見。単独で発色団(色を発現する化学構造)を形成するのが特徴。特定分子にこれを付け、挙動の観察により細胞内で起こる生命現象を解析する「蛍光イメージング」の分野で用いられている。
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