暖房器具とは? わかりやすく解説

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だんぼう‐きぐ〔ダンバウ‐〕【暖房器具】

読み方:だんぼうきぐ

暖房用の器具。こたつ・ストーブなど。


暖房

(暖房器具 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/29 02:24 UTC 版)

暖房(だんぼう、煖房とも)は、室内を暖めて温度を上げる行為の総称。また、その装置全般を指す。

歴史

古くは、古代ローマハイポコーストが用いられていた。朝鮮半島にも三国時代に似た方式のオンドルがあり、いずれも火で暖めた空気を床下に通すことで暖房を行っていた。

1700年代中ごろには、イギリス蒸気暖房が初めて使われた。1800年代後半になると、アメリカ合衆国で鋳鉄製ボイラーが製造され、暖房技術の発展が進んだ。

日本では火鉢囲炉裏こたつなどがあるが、主に採暖型のものだった。明治時代以降、様々な方式のストーブが製造されたが、暖房の必要性がよく理解されていなかったことから、北海道ですら気候の異なる京都風の家が作られていた[1]。部屋全体を暖める暖房器具が普及するのは、第二次世界大戦後のことである。

暖房機器

日本産業規格、JIS S 2091:2013「家庭用燃焼機器用語」[2]において、暖房機器Space heater)とは燃焼で発生したで、採暖または室内を暖める燃焼機器の総称と定義されている[注釈 1][3]。このため該当しない機器は#その他の暖房器具を参照。

ガス暖房機器

ガスファンヒーター

ガス暖房機器(Gas heater)は燃料にガスを用いた暖房機器[注釈 2]

  • ガスストーブ – ガスを燃料とするストーブ。家庭用は表示ガス消費量が19キロワット (19,000 W)以下、開放式は7キロワット (7,000 W)以下のものを指す[注釈 3]
  • ガス温風暖房機 – 送風機による強制通気でガスを燃焼させ、燃焼ガスを含まず、温風を吹き出す方式[注釈 4]。FF式とも呼ばれる[注釈 5][7][5]
  • ガスファンヒーター – 送風機による強制通気でガスを燃焼させ、燃焼ガスを含んだ温風を強制対流させる方式の開放式ストーブ[注釈 6]
  • ガス暖炉 – ガスを燃料とした暖炉[注釈 7]

石油暖房機器

石油ファンヒーター

石油暖房機器(Kerosene heater)は燃料に灯油軽油または重油を用いた暖房機器[注釈 8][8]

放射暖房

室内に設置されたセントラルヒーティングの放射体(ラジエーター)部分

JIS Z 8117:2002「遠赤外線用語」[11]の中で、「暖房」もしくは「採暖」を目的とした機器のみを上げる。

その他の暖房器具

上記に該当しない、その他の暖房機器・器具を方式別に列記する。

燃焼方式

電熱方式

温水・蒸気方式

熱交換方式

  • エア・コンディショナー(エアコン)
  • 日本の金属製湯たんぽ
  • 灯油ストーブ
  • 脚注

    注釈

    1. ^ 「暖房機器」と言う用語は「家庭用燃焼機器用語」、41001番[2]にて定義されている。
    2. ^ 42301番[2]にて定義。
    3. ^ 42302番[2]にて定義。
    4. ^ 42303番[2]にて定義。
    5. ^ a b 「強制給排気式」(ガス、番号:44309)または「強制給排形」(石油、番号:44310)のことを「FF式」とも称するが、FFの語源を用語上で明記していない[2][4][5]においてはForced Draught Balanced Flue Typeの略とあるが、一方[6]などではForced Flueの略とされている。いずれも正式な語源ではない点に留意されたい。
    6. ^ 42304番[2]にて定義。
    7. ^ 42305番[2]にて定義。
    8. ^ 43301番[2]にて定義。
    9. ^ 43302番[2]にて定義。
    10. ^ 43303番[2]にて定義。
    11. ^ 43304番[2]にて定義。
    12. ^ 43305番[2]にて定義。
    13. ^ 43306番[2]にて定義。
    14. ^ 43307番[2]にて定義。
    15. ^ 43308番[2]にて定義。
    16. ^ 5001番[11]にて定義。
    17. ^ 5004番[11]にて定義。
    18. ^ 5008番[11]にて定義。
    19. ^ 5012番[11]にて定義。
    20. ^ 5013番[11]にて定義。

    出典

    1. ^ SODANE - 昔の北海道の家はなぜ寒いのか? 司馬遼太郎がそのナゾに迫る! 編集根気 第2回”. SODANE. 2024年12月29日閲覧。
    2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p JIS S 2091:2013「家庭用燃焼機器用語」日本産業標準調査会経済産業省
    3. ^ Space heater Definition & Meaning” (英語). en:Dictionary.com. 2022年1月2日閲覧。
    4. ^ FF式の定義” (PDF). 一般財団法人 日本燃焼機器検査協会. 2022年1月3日閲覧。
    5. ^ a b c FFストーブとは? 温空感を応援し隊!”. サンポット. 2022年1月2日閲覧。
    6. ^ FF暖房』 - コトバンク
    7. ^ ガスFF暖房機”. リンナイ. 2022年1月2日閲覧。
    8. ^ a b 石油暖房機の種類”. 一般社団法人 日本ガス石油機器工業会. 2022年1月2日閲覧。
    9. ^ 長期使用製品安全点検・表示制度”. 経済産業省. 2022年1月2日閲覧。
    10. ^ 長期使用製品安全点検・表示制度のパンフレット” (PDF). 経済産業省. 2022年1月2日閲覧。
    11. ^ a b c d e f JIS Z 8117:2002「遠赤外線用語」日本産業標準調査会経済産業省
    12. ^ 放射暖房』 - コトバンク

    関連項目

    • 冷房
    • 体温低体温症
    • ウォーム・バンク英語版 - 2022年のロシア産エネルギー不足の影響と寒波から国民を守るため、低所得者やホームレスなど向けに公共施設や昔のパブ、仮設住宅などを緊急避難先とした。イギリスのコリンズ英語辞典の「2022年の言葉」にもノミネートされた。
    • 宇宙機の熱制御英語版

    暖房器具(しばしば調理兼用)

    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:47 UTC 版)

    ストーブ」の記事における「暖房器具(しばしば調理兼用)」の解説

    「暖房器具」と言ってもその歴史ふまえると、実際は上に鍋などを置いて調理使えるように設計されていたので(たとえば煮込み料理目玉焼きなどができるようになっていたので)長い間実質的に暖房用兼調理用であった石油ストーブでも上部に鍋を置いて調理ができるようになっているものは多い。だがガスストーブ電気ストーブになって暖房専用」のものが増えた

    ※この「暖房器具(しばしば調理兼用)」の解説は、「ストーブ」の解説の一部です。
    「暖房器具(しばしば調理兼用)」を含む「ストーブ」の記事については、「ストーブ」の概要を参照ください。

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