総和
総和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/26 14:03 UTC 版)
2 + 5 + 8 + 11 + 14 = 40 14 + 11 + 8 + 5 + 2 = 40 16 + 16 + 16 + 16 + 16 = 80 和 2 + 5 + 8 + 11 + 14 の計算。もとの数列を逆順にした数列を用意して、もとの数列と項ごとに加えると、得られる数列は同じ一つの値を繰り返す(その値はもとの数列の初項と末項の和)。ゆえに、2 + 14 = 16, 16 × 5 = 80 が求める和の二倍に等しい。 「無限算術級数」も参照 等差数列の総和を等差級数と言い、通例有限算術数列の和を算術級数と言う。公差 d の等差数列の n 個の項 a1, a2, ..., an の総和は、 S n = ∑ k = 1 n a k = a 1 + a 2 + ⋯ + a n = n ( a 1 + a n ) 2 = n [ 2 a 1 + ( n − 1 ) d ] 2 {\displaystyle S_{n}=\sum _{k=1}^{n}a_{k}=a_{1}+a_{2}+\dots +a_{n}={\frac {n(a_{1}+a_{n})}{2}}={\frac {n[2a_{1}+(n-1)d]}{2}}} と表される。この種の式は、ピサのレオナルド(一般にはフィボナッチとして知られる)が記した『算盤の書』("Liber Abaci"; 1202年, ch. II.12)に登場する。よく聞かれる伝承として、カール・フリードリヒ・ガウスがこの式を再発見した話がある。彼が3年生のときに、教師J. G. Bütnerが生徒たちに1から100までの合計を求めさせたところ、彼は即座に答(5050)を出したため、Bütner と助手のMartin Bartels(英語版))がいたく驚いた、というものである。 導出 等差数列の総和を順番を変えて S n = a 1 + ( a 1 + d ) + ( a 1 + 2 d ) + ⋯ + ( a 1 + ( n − 1 ) d ) S n = a n + ( a n − d ) + ( a n − 2 d ) + ⋯ + ( a n − ( n − 1 ) d ) {\displaystyle {\begin{aligned}S_{n}&=\color {red}a_{1}\color {green}+(a_{1}+d)\color {blue}+(a_{1}+2d)\color {black}+\dotsb \color {magenta}+(a_{1}+(n-1)d)\\[5pt]S_{n}&=\color {red}a_{n}\color {green}+(a_{n}-d)\color {blue}+(a_{n}-2d)\color {black}+\dotsb \color {magenta}+(a_{n}-(n-1)d)\end{aligned}}} と二通りに表し、両辺を項ごとに足し合わせる。すると右辺では各項で d を含む成分がすべて相殺されて初項と末項の和だけが残り、それが n 項続いて 2Sn = n(a1 + an) となる。両辺を 2 で割れば S n = n ( a 1 + a n ) 2 = n [ 2 a 1 + ( n − 1 ) d ] 2 {\displaystyle S_{n}={\frac {n(a_{1}+a_{n})}{2}}={\frac {n[2a_{1}+(n-1)d]}{2}}} を得る。 そして等差級数の平均値 Sn/n は、明らかに (a1 + an)/2 である。499年に、インド数学・天文学(英語版)古典期の傑物数学・天文学者であるアーリヤバタは、Aryabhatiya(英語版) (section 2.18) でこのような方法を与えている。
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