コミュニケーションの方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 05:32 UTC 版)
「カサンドラ症候群」の記事における「コミュニケーションの方法」の解説
パートナーがコミュニケーション方法を変えるだけでも、関係は変えることができる。アスペルガー症候群の夫とカサンドラとの問題は、夫が家庭の中での役割を知らないことや、コミュニケーションの問題だと言える。アスペルガー症候群のパートナーには家庭生活でしてほしいことを伝えると同時に、「してほしいことを妻に伝えてほしい」と伝えることが大切だ。私たちのコミュニケーションは7割以上が非言語的な態度や表情、しぐさなどで成り立っているが、アスペルガー症候群の人たちはそのような非言語的な情報の処理が苦手で、ほぼすべて言語的なコミュニケーションによっている。喜怒哀楽といった基本的な感情の理解にはまったく問題なくても、複雑な気持ちを表情から読み取ることに労力を要する。アスペルガー症候群の男性と心を通わせるには、結果の見通しを明確に伝えることが重要で、言語化や情報化がポイントになる。話の内容を把握し、将来の見通しをつけることは、物事を正確にとらえ、突然を嫌うアスペルガー症候群男性には大切なことだ。もう1つ重要なことは、絶対にアスペルガー症候群男性を責めないことだ。アスペルガー症候群男性は自分が周囲からマイナスに評価され、否定されたと受け取る傾向がある。妻からの要求や意見は否定的な評価や非難に受け取られる。妻が意図していなくても、妻から夫に要求するという形になりがちなので、感情を含まない無機質の情報として伝えることがカギになる。どのような行動をするのが望ましいのか、一般論として伝えることが有効だ。アスペルガー症候群の人に対して「どうしてやってくれないの?何回も言ったでしょ」とプライドを傷つけるような責め方をしたり、「なんであなたはそうなの?」と曖昧な表現をするのは逆効果になる。(宮尾益知、滝口のぞみ / 服巻智子)
※この「コミュニケーションの方法」の解説は、「カサンドラ症候群」の解説の一部です。
「コミュニケーションの方法」を含む「カサンドラ症候群」の記事については、「カサンドラ症候群」の概要を参照ください。
- コミュニケーションの方法のページへのリンク