せきがい‐せん〔セキグワイ‐〕【赤外線】
赤外線
【英】Infrared, Infrared Rays, Infrared Waves
赤外線とは、可視光線よりも波長の長い電磁波のことである。一般的には0.7マイクロメートルから1000マイクロメートルの波長のものを指す。
赤外線は人の目に色は見えない(不可視光線である)。赤外線と呼ばれる波長の幅は広く、波長の可視光線との近さによって近赤外線、中赤外線、遠赤外線と呼び分けられる。
赤外線は、近距離無線通信、センサー、熱源などの多種多様な用途で利用されている。例えば、IrDA規格をはじめとする赤外線通信の規格や、家電製品のリモコン、赤外線センサー、赤外線カメラ、赤外線サーモグラフィ、あるいは赤外線電球から赤外線を放射する暖房器具などがある。
フィーチャーフォン(ガラケー)やスマートフォン(スマホ)では、赤外線通信は端末同士で直接データを送受信できる機能として搭載されている。スマートフォンにおいては、この赤外線通信の機能をモバイルアプリで制御し、リモコン代わりに家電製品を操作できる「スマホ家電」のコンセプトが登場している。
【赤外線】(せきがいせん)
電磁波の一種。
熱を発生するものからは必ず放射され、波長が長く目に見えない。
また、物体に吸収されると分子や原子に運動エネルギーを与え、輻射熱を発生させる。
そのため、「熱線」という別名もある。
太陽光をプリズムで分解したときに出る、虹の赤色の外にある事から赤外線と呼ばれる。
赤外線
赤外線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 14:48 UTC 版)
赤外線(せきがいせん)は、可視光線の赤色より波長が長く(周波数が低い)、電波より波長の短い電磁波のことである。ヒトの目では見ることができない光である。英語では infrared といい、「赤より下にある」「赤より低い」を意味する(infra は「下」を意味する接頭辞)。分光学などの分野ではIRとも略称される。なお、可視光線の紫色より波長が短い電磁波は紫外線と呼ばれる。
- ^ a b c “赤外線”. 天文学辞典. 日本天文学会 (2023年2月9日). 2023年4月1日閲覧。
- ^ 赤外線の話 - 図5 膜厚が異なる水膜の赤外吸収スペクトル
- ^ 社団法人遠赤外線協会「遠赤外線とは?・遠赤外線技術」
- ^ 日本生体医工学会監修「MEの基礎知識と安全管理 改訂第5版」p51
- ^ 「太陽系探検ガイド エクストリームな50の場所」p83-84 デイヴィッド・ベイカー、トッド・ラトクリフ著 渡部潤一監訳 後藤真理子訳 朝倉書店 2012年10月10日初版第1刷
- ^ 「宇宙観5000年史 人類は宇宙をどうみてきたか」p133 中村士・岡村定矩 東京大学出版会 2011年12月26日初版
- ^ 「宇宙観5000年史 人類は宇宙をどうみてきたか」p133-134 中村士・岡村定矩 東京大学出版会 2011年12月26日初版
- ^ 光成形、マイクロ波成形のしくみ、ディーメック
- ^ 35年前の初代G-SHOCKが新品相当に復活。“光成形”レストアサービス、Impress Watch、2018年10月31日、同年11月25日閲覧
- ^ マイクロソフト Enterprise Web「IT先進企業 日立製作所」[リンク切れ]
- ^ 近赤外線トポグラフィによる脳機能計測 (PDF) (一例)[リンク切れ]
- ^ 実用化が進む生体認証技術 (PDF) - 静脈認証技術とその適用事例(沖電気)
- ^ “人間にもスーパービジョンが!?不可視とされていたはずの赤外線が特定の条件下で見えることが判明(米研究)”. カラパイア (2014年12月6日). 2020年11月21日閲覧。
赤外線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 22:17 UTC 版)
「僕のヒーローアカデミア」の記事における「赤外線」の解説
赤外線で感じ取る“個性”。“オール・フォー・ワン”は5年前のオールマイトとの戦いの後遺症で盲目となっていたため、他者の衣類の布ずれの音や周囲の空気の振動で相手の動きを感知し、この“個性”で相手の感情や空間把握の補助を行い、周囲の状況を確認していた。
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赤外線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 04:01 UTC 版)
赤外線では主に、いて座A*の周囲に存在する恒星や、高温のガス雲の観測が行われている。特に、1992年から続く、恒星の運動速度と、いて座A*との位置関係の測定によって、いて座A*の質量が見積もられ、いて座A*が超大質量ブラックホールである証拠が蓄積されている(詳細は、中心ブラックホール節を参照)。 2004年、いて座A*からおよそ3光年の距離を公転する天体GCIRS 13Eの中に、中間質量ブラックホール候補が発見された。GCIRS 13Eは7つの恒星からなる星団で、その中に太陽の1,300倍の質量を持つブラックホールがあると予想されている。GCIRS 13Eの存在は、超大質量ブラックホールが周辺のブラックホールや恒星を吸収することで、ここまで大質量に成長したという仮説の裏付けとなる可能性がある。 また、近赤外線で超大質量ブラックホール本体付近で発生した爆発現象が観測されている。2008年、VLTによる観測で、いて座A*からの近赤外線放射が急激に増大したことが発表された。サブミリ波との同時観測から、この増光現象は、ブラックホールへ向かって降着しつつあるガス塊が引き伸ばされて崩壊し、加熱したことによる放射と推測されている。
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赤外線(IR)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 07:36 UTC 版)
赤外線ビーコン(IRビーコン)は赤外線を利用した無線標識技術の1つ。対象が変調された赤外線を発信することで容易かつ確実に特定することができる反面、発信器と受信機の間に赤外線を遮断する障害物がないことが不可欠である。ストロボライトなど敵味方識別装置(CID)などの軍事的使用だけでなく、ロボット工学などでも、さまざまな赤外線ビーコン技術が使われる。 日本では赤外線ビーコンは新交通管理システム(UTMS)のキーインフラでもある。指向性の高い赤外線通信技術に基づいており、赤外線ビーコンを搭載した走行する車両との双方向通信を行うことにより正確に車両を検出し、さまざまな交通情報を提供する能力を有する。
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赤外線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 18:42 UTC 版)
「赤外線天文学」を参照 赤外線は可視光線よりもエネルギーが低く、冷たい物体からも放出される。そのため褐色矮星、星雲、赤方偏移している銀河などの観測に向いている。 ハーシェル宇宙望遠鏡のイラスト IRASのイラスト ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のイラスト ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡のイラスト 名称管轄機関打上日停止日位置出典あかり(ASTRO-F) JAXA 2006年2月21日 2011年11月24日 eo00586.47地球軌道 (586.47–610.44 km) ハーシェル宇宙望遠鏡 ESA & NASA 2009年5月14日 2013年6月17日 太陽 - 地球の L2 IRAS NASA 1983年1月25日 1983年11月21日 eo00889地球軌道 (889–903 km) 赤外線宇宙天文台 (ISO) ESA 1995年11月17日 1998年5月16日 eo01000地球軌道 (1000–70500 km) IRTS(SFUに搭載) ISAS & NASDA 1995年3月18日 1995年4月25日 eo00486地球軌道 (486 km) ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST) NASA GSFC 2021年12月25日 — 太陽 - 地球の L2 ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡 (旧称WFIRST, 広視野近赤外線サーベイ宇宙望遠鏡) NASA GSFC 2025年予定 太陽 - 地球の L2 MSX (Midcourse Space Experiment)(注:赤外線天体の観測が目的ではなく、弾道ミサイルの検知実験衛星) USN 1996年4月24日 1997年2月26日 eo00900地球軌道 (900 km) スピッツァー宇宙望遠鏡 NASA, Caltech 2003年8月25日 2020年1月31日 so0.98Solar orbit (0.98–1.02 AU) SWAS (宇宙サブミリ波観測衛星) NASA, CFA 1998年12月6日 2005年9月1日 eo00638地球軌道 (638–651 km) WIRE (広域赤外線探索機) NASA 1999年3月5日 トラブルのため観測に失敗し、2000年9月30日停止 2003年再起動し、新た星震学ミッションで2006年10月23日まで運用 — WISE (広域赤外線探査衛星)→NEOWISE NASA, Caltech 2009年12月14日 2010年9月冷却材枯渇でNEOWISEへ計画変更 eo00500地球軌道 (500 km) LUVOIR (⼤型紫外可視近⾚外線宇宙望遠鏡) NASA GSFC 2039年 — — オリジンズ宇宙望遠鏡 (Origins Space Telescope, OST) NASA GSFC 2035年 — — SPICA (Space Infrared Telescope for Cosmology and Astrophysics) JAXA, ESA 計画中止 — — ダーウィン ESA 計画中止 — — 暗黒エネルギー宇宙望遠鏡(Destiny) NASA & DOE 計画中止 — — Terrestrial Planet Finder NASA 計画中止 — —
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赤外線
出典:『Wiktionary』 (2021/12/09 23:03 UTC 版)
この単語の漢字 | ||
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赤 | 外 | 線 |
せき 第一学年 | がい 第二学年 | せん 第二学年 |
漢音 | 音読み |
語源
白色光が虹のように分光されたとき、赤の外側にある光という意味。
発音
名詞
- (物理学) 可視光線よりも波長が長く、電波よりも波長が短い電磁波。目には見えない。赤外線の中で波長の短いものを近赤外線、長いものを遠赤外線という。リモコンや自動ドアのセンサーは近赤外線を使い、電気ストーブの加熱や赤外線体温計の測定対象には遠赤外線を用いる。
熟語
関連語
翻訳
- イタリア語: raggi infrarossi (it)
- ドイツ語: Infrarot (de), Infrarotstrahlung (de), infrarote Strahlen (de), Ultrarot (de), ultrarote Strahlen (de)
- 英語: infrared (en)
- スペイン語: rayos infrarrojos (es)
- 中国語: 红外线 (zh) / 紅外線 (zh)、红外光 (zh) / 紅外光 (zh)、热线 (zh) / 熱線 (zh)
- フランス語: infrarouge (fr)
- ポーランド語: podczernowień (pl)
- ポルトガル語: infravermelho (pt), raio infravermelho (pt)
- ルーマニア語: infraroşu (ro), radiaţii infraroşii (ro)
- ロシア語: инфракра́сные лучи́ 男性 複数 (infrakrásnyje lučí)
「赤外線」の例文・使い方・用例・文例
- 赤外線ランプ
- 本品は指の部分に遠赤外線繊維を使用しています
- 赤外線放射物を用いて燃焼温度の決定するための仕組みと方法
- 赤外線電灯.
- 痛みを和らげ、体の特定領域の循環増進する赤外線放射(赤外線ランプ、かいろ、または湯たんぽ)の使用
- 赤外線
- 赤外線写真
- 赤外線放射を観察する望遠鏡を備えた衛星
- 赤外線を放射する高性能の白熱灯から成る電気ストーブ
- 洗面所は、赤外線ランプで暖められることができた
- 赤外線(ジェットエンジンの放出として)を放射する目標にそれを向ける誘導装置付きのミサイル
- 赤外線自動誘導装置をもつ空対空ミサイル
- 赤外線誘導と衝撃信管を使用する可動式の低空地対空ミサイルシステム
- 体表面における温度変化を明らかにするために赤外線カメラを使う医療機器
- 可聴周波数と赤外線周波数の間にある電磁波周波数
- 電磁スペクトルの赤外線の部分
- 彼らは赤外線内の放射を検知することができた
- 赤外線のスペクトル
- 赤外線放射線
- 短い電磁波(赤外線より長いが、電波より短い)
赤外線と同じ種類の言葉
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