総和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/16 07:13 UTC 版)
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演算の結果 |
---|
加法 (+) |
項 + 項 = 和 加法因子 + 加法因子 = 和 被加数 + 加数 = 和 |
減法 (-) |
被減数 − 減数 = 差 |
乗法 (×) |
因数 × 因数 = 積 被乗数 × 乗数 = 積 被乗数 × 倍率 = 積 |
除法 (÷) |
被除数 ÷ 除数 = 商 被約数 ÷ 約数 = 商 実 ÷ 法 = 商 分子/分母 = 商 |
剰余算 (mod) |
被除数 mod 除数 = 剰余 被除数 mod 法 = 剰余 |
冪 (^) |
底冪指数 = 冪 |
冪根 (√) |
次数√被開方数 = 冪根 |
対数 (log) |
log底(真数) = 対数 |
数学において、総和(そうわ、summation)とは、与えられた複数の数を全て足した和のことである。与えられた数たちの間に和の交換法則、結合法則が成り立てば、それらの総和は一意に決まる。
概説
有限個の数を加えるためには 2 つの数を加えるという操作を帰納的に繰り返せばよく、加法については交換法則が成り立つので、このとき数を加える順序は気にする必要もない。一方で、無限個の数を加えるということはそれほど自明な操作ではない。18世紀以前には、無限個の和に対しても有限和と同じように、加える順序について放漫に扱われる傾向にあり、奇妙な矛盾を結果として導いてしまうこともたびたびあったようである。
無限和についての正しい取り扱いは、ディリクレ、リーマン、コーシーといった数学者によって極限の概念が整備される19世紀を待たなければならなかった[1]。
定義
総和は、加法が定義された集合 M の元の列 x1, x2, …, xn に対する n 項演算(n は順序数)である。それは、再帰的に次のように定義される。
- s1 = x1,
- si = si−1 + xi (i =1, 2, …, n)
こうして得られる si は i 番目の部分和 (partial sum) と呼ばれる[注 1]。n が有限であれば、この操作は有限回で終了し、x1, x2, …, xn の総和は部分和 sn に等しい。これを
総和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/26 14:03 UTC 版)
2 + 5 + 8 + 11 + 14 = 40 14 + 11 + 8 + 5 + 2 = 40 16 + 16 + 16 + 16 + 16 = 80 和 2 + 5 + 8 + 11 + 14 の計算。もとの数列を逆順にした数列を用意して、もとの数列と項ごとに加えると、得られる数列は同じ一つの値を繰り返す(その値はもとの数列の初項と末項の和)。ゆえに、2 + 14 = 16, 16 × 5 = 80 が求める和の二倍に等しい。 「無限算術級数」も参照 等差数列の総和を等差級数と言い、通例有限算術数列の和を算術級数と言う。公差 d の等差数列の n 個の項 a1, a2, ..., an の総和は、 S n = ∑ k = 1 n a k = a 1 + a 2 + ⋯ + a n = n ( a 1 + a n ) 2 = n [ 2 a 1 + ( n − 1 ) d ] 2 {\displaystyle S_{n}=\sum _{k=1}^{n}a_{k}=a_{1}+a_{2}+\dots +a_{n}={\frac {n(a_{1}+a_{n})}{2}}={\frac {n[2a_{1}+(n-1)d]}{2}}} と表される。この種の式は、ピサのレオナルド(一般にはフィボナッチとして知られる)が記した『算盤の書』("Liber Abaci"; 1202年, ch. II.12)に登場する。よく聞かれる伝承として、カール・フリードリヒ・ガウスがこの式を再発見した話がある。彼が3年生のときに、教師J. G. Bütnerが生徒たちに1から100までの合計を求めさせたところ、彼は即座に答(5050)を出したため、Bütner と助手のMartin Bartels(英語版))がいたく驚いた、というものである。 導出 等差数列の総和を順番を変えて S n = a 1 + ( a 1 + d ) + ( a 1 + 2 d ) + ⋯ + ( a 1 + ( n − 1 ) d ) S n = a n + ( a n − d ) + ( a n − 2 d ) + ⋯ + ( a n − ( n − 1 ) d ) {\displaystyle {\begin{aligned}S_{n}&=\color {red}a_{1}\color {green}+(a_{1}+d)\color {blue}+(a_{1}+2d)\color {black}+\dotsb \color {magenta}+(a_{1}+(n-1)d)\\[5pt]S_{n}&=\color {red}a_{n}\color {green}+(a_{n}-d)\color {blue}+(a_{n}-2d)\color {black}+\dotsb \color {magenta}+(a_{n}-(n-1)d)\end{aligned}}} と二通りに表し、両辺を項ごとに足し合わせる。すると右辺では各項で d を含む成分がすべて相殺されて初項と末項の和だけが残り、それが n 項続いて 2Sn = n(a1 + an) となる。両辺を 2 で割れば S n = n ( a 1 + a n ) 2 = n [ 2 a 1 + ( n − 1 ) d ] 2 {\displaystyle S_{n}={\frac {n(a_{1}+a_{n})}{2}}={\frac {n[2a_{1}+(n-1)d]}{2}}} を得る。 そして等差級数の平均値 Sn/n は、明らかに (a1 + an)/2 である。499年に、インド数学・天文学(英語版)古典期の傑物数学・天文学者であるアーリヤバタは、Aryabhatiya(英語版) (section 2.18) でこのような方法を与えている。
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