和とは?

お【和】

⇒わ


か【和】

⇒わ


わ【和】

[音](呉) カ(クヮ)(漢) (ヲ)(唐) [訓]やわらぐ やわらげる なごむ なごやか あえる なぐ なぎ

学習漢字3年

[一]〈ワ〉

争いごとがなく穏やかにまとまる。「和解和合和平協和講和親和不和・平和・宥和(ゆうわ)・融和

やわらいださま。ゆったりとして角立たない。「和気和光同塵(わこうどうじん)/温和穏和緩和清和柔和

性質の違うものがいっしょとけ合う。「混和中和調和飽和

声や調子一つ合わせる。「和韻和音和声唱和

二つ上の数を合わせたもの。「総和

日本日本語。「和歌和裁和室和食和風和服英和漢和

大和(やまと)国。「和州

[二]〈オ〉梵語音訳字。「和尚(おしょう)」

[補説] 「和尚」は宗派によって「かしょう」「わじょう」とも読む。

名のり]あい・あつし・かず・かた・かつ・かのう・たか・ちか・とし・とも・のどか・ひとし・まさ・ます・むつぶ・やす・やすし・やまと・やわら・よし・より・わたる

難読和泉(いずみ)・和蘭(オランダ)・和栲(にきたえ)・和毛(にこげ)・和布刈(めかり)・大和(やまと)・和布(わかめ)


わ【和】

よくすること。互いに相手を大切にし、協力し合う関係にあること。「人の和」「家族の和」

仲直りすること。争いをやめること。「和を結ぶ」「和を講じる

調和のとれていること。

大い身体の—を傷(やぶ)り」〈中村訳・西国立志編

ある数や式に他の数や式を加えて得られた結果の数や式。⇔差。


わ【×倭/和】

【一】日本人の住む国。古代中国から日本を呼んだ名。

【二】(和)日本のものであること。日本的であること。「和の技術」「和に親しむ」


にこ【和/柔】

語素やわらかい、こまかいの意を表す。「—やか」「—毛」


にき【和/熟】

語素中世以降「にぎ」とも》名詞の上に付いて、やわらかな、しなやかな穏やかな、などの意を表す。「—たえ(和妙)」「—て(和幣)」


わ【我/×吾/和】

【一】[代]一人称人代名詞。われ。わたくし。

大野山霧立ち渡る—が嘆くおきその風に霧立ち渡る」〈・七九九

【二】[接頭]名詞代名詞に付く。

親愛の情を表す。「—おとこ」「—ぎみ」

「保つべき様を知らねば、—主の為には益(かひ)あらじ」〈今昔二七・四〇〉

軽んじあなどる気持ちを表す。

「—法師めが、人あなづりして」〈著聞集・一〇〉


のど【閑/和】

形動ナリ

「のどか」に同じ。

明日香川しがらみ渡し塞かませば流るも—にかあらまし」〈万・一九七〉

平穏無事であるさま。

大君の辺(へ)にこそ死なめ—には死なじ」〈続紀聖武歌謡


あ・ゆ【和・韲】

(「あふ(和)」から転じて室町時代頃から用いられた語。多く場合終止形は「あゆる」の形をとる)

1 〔他ヤ下二〕 =あえる(合)(一)

塵袋(1264‐88頃)一〇「調美に物をあゆると云ふは、つねにはの字なり。(アユ)るに春のを以てすなどいへり。和の字を用る事もあり」

2 〔自ヤ下二〕 =あえる(合)(二)日葡辞書(1603‐04)〕


わ【和】

〔名〕

やわらぐこと。おだやかなこと。

六義(1428)「頌曲 〈略〉仁義礼智信に、義を和なりと注せり。義はつよき心かなるをやはらぐと也」

互いによくすること。また、争っていたものが、仲直りすること。

十七箇条憲法604)「一曰。以和為貴」〔戦国策‐趙策・孝成王

③ うまくつりあうこと。調和がとれていること。

西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉六「大に身体の和を傷(やぶ)り〈略〉歿せり」

他人の詩に韻を合わせて作ること。〔運歩色葉(1548)〕

(5) 相手詩歌応答する形で詩歌作ること。

明月記建久二年(1191)一二二七日今日百首歌大将殿、〈先是進一首、有御和〉」

(6) 数学で、二つ上の数や式を加えて得られる数や式。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書1889)〕


わ‐・す【和】

自他サ変〕 ⇒わする(和)


なぐし【和】

〔形シク〕 穏やかである。なごやかである。また、気軽な気持である。

古事記裏書(1273)「丹の国風土記曰はく〈略〉此処にして我が心具志久(ナグシク)成りぬ〈古事に、平善をば奈具志(ナグシ)と云ふ〉」


な・げる【和・凪】

〔自ガ下一〕 [文]な・ぐ 〔自ガ下二〕 風がやんで静かになる。風がなくなる。

歌舞伎三題噺魚屋茶碗(とと屋茶碗)(1882)序幕「風が凪(ナ)げてしまったのは、いい都合で」


なご・める【和】

〔他マ下一〕 [文]なご・む 〔他マ下二〕 なごやかにする。やわらげる。おだやかにする。なだめる

三代実録貞観八年(866)七月四日風雨調和め給ひ、五穀豊登め賜ひ」

夏の終り(1962)〈瀬戸内晴美〉「優しさだけのこもったそんな愛撫が、知子の心の波をしだいになごめていく」


なごわなごはし 【和】

〔形シク〕 なごやかである。おだやかである。やわらか。なごし。


にき【和・熟】

語素〕 (後世は「にぎ」とも) くわしい、柔らかな、こまかい、穏やかななどの意をそえる。にこ。「にきしね」「にきたえ」「にきて」「にきみたま」など。


にき・む【和】

〔自マ四〕 =にきぶ(和)

続日本紀宝亀七年776四月五日宣命此の意を悟り其の人等の和(にきミ)安み為べく相言へ、驚ろ驚ろしき事行なせそ」


にこ【和・柔】

語素柔らかい、穏やかである、などの意を表わす。「にこし」「にこむ」「にこよか」などの語を作り、また「にこ炭」「にこ毛」「にこ」などのように接頭語ふうにも用いられる。近代になると「にご」と濁音用いられることもある。


にこ・む【和】

〔自マ四〕 おだやかになる。なごむ。

書紀720崇神一二九月熱田本訓)「是を以て天神地祇共に和享(ニコミ)て、風雨時に順ひ百の穀(たなつもの)用て成りぬ」


わ【倭・和】

1 日本人の国。もと、中国での呼び方で、志賀島出土金印漢委奴国王印」の「委」もこれであるという。日本人も「倭・和」の字自称用いて通例は「やまと」と訓読しているが、室町時代頃には「わ」と音読して単独に日本または日本のものを意味する語として用いようになった

文明本節用集室町中)「庭申 ニワマウシ 倭(ワ)世話直奏義又作言」〔後漢書‐東夷伝・倭〕

2 〔名〕 漢詩に対して和歌俳諧などをいう。

俳諧三冊子(1702)わすれ水「春は少しの風も、花をいとひて嵐と和にもいふ也」

3語素日本日本風日本語などの意を添える。「和紙」「和書」「和服」「和室」「漢和」「和英」など。

[補注]明治になって西洋文物多く入ってきたときに、従来日本のものと違うことを表わすために「洋紙」「洋服」など「洋」を添えた。西洋風のものが一般的になると、逆に日本のものに対して(三)のように「和」を添えて表わさなければならなくなった。


あえ あへ 【和・韲】

〔名〕 (動詞「あえる(和)」の連用形名詞化魚介類野菜などを、酢、みそ、ごまなどに混ぜあわせて調理すること。また、そのものあえもの。「みそあえ」「ごまあえ」など。

浄瑠璃平仮名盛衰記(1739)三「海鹿(ひじき)のおあへ此たんぽぽ扨もむましと舌鼓


あ・える あへる 【合・和・韲】

1 〔他ア下一(ハ下一)〕 [文]あ・ふ 〔他ハ下二

重ね合わせるうちかわす

古事記(712)下・歌謡「ももしきの 大宮人鶉鳥(うづらとり) 領巾(ひれ)取り掛け鶺鴒(まなばしら) 尾行き阿閇(アヘ) 庭雀(にはすずめ) 踞集(うずすま)りゐて」

② 他のものに合わせまじえる。まぜる。→あえぬく(━貫)。

③ (和・韲) などを塩、酢、みそ、ごまなどと混ぜ合わせる

今昔1120頃か)三一鮨鮎にこそ韲(あへ)たりけれ」

④ (③から) まぜかえす。じゃまをする。ごたごたする。

咄本軽口機嫌嚢(1728)一「かりそめのこともおめでたいおめでたいであへる婚礼のさかづきごと」

(5) (④から) ばかにするなぶりものにする。

洒落本辰巳婦言(1798)昼遊の部「ぶたれたたかれあゑられもまれ」

2 〔自ア下一(ハ下一)〕 [文]あ・ふ 〔自ハ下二食べ物の味がなくなったり変わったりする。

後撰(951‐953頃)雑一・一九五「塩なき年たたみあへてと侍りければ 塩といへば無くても辛(から)き世の中にいかであへたるたたみなるらん〈壬生忠見〉」


なぎ【和・凪】

〔名〕 風がやんで、波がなくなり、海面静かになること。「朝なぎ」「夕なぎ

古今(905‐914)恋三・六二七かねてより風にさきだつなみなれやあふことなきにまだき立らん〈よみ人しらず〉」

日葡辞書(1603‐04)「フネニ ノル タメニ ヨイ naguigia(ナギヂャ)」

[補注]四段活用動詞連用形名詞化したもの水面がなぎ倒されたように平らになることで、「なぐ()」の連用形名詞化とする説もある。また、万葉‐一〇六二」に「夕薙(ゆふなぎ)」という表記がある。


な・ぐ【和・凪】

1 〔自ガ上二〕

① たかぶった気持がおさまる。心が静まる。穏やかになる。なぐさむ。なごむ。

万葉(8C後)一七・四一九天離る鄙とも著くここだくも繁き恋かも奈具流(ナグル)日も無く

土左(935頃)承平五年一月九日「これらを人のわらふを聞きて、海はあるれども心はすこしなぎぬ」

② 風がやみ海面静かになる。風波がおさまる。波が穏やかになる。

万葉(8C後)九・一七八一「海つ路名木(なぎ)なむ時も渡らなむかくたつ波に船出すべしや」

③ 空がよく晴れる。晴れて穏やかになる。

古今(905‐914)恋五・七五三もなくなぎたる朝の我なれやいとはれてのみ世をばへぬらん〈紀友則〉」

2 〔自ガ四〕 穏やかになる。静まる。

*平中(965頃)一「身のうみの思ひなぐ間は今宵かなうらに立つ浪うち忘れつつ」

3 〔自ガ下二〕 ⇒なげる(和)

[補注]平安時代以降は、あるいは全部四段活用化したかとも考えられるが、連用形終止形の例は判別が困難なので上二段箇所におさめた。


なご・し【和】

〔形ク〕

① なごやかである。おだやかである。静かである。

蜻蛉(974頃)下「の声など、さまざまなこうきこえたり

咄本軽口腹太鼓(1752)五「さもなごかりつる大海逆浪つよくして」

② やわらかである。柔軟である。

源氏100114頃)梅枝高麗(こま)の紙の、はだこまかに、なごうなつかしきが、色などは花やかならずなまめきたるに」

[補注]和文にのみ用いられているが平安中期以降は「なごやかなり」「やはらかなり」の方が多用され、「なごし」は稀になる。


にこ・し【和・柔】

〔形ク〕 あらあらしくない。やわらかい。穏やかである。

延喜式(927)祝詞九条家本訓)「山に住む物は、毛の和(ニコ)き物・毛の荒き物」


か‐・す クヮ‥ 【和】

1 〔自サ変〕 (「か」は「和」の漢音

① 心がやわらぐ互い気持がなごむ。和(わ)する。

太平記14C後)三二「頼光酔に和(クヮ)して此の事を語り出されたるに」

まじりあう。うまく調和する。調子が合う。和(わ)する。

太平記14C後)七「里遠からぬ鐘の声の月に和(クヮ)して聞へけるを」

2 〔他サ変

① 心をやわらげる互い気持なごませる

太平記14C後)二八「労せる兵を助け、化を普く施して、人の心を和(クヮ)せし故也」

混ぜ合わせる調子を合わせる調和させるまた、漢方で、ある薬種に何かを加えて、効き目を増す状態にする。

歌舞伎名歌徳三舛玉垣(1801)五立「同年同生の女の生血(せいけつ)にて薬湯に和(クヮ)し差上れば」


なご・す【和】

〔他サ四〕 やわらげる。なごやかにする。おだやかにする。また、従わせる。

大観謡曲(1765頃)「歌の道なればこそ鬼神をも、和しむくなれ」


やわ・す やはす 【和】

〔他サ四〕

やわらげるやわらかにする。

延喜式(927)祝詞「神等のいすろこひ荒びますを、言直し古語に夜波志(ヤハシ)と云ふ〉まして」

② 平和にする。討ち平らげる帰順させる。

万葉(8C後)二・一九九ちはやぶる 人を和為(やはせ)と まつろはぬ 国を治めと」


わ‐・する【和】

1 〔自サ変〕 [文]わ・す 〔自サ変

天候など、物事の状態がおだやかになる。なごむ。

源氏100114頃)胡蝶「何となく心ちよげなる空を見いだし給ひてわしてまたきよしとずし給うて」

仲むつまじくする。仲よくする親しむ。

足利本論語抄(16C)八佾第三「其時周召共に和して政をするぞ」

二つ物事調和して一つになる

④ ある音響調子が他の音響調子と調和する。調子が合う。

花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉五「一篇の詩を作り直ちに琴(きん)に和して自づから之を歌ふ」

(5) 他の動作、特にことば、歌、音などに相応じる。答える。調子を合わせる。〔色葉字類抄(1177‐81)〕

電車の窓(1910)〈森鴎外〉「車掌の鈴が唱へて、運転手の鈴が和する」

2 〔他サ変〕 [文]わ・す 〔他サ変

① おだやかにさせる。やわらげる

② 仲よくさせる。むつまじくさせる。

二つ物事一つに調和させる。また、混ぜ合わせ一つにする

今昔1120頃か)三「麨(むぎこ)を蘇蜜(そみつ)に和して其御身塗り

滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「おそらくはあの哥が盆唄の始だらうテ。夫(それ)をいろいろに和(ワ)したものであらう」

④ 他の漢詩の韻に合わせて漢詩作る

今鏡(1170)五「詩みつつくりてたまはせたる中に〈略〉とつくらせ給へりけるとみて、和したてまつらんとしけるほどに

(5) 外国語表現日本表現改める。日本語に訳す。和訳する。また、訓読する。

文机談(1283頃)二「唐四巻を和しはじめけるも、この師信明の所行とぞうけたまはりし」

(6) ことば、歌、また、音響調子に他のことば、歌、音響調子調和させる

文明本節用集室町中)「和詩 シヲワスル」


にき・ぶ【和】

〔自バ上二〕 柔和になる。くつろぎ安んじるなれ親しむ。にきむ。

万葉(8C後)三・四八一しろたへの 手本(たもと)を別れ火(にきび)にし 家ゆも出でて」


のどま・る【和】

〔自ラ四〕 のどかになる。静まる。落ち着く。ゆったりとなる。

源氏100114頃)須磨「何となく心のどまる世なくこそありけれ」


なご・む【和】

1 〔自マ五(四)〕 なごやかになる。やわらぐ静かになる。

源氏100114頃)夕霧なほざりごととは見給ひながら、おのづからなごみつつものし給ふを」

今年竹191927)〈里見弴〉焼土いつの間に志村気持も、落つき、和(ナゴ)んで来てゐた」

2 〔他マ下二〕 ⇒なごめる(和)


のど・む【和】

〔他マ下二

[一] 心や気持のどかにする

① 心や気持落ち着かせるやわらげるなごめる気持押える

蜻蛉(974頃)中「たちもとまらでゆきすぐれば、心ちのどめて思ふ

② 心をゆったりと寛大にする。のんきにする。

源氏100114頃)賢木「のどめたる所おはせぬ大臣の、おぼしもまはさずなりて」

[二] 物事のどかにする

① ゆるめる。ひかえめにする。

源氏100114頃)常夏「この物宣ふ声を少しのどめて聞かせ給へ

猶予する。さしおく後まわしにする。ゆっくりする。

源氏100114頃)帚木「そのたなばたのたち縫ふ方をのどめて、長き契りにぞあえまし」


やわらぎ やはらぎ 【和】

〔名〕 (動詞やわらぐ(和)」の連用形名詞化

① おだやかになること。平和になること。

書紀720推古一二四月図書寮本訓)「皇太子、親(みつか)ら肇(はし)めて憲(いつく)しき法十七条(とをちあまりななをち)を作(つく)りたまふ。一に曰く、和(ヤハラキ)を以て貴しと為(し)」

② くだいて平易にすること。わかりやすくすること。

俳諧本朝文選(1706)四・説類・出女説〈木導〉「白拍子ながれの女は、我朝のやはらぎなるべし

男女恋愛情事に関すること。

談義本根無草(1763‐69)後「鶏が鳴く吾妻(あがつま)はやと、千早振る神の教の和事(ヤハラギ)より、相聞(いろごと)の根に通ひ


やわら・ぐ やはらぐ 【和】

1 〔自ガ五(四)

① やわらかくなる。やわやわとなる。しなやかになる。

狂言記・皸(1660)「あかぎれなどには、かかれば、ことの外やはらいでよいといふ」

② おだやかになる。しずかになる。平穏になる。

彌勒上生経平安初期点(850頃)「陽春は和(ヤハラキ)液へり」

おとなしくなる。柔和になる。温和になる。

源氏100114頃)匂宮「すこしなよびやはらぎすぎて、すいたる方にひかれ給へりと世の人は思きこえたり

④ 人の仲がまるくおさまるむつまじくなる。親しむようになる。平和になる。

書紀720継体七年一二月(前田本訓)「日本のくに邕邕(ヤハラキ)て、名天下に擅なり」

2 〔他ガ下二〕 ⇒やわらげる(和)


やわらげ やはらげ 【和】

〔名〕 (動詞やわらげる(和)」の連用形名詞化むずかしいものを、平易にすること。やさしく説明すること。

天草本平家・伊曾保言葉和げ(1593)「コノ ヘイケモノガタリト、エソポノ ファブラスノ ウチノ フンベツ シニクキ コトバノ yauarague(ヤワラゲ)」


やわら・げる やはらげる 【和】

〔他ガ下一〕 [文]やはら・ぐ 〔他ガ下二

① おだやかにする。なごやかにさせる。平穏にする。

続日本紀天平一五年(743五月五日上下斉へ気弖(やはらケテ)動き無く静かに有らしむるには、礼と楽と二つ並べてし、平け長く有るべし」

源氏100114頃)若菜下天地をなびかし、おに神の心をやわらげ

むずかしいものを、くだいてやさしいものにする。平易にする。わかりやすくする。

十訓抄(1252)七「彼帝の御とき梨壺の五人仰せて、万葉集やはらげられしもこの御すすめとぞ、順、筆をとれりける」

③ やわらかくする

文明開化(1873‐74)〈加藤祐一〉二「草木育てるに、土をやはらげたり肥ししたりして、丹誠するのが信心で」


わ【我・吾・和】

1代名

自称男女ともに用いる。格助詞「が」を伴うことが多いが、上代では、助詞「は」「を」「に」をも伴う。あ。われ。また、反射代名詞のように用いることもある。→わが(我━)。

古事記(712)上・歌謡「嬢子(をとめ)の 寝(な)すや板戸を 押そぶらひ 和(ワ)が立たせれば 引こづらひ 和(ワ)が立たせれば」

万葉(8C後)一一二四八三「敷栲(しきたへ)の衣手離れ玉藻なす靡きか寝らむ和(ワ)を待ちかてに

② (反射指示その人自身自分自身。→わが(我━)。

伊勢物語(10C前)九「宇津の山至りて、わが入らむとする道は、いと暗う細きに」

対称相手親しんで呼びかける語。また、軽んじ卑しめる場合もある。→わが(我━)。

天理本狂言箕被室町末‐近世初)「ゐんで、わが、さかさまに、いわふはしらぬ、連歌にあいて、もどったと云たらば」

2 〔接頭〕 名詞代名詞に付けて対称代名詞をつくる。多く目下用いる。親愛感や、身近な者への軽い敬意、また軽侮気持表わす

大鏡(12C前)一「わおきなの年こそきかまほしけれ」

[補注](1)「わ」は必ず助詞添え用い単独場合は「われ」を用いた。また、上代では「わどり」のように、名詞とも複合した。
(2)「わが」の形で連体修飾語となるものは、便宜上別項として扱った。


やわ やは 【柔・和】

形動ものやわらかなさま。柔和なさま。また、ひよわなさま。丈夫でなく弱々しいさま。こわれやすいさま

人情本春の若草183044)四「兎角人の内は、女房が柔(ヤハ)だと収りゃア付ねへやつヨ」

贅沢貧乏1960)〈森茉莉〉「力もやはだが、皮膚もまだよく厚く出来てゐないらしく」


やわらか・し やはらかし 【柔・和・軟】

〔形ク〕 ⇒やわらかい(柔)


やわらか・い やはらかい 【柔・和・軟】

〔形口〕 [文]やはらか・し 〔形ク〕 (「やわらか」の形容詞化

物の状態・性質ふんわりとしている。堅くない。また、しなやかである。やらこい

当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉四「絹布衣類(ヤハラカキこそで)あまたありて、釵をも包み込たり」

行動性質などが、あらあらしくなくておだやかである。

詞葉新雅(1792)「ツヨウヤワラコウイフ いけみころしみ

ほんのりとした感じで快い。感覚におだやかに映じる

咄本茶の子餠(1774)煙草ドレ貴様のたばこ、和(ヤワ)らかくば二三ぷく下され」

いさなとり(1891)〈幸田露伴〉四「列べて走らすの上和(ヤハラ)かき風に身を煽がせつ」

かたくるしくなくてさばけている。

落語・お若伊之助(1897)〈三代目春風亭柳枝〉「今度は一層、弱(ごくヤハラカ)い話を一つ色取り申しまするが」

(5) 考え方などが、かたくなでなく融通性がある。

*閑耳目(1908)〈渋川玄耳青梅生水社会主義矯激の、煽動的の句調を以て軟(ヤハラ)かい生徒頭脳掻きまぜるので」

形動

〔名〕

〔名〕


のど【閑・和】

形動

① 静かで穏やかなさま。のどか。

万葉(8C後)二・一九七「明日香川しがらみ渡し塞かませば流るも能爾(ノドニ)かあらまし

平穏、無事なさま。

続日本紀天平勝宝元年(749)四月一日宣命海行かば づく屍 山行かば 草むす大君の 辺にこそ死なめ 能(ノドニ)は死なじ」


たし算答えのことを和という。

参考

読み方:ワ(wa

(1)中国朝鮮用いられた古い日本国呼称
(2)漢詩対す和歌俳諧など。

別名


読み方:カズkazu

所在 茨城県鹿嶋市


読み方:カノウ(kanou)

所在 長野県東御市



読み方:ワ(wa

所在 鹿児島県大島郡和泊町

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 08:16 UTC 版)

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和(わ)

  • 日本
  • 東海の外で太陽を産んだと伝えられる羲和の、その子孫が継承した帝の時の天地春夏秋冬四時の官名。江戸時代の官学にも使用された南宋の史書の一つである『通志』-氏族略には、「羲和、堯時掌時天地之字、和仲、和叔因以為氏」と記されている。司馬遷の『史記』五帝本紀と夏本紀でも、和氏は羲氏とともに帝の時代から天文を司り、王朝の中康の時代に職務を怠ったために征伐されたとされている。
  • 地域・地理
    • 奈良県を意味する略語。旧国名大和から1文字取ったもの。奈良県内の地域名に用いる。北和中和南和西和(それぞれ奈良県北部、中部、南部、西部地域の意)など。なお、奈良県を他府県と並列するときの略称には「奈」を用いる(「阪奈」「京奈」など)。
    • 和歌山県を意味する略語。来和(和歌山県に県外からの来客があることの意で、同県内のマスメディアが用いる)、阪和(大阪府と和歌山県の意で、例えば阪和線阪和自動車道)など。
    • 日本の自動車のナンバープレートのかつての地名表示の一つ。現在の「和歌山」ナンバーにあたる。
  • 数学

和(やわら)

和(かのう)

和(なごみ)

和(まさ)

和(のどか)

  • 漫画『咲-Saki-』に登場するキャラクター・原村和(はらむら のどか)

和(いずみ)

関連項目



出典:『Wiktionary』 (2021/07/07 11:29 UTC 版)

発音(?)

名詞

  1. )ある集団において、互い関係納得安定している様子協力調和をはかっている様子
  2.  文語平和停戦
  3. 加算足し算)の結果
  4. 日本。特に伝統的性質強調する場合

熟語


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