スケーラビリティとは? わかりやすく解説

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スケーラビリティ

【英】scalability

スケーラビリティとは、システム規模スケール)の変化柔軟に対応できる度合いのことである。

スケーラビリティは、一般的には将来想定されるシステム規模増大に対して対応可能であるよう設計されシステム指して、「スケーラビリティが高い」などと表現する用い方をする。大半場合システム大規模化想定されているが、逆にシステムをより小規模・低スペック構成変更する場合にも、スケーラビリティの語が用いられる

規模増大対応するスケーラビリティを考慮する際には、いわゆる「垂直」と「平」の観点から捉えることができる。サーバーCPU追加したり、ハードディスク増設したりするなど、同一論理単位内でリソース増強して対応可能なことを垂直スケーラビリティと言いクラスタ化、分散システム化により論理単位追加することを平スケーラビリティと言うこともある。

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スケーラビリティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/10 04:07 UTC 版)

スケーラビリティscalability)とは利用者や仕事の増大に適応できる能力・度合いのこと[1]電気通信ソフトウェア工学において、システムまたはネットワークまたはアルゴリズムの、持つべき望ましい特性の1つで、一種の拡張性である。より具体的には、小規模なシステムを大規模にする場合に、システム全体を交換する方法(建物で例えると大きな物件に引っ越すこと)では無く、リソース(特にハードウェア)の追加によって大規模なものへと透過的に規模拡張できる能力(建物で例えると、増築や別棟を建てること)はスケーラビリティの一種だといえる。リソースの量に比例して全体のスループットが向上するシステムはスケーラブルなscalable)システムまたはスケーラビリティのあるシステムと呼ばれる。

対する概念としては、既存の仕組みを破棄してそれ以上の仕組みにするスクラップアンドビルドである。

システムの特性としてのスケーラビリティに一般的な定義を与えるのは難しい[2]。具体的な事例においては、問題としている領域でスケーラビリティを確保するための条件を特定することが必要である。これはデータベース、ルータ、ネットワークなど情報工学の分野において非常に重要なことである。スケーラビリティは分散処理透過性の概念と密接なつながりがある。

スケーラビリティの高さは様々な尺度で評価される。例として

規模透過性
負荷の高低に合わせてリソース・プールを拡大・縮小できること
位置透過性
ユーザーやリソースがどれだけ離れているか意識せずに、変わらない使い勝手でシステムが利用できること
異種透過性
システムを構成する機器やソフトウェアが異なっていることを意識せずに管理・利用できること

がある。スケーラビリティについて議論する際には規模透過性のみを問題にすることも多い。

例えば、スケーラブルなデータベース管理システムではプロセッサストレージを追加することでより多くのトランザクションを処理できるようにアップグレードでき、またアップグレードをシャットダウンなしに実行できる。

ルーティングプロトコルがネットワークの規模に関してスケーラブルであると言われるのは、Nをネットワーク内のノード数としたときに、各ノードに必要なルーティングテーブルのサイズが O(log N) に従って増大するときである。

スケールアップとスケールアウト

スケールアップ垂直スケール)やスケールアウト水平スケール)は、スケーラビリティの向上、すなわち性能・容量向上のための方法である。

スケールアップはシステムの単一のノードにリソースを追加する方法で、CPUメモリの増強や、コンピュータ自体の買い換えなどである。スケールアウトはシステムにノードを追加することで、クラスタなどの並列コンピューティング技術を使用する方法である。現実のシステムではそれぞれ上限・制約・デメリットも存在するため、組み合わせも行われる。

システム設計では処理能力をあげることよりもハードウェアに関するスケーラビリティを高めることに力を入れろとよく言われる。システムのノードを増やして高いパフォーマンスを得るほうが、パフォーマンス・チューニングで個々のノードの処理能力を上げるよりも、大抵は安くつくからである。しかし、この手法ではノード数の増加に伴って利益が鈍化していってしまう。この問題はパフォーマンス・エンジニアリング英語版で扱われる。例として部分的な並列化によって高速化が可能なプログラムを仮定する。並列化可能な部分は全体の70%とし、CPUを1個から4個にスケールアウトする。Fを逐次的な部分の割合とすると、(1 - F)が並列化される割合となる。P個のプロセッサを稼動して得られる最大の高速化(倍)は次の式(アムダールの法則)となる。


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スケーラビリティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 01:04 UTC 版)

エクストリーム・プログラミング」の記事における「スケーラビリティ」の解説

ThoughtWorks(英語版)は、最大60人の分散型XPプロジェクトにおいて、それなりの成功収めている[要出典]。 2004年に、XP進化形として産業用エクストリーム・プログラミングIXP)が導入された。 これは、大規模分散したチーム作業できるようにすることを目的としている。 現在、23プラクティス柔軟な価値がある

※この「スケーラビリティ」の解説は、「エクストリーム・プログラミング」の解説の一部です。
「スケーラビリティ」を含む「エクストリーム・プログラミング」の記事については、「エクストリーム・プログラミング」の概要を参照ください。

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