筆記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/16 09:06 UTC 版)
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筆記(ひっき、英語: writing)とは、書き記すこと[1]。あるいは筆で書くこと[1]。また、それによって書かれたもの[1]。
概説
筆記とは、書き記すことである[1]。特に、文字類を書くことを指すのが一般的である[注 1]。 日本では古くは書く道具としてもっぱら《筆》を用いていたため「筆記」と言う。
誰かが話すことを聞いて筆記することは、特に「口述筆記(こうじゅつひっき)」と言う。
西欧語圏では、手で書かれたもの、手で書くことをmanuscript、manuscritなどと言う。日本語では文脈に応じて「マニュスクリプト(英語)」「マニュスクリ(フランス語)」「写本」「原稿」などと訳し分けている。
活字ができる前から羽根ペンなどで筆記するときに用いられていたアルファベットを、英語では "cursive", "joint writing" などと呼び、日本語では「筆記体」と呼んでいる。
筆記試験
筆記試験とは、試験を受ける者に何かを書かせることで、その者の程度を判断するための試験である[注 2]。基本的に「実技試験」や「面接試験」という用語・概念と対比的に用いられている。
筆記用具
筆記するための用具を筆記用具と言う。
粘土板と棒(メソポタミア)、パピルスと葦ペンとインク(古代エジプト)、竹簡や紙と筆・墨・硯(古代東アジア)、羊皮紙と羽ペン(中世ヨーロッパ。写本など)、紙と万年筆(20世紀、各地)、ノートと鉛筆やペン類(現代、各地) 等々、様々な筆記用具を用いてきた歴史がある。
筆記用具の概念を革命的に変えたのは西洋ではタイプライター、東洋ではワードプロセッサである。アメリカでワードプロセッサが生まれた時は文章を編集・構成する「意識の拡張」の道具にすぎなかったが、日本では文書作成の妨げになっていた漢字かな混じり文 の劣勢を一挙に改革して、キーボードとともに筆記用具としての地位を確立した。作家の坂口安吾は「文字と速力と文学」(坂口安吾 文字と速力と文学 1940年)の中で「私の想念は電光の如く流れ走つてゐるのに、私の書く文字はたど/\しく遅い」と書いていたが、そうした速力も想念に追いつけるようになった。
20世紀末からは一瞬で文章をコピーしたり、ネットとつながることで文章を瞬時に送信することもできるようになった。一方で手書きの機会は大幅に減っており、文具メーカーなどによって手書き推進運動が行われるようになっている。 手書きに頼る期間が長かった日本では、筆記具の改良が進められた。日本国内で、世界で初めて開発し誕生した筆記用具として以下のようなものがある。
- ガラスペン - 1902年、佐々木定次郎
- ノック式シャープペンシル - 1960年、ぺんてる
- サインペン - 1963年、ぺんてる
- 水性ボールペン(ローラーボール)- 1964年、OHTO
- 製図用シャープペンシル - 1965年、ぺんてる
- 筆ペン - 1972年、セーラー万年筆
- ゲルインクボールペン(中性ボールペン) - 1984年、サクラクレパス
- フリクション - 2006年、パイロット
- エマルジョンボールペン - 2010年、ゼブラ
- 印鑑付ボールペン - シヤチハタ
脚注
注釈
出典
関連項目
- 職業
- 書道
筆記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/03 15:44 UTC 版)
二宮尊徳述『二宮翁夜話』福住正兄記、報徳社、1887年。 二宮尊徳述『二宮翁夜話 報徳教祖』福住正兄記、報徳学図書館、1905年4月、8版。 二宮尊徳述『二宮翁夜話 報徳教祖 5巻』福住正兄記、報徳学図書館、1909年。 『二宮翁夜話』佐々井信太郎改訂校註、報徳文庫、1928年、改版増補。 二宮尊徳述『二宮翁夜話』福住正兄筆記、内外書房、1938年。 二宮尊徳談『二宮翁夜話』福住正兄筆記、春秋社松柏館〈日本百姓道文庫 第5冊〉、1943年。 二宮尊徳『二宮翁夜話』福住正兄編、岩波書店〈岩波文庫 897-898〉、1933年6月。二宮尊徳著『二宮翁夜話』福住正兄筆記、佐々井信太郎校訂、岩波書店〈岩波文庫〉、1943年。ISBN 4-00-330121-8。 二宮尊徳談『新・二宮翁夜話 尊徳先生の人生論』福住正兄筆記、寺島文夫改註、文理書院、1954年。二宮尊徳談『新・二宮翁夜話 二宮尊徳の人生訓』福住正兄筆記、寺島文夫改註、文理書院、1964年、増補改訂版。 「二宮翁夜話」福住正兄筆録、『教養修養篇・茶道篇』三枝博音・清水幾太郎編、平凡社〈日本哲学思想全書 第16巻〉、1956年。「二宮翁夜話」福住正兄筆録、『教養 修養篇・茶道篇』三枝博音・清水幾太郎編集、平凡社〈日本哲学思想全書 第16巻〉、1980年12月、第2版。 二宮尊徳口述『二宮翁夜話』村松敬司編、福住正兄筆記、日本経営合理化協会出版局、1995年5月、3版。ISBN 4-930838-83-5。 二宮尊徳口述『二宮翁夜話 人生を豊かにする智恵の言葉 現代語抄訳』福住正兄筆記、渡邊毅編訳、PHP研究所、2005年2月。ISBN 4-569-64087-7。
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筆記
「筆記」の例文・使い方・用例・文例
- 彼はしばしば秘書に手紙を口述筆記させる
- 筆記用具
- 筆記用紙
- 筆記試験
- 筆記試験では一般的に女子の方が男子より得点が高い。
- 私は筆記の技術を向上させたい。
- 病気で筆記できない祖父は、危急時遺言で遺言書を作成した。
- 採用選考時の筆記試験の結果は優・良・可・不可の4段階で評価されます。
- 応募者の方については、当日筆記試験を受けてもらいます。
- 筆記用具を持って来るのを忘れた。
- ペンや鉛筆は筆記用具である。
- この前の娘は口述内容を筆記するのも無理だった。速記なんて論外さ。
- (ペン・インク・紙などの)文房具, 筆記用具.
- …のノートを取る,…を書き留める, 筆記する.
- 三つひと組になっている筆記用具.
- 筆記試験, ペーパーテスト.
- 筆記試験.
- 筆記用具必携のこと.
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