エントロピーとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 自然科学 > 物理学 > 物理量 > エントロピーの意味・解説 

エントロピー

エントロピーとは、エントロピーの意味

エントロピーとは、不可逆性不規則性を含む、特殊な状態を表すときに用いられる概念である。簡単にいうと、「混沌」を意味する。もともとは熱力学において、エントロピーという言葉使われ始めたすべての熱をともなう物体は、「高い方から低い方へと流れる」という方向性を持っている。しかし、逆に、低い方から高い方に流れない逆の現象起こらないので、「エントロピーが発生している」と表現することとなる。ただ、統計力学情報理論におけるエントロピーは、熱力学とは微妙に異な意味合い用いられている場面が多い。

統計力学では、所得格差指し示すときにエントロピーが登場する格差状態のない経済「0」となり、格差無秩序に広がっている場合は「エントロピーが大きい」と表現される一方情報理論分野で、エントロピーは物事可能性を示す指標として認識されてきた。可能性低かった出来事起こると、「情報エントロピー大きくなる」などといわれる

なお、エントロピーと似た言葉に「エンタルピー」がある。エントロピーとエンタルピー違い挙げるとすれば、エントロピーはあくまで、物事の方向性についての概念だという点である。そして、「どれだけ外部に対し活発に働きかけるか」という概念エンタルピーとなる。ある物体の熱が冷た物体伝わるとき、「エンタルピーが高い」と表現される。ただ、熱の伝わり方が分散していれば、「エントロピーが発生している」といわれる

熱力学におけるエントロピー

熱力学において、熱は必ず温度の高いものから低いものへと伝わっていく。たとえば、熱くなったに氷を乗せれば、氷が溶けるのは自明の理である。その逆はないので、熱の移動は「不可逆性をともなう現象」と定義される。この不可逆性どれだけ強いのかを、数値で表すために発見され概念がエントロピーである。エントロピーは熱と内部エネルギー行われる仕事関数で表す。エントロピーが高くなればなるほど、「不可逆性が強い」ということである。ちなみに可逆性のある現象については、エントロピーが「0」とされる。エントロピーがマイナスになることはない

エントロピー増大の法則

熱力学頻繁に用いられる理論が、「エントロピー増大の法則」である。エントロピーは、物質存在し続ける限り増大し続ける。外部から何らかの働きかけしてやらない限り、エントロピーが減少することはない言い換えれば物事秩序から始まり自然に無秩序へと向か可能性はあっても、さらなる秩序目指しはしない前述の氷の関係でいえば、熱い鉄はずっと氷を溶かし続ける。仮に、氷が溶けなくなったとすれば誰かが意図的に冷やした場合だけである。現象放置している限り氷の間にあるエントロピーは増大する

ちなみに溶けた氷は蒸気になってしまっているので、そこから再び氷の形を取り戻するのは難しい。この状態で、熱力学に基づいてエントロピーを計算すれば数値高くなる一方お湯になった程度現象では、エントロピーは比較的低いと考えられる

統計力学におけるエントロピー

統計力学分野でも、熱力学応用エントロピー増大の法則用いられてきた。そもそも統計力学とは、ある現象における法則性有無解明しようという学問である。ただ、現象によっては明確な法則性含んでおらず、混沌にしか見えないことも少なくないこうした混沌性、不規則性数値で表すために応用されたのが、熱力学のエントロピーである。そして、統計力学のエントロピーと大きく関係しているのが「小正準集団」である。統計データグラフにしたとき、関知しにくいほど小さい集団が小正準集団である。小正準集団の多いグラフほど、その混沌性は高い。

そして小正準集団状態数から、はっきりと確認できる力学潜在値を導き出す方法が「ボルツマンの公式」となる。原則的に小正準集団多くなれば、それだけエントロピーの値も大きくなる考えてよい

また、統計力学にも「エントロピー増大の法則」は存在する統計力学でもエントロピー増大の法則応用できる証明する場合、よく使われるのが「気体の例」である。箱の中気体入れ真ん中を板で仕切ったとする。このとき、右半分左半分気体入っているのは明確である。すなわち、エントロピーの値も低くなる。しかし、板を取り外せば、「まだ右の気体左の気体変わらないと言い切れなくなるのでエントロピーの値は高い。この例を考えれば統計力学おいても現象放置したほうがエントロピーは増大しすいといえる。

情報理論におけるエントロピー

情報理論におけるエントロピーは、確率変数含まれる情報量を表す指標であり、クロード・シャノンによって発見された。確率変数さまざまな数値になれる状態だと、それだけ情報量広がりを見せる。つまり、その場合の情報量確率変数含まれている不規則性定義するといえる。ただし、シャノン研究では、熱力学としてのエントロピー理論情報理論分野でも完全に応用できるのか、不透明なままだった。この点は後世の研究者たちの手によって解決されていくこととなる。

情報理論とエントロピーの相性が非常によかったのは、「特殊な現象には大きな力が働いている」という観点が共通していたからである。たとえば、大量のデータコンピュータ処理しようとすれば、当然、かかる時間遅くなる少量のデータを処理するケースの方速い。すなわち、情報量が多いときほど、混沌性が発生しやすいのだといえるこうした現象数値化していくために、エントロピーは用いられてきた。

おおまかな解釈として、情報理論のエントロピーは「分からない部分大きさ」を示している分からない部分が多いほど、情報量大きくなる可能性秘めている一方分からない部分少な情報量は、大きくなる可能性切り捨てられしまっている。なお、ある出来事自体含まれている情報量を「自己エントロピー」と呼ぶに対し平均情報量は単に「エントロピー」といわれることが多い。

エントロピー【entropy】

読み方:えんとろぴー

変化の意のギリシャ語tropēから》

熱力学において物質の状態を表す量の一。等温可逆的な変化で、ある物質系熱量吸収したとき、エントロピーの増加吸収熱量を温度割ったに等しい熱的外部から孤立した系では、内部変化はつねにエントロピーが増す方向起こる。1865年クラウジウス導入系の秩序関連する度合いで、エントロピーが高くなることは乱雑さが増すことを示す

情報理論で、ある情報得られる確率をもとに情報どれだけ欠如しているかの状態を示す量。情報不確定さの度合い

「エントロピー」に似た言葉

エントロピー

英訳・(英)同義/類義語:entropy

熱力学の用語で、ある系の持つ乱雑の程度を表す。

エントロピー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 02:46 UTC 版)

エントロピー: entropy)は、熱力学および統計力学において定義される示量性状態量である。熱力学において断熱条件下での不可逆性を表す指標として導入され、統計力学において微視的な「乱雑さ」[注 1]を表す物理量という意味付けがなされた。統計力学での結果から、系から得られる情報に関係があることが指摘され、情報理論にも応用されるようになった。物理学者のエドウィン・ジェインズ英語版のようにむしろ物理学におけるエントロピーを情報理論の一応用とみなすべきだと主張する者もいる。


出典

  1. ^ 田崎 & 田崎 2010, 『RikaTan』10-12月号.
  2. ^ IUPAC Gold Book
  3. ^ 出典は情報量#歴史を参照
  4. ^ フェルミ 1973.
  5. ^ 佐々 2000.
  6. ^ 田崎 2000.
  7. ^ 清水 2007.
  8. ^ Clausius 1865.
  9. ^ 田崎 2000, pp. 16, 107–110, 1-3 本書の内容について; 6-4 エントロピーと熱.
  10. ^ 田崎 2000, p. 16, 1-3 本書の内容について.
  11. ^ Lieb & Yngvason1999.
  12. ^ リーブ & イングヴァソン 2001, pp. 4–12, 『パリティ』Vol. 16, No. 08.
  13. ^ 佐々 2000田崎 2000清水 2007などを参照。

注釈

  1. ^ 「でたらめさ」と表現されることもある。ここでいう「でたらめ」とは、矛盾や誤りを含んでいたり、的外れであるという意味ではなく、相関がなくランダムであるという意味である。
  2. ^ ここでいう「微視的状態が確定する」ということは、あらゆる物理量の値が確定するという意味ではなく、なんらかの固有状態に定まるという意味である。従って量子力学的な不確定性は残る。
  3. ^ カルノーの定理においては一般には熱効率の上限は ηmax = f(T1, T2) の形で証明されている。この表式が成り立つように、熱力学温度絶対温度T を定義する。たとえば、セルシウス度ファーレンハイト度を使った場合には、熱効率の式はやや複雑な形になる。
  4. ^ a b d'は状態量でない量の微小量ないし微小変化量を表す。文献によってしばしば同様の意味でδが用いられる。
  5. ^ 古典系の場合は状態を可算個として扱えない。したがって、例えば自由度fの古典系であれば、位相空間上の一点をΓ = (Q1, Q2, …, Qf, P1, P2, …, Pf)と表し、ここに一様な確率測度dΓ/hfを導入する(ここでP, Q正準変数hプランク定数)。こうすることにより、積分

    でエントロピーを定義できる。

  6. ^ ボルツマン定数を1とする単位系を取れば、エントロピーは情報理論におけるエントロピー(自然対数を用いたもの)と完全に一致し、無次元量となる。簡便なので、理論計算などではこの単位系が用いられることも多い。なお、この単位系では温度は独立な次元を持たず、エネルギーと同じ次元となる。
  7. ^ 量子系では厳密には、エネルギーが量子化されているため、ほとんど至るところEにおいてE = Eiは満たされない。そのため、その間に十分多くのエネルギー固有状態が入るエネルギー間隔ΔEを定義し、条件を|EEi|< ΔEと緩めることにする。



エントロピー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 02:47 UTC 版)

汎函数微分」の記事における「エントロピー」の解説

離散確率変数のエントロピーは確率密度函数引数とする汎函数 H [ p ( x ) ] = − ∑ x p ( x ) log ⁡ p ( x ) {\displaystyle {\begin{aligned}H[p(x)]=-\sum _{x}p(x)\log p(x)\end{aligned}}} であり、従って ⟨ δ H δ p , ϕ ⟩ = ∑ x δ H [ p ( x ) ] δ p ( x ′ ) ϕ ( x ′ ) = d d ϵ H [ p ( x ) + ϵ ϕ ( x ) ] | ϵ = 0 = − d d ε ∑ x [ p ( x ) + ε ϕ ( x ) ] log ⁡ [ p ( x ) + ε ϕ ( x ) ] | ε = 0 = − ∑ x [ 1 + log ⁡ p ( x ) ] ϕ ( x ) = ⟨ − [ 1 + log ⁡ p ( x ) ] , ϕ ⟩ . {\displaystyle {\begin{aligned}\left\langle {\frac {\delta H}{\delta p}},\phi \right\rangle &=\sum _{x}{\frac {\delta H[p(x)]}{\delta p(x')}}\,\phi (x')\\&=\left.{\frac {d}{d\epsilon }}H[p(x)+\epsilon \phi (x)]\right|_{\epsilon =0}\\&=-{\frac {d}{d\varepsilon }}\left.\sum _{x}[p(x)+\varepsilon \phi (x)]\log[p(x)+\varepsilon \phi (x)]\right|_{\varepsilon =0}\\&=\displaystyle -\sum _{x}[1+\log p(x)]\phi (x)\\&=\left\langle -[1+\log p(x)],\phi \right\rangle .\end{aligned}}} 即ち、 δ H δ p = − [ 1 + log ⁡ p ( x ) ] {\displaystyle {\frac {\delta H}{\delta p}}=-[1+\log p(x)]} が成り立つ。

※この「エントロピー」の解説は、「汎函数微分」の解説の一部です。
「エントロピー」を含む「汎函数微分」の記事については、「汎函数微分」の概要を参照ください。


エントロピー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 01:47 UTC 版)

等温過程」の記事における「エントロピー」の解説

エントロピーの変化 ΔS は F = U - TS の関係を使って求める。 Δ S = Δ U − Δ F T ex {\displaystyle \Delta S={\frac {\Delta U-\Delta F}{T_{\text{ex}}}}} あるいは G = H - TS の関係を使って求める。 Δ S = Δ H − Δ G T ex {\displaystyle \Delta S={\frac {\Delta H-\Delta G}{T_{\text{ex}}}}} マクスウェルの関係式使って求めることもできる。 Δ S = ∫ state A state B d S = ∫ V A V B ( ∂ S ∂ V ) T = T ex d V = ∫ V A V B ( ∂ P ∂ T ) V d V {\displaystyle \Delta S=\int _{\text{state A}}^{\text{state B}}dS=\int _{V_{\text{A}}}^{V_{\text{B}}}\left({\frac {\partial S}{\partial V}}\right)_{T=T_{\text{ex}}}dV=\int _{V_{\text{A}}}^{V_{\text{B}}}\left({\frac {\partial P}{\partial T}}\right)_{V}dV} Δ S = ∫ state A state B d S = ∫ P A P B ( ∂ S ∂ P ) T = T ex d P = − ∫ P A P B ( ∂ V ∂ T ) P d P {\displaystyle \Delta S=\int _{\text{state A}}^{\text{state B}}dS=\int _{P_{\text{A}}}^{P_{\text{B}}}\left({\frac {\partial S}{\partial P}}\right)_{T=T_{\text{ex}}}dP=-\int _{P_{\text{A}}}^{P_{\text{B}}}\left({\frac {\partial V}{\partial T}}\right)_{P}dP}

※この「エントロピー」の解説は、「等温過程」の解説の一部です。
「エントロピー」を含む「等温過程」の記事については、「等温過程」の概要を参照ください。


エントロピー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 01:21 UTC 版)

ルドルフ・クラウジウス」の記事における「エントロピー」の解説

クラウジウス1865年論文で、Sを d S = d Q T {\displaystyle dS={\frac {dQ}{T}}} と定義したクラウジウスは、カルノーサイクル研究をする中で、このdQ/Tと言う量を積分すると、カルノーサイクル1周した際、この積分総和ゼロに成る事に気が付いた。そこで、クラウジウスは、このdQ/Tと言う量に注目したであったクラウジウスは、上式の様に、このdQ/TをdSと言う新しい量として表し、このdS積分た量であるSをエントロピーと呼んだ。そして、この新しい量Sの変化dSが、熱現象の方向を決定する事に気が付いたのであった重要な事は、クラウジウスが、原子論関心持ちつつも、原子実在仮定しい段階でエントロピーと言う関数存在注目した事である。即ち、クラウジウスがこのエントロピーと言う関数注目発見した段階において、エントロピーは、原子実在性を全く前提としておらず啓蒙書などで良く使われるデタラメさの尺度と言った味は全く無かった事忘れてはならないクラウジウスカルノーサイクル検討から発見した関数エントロピーは、この時点では、あくまでも熱機関可逆性指標だったのである。 彼が発表したエントロピーに関する考えは、当時多くの科学者より反論された。しかし、ジェームズ・クラーク・マクスウェルによって強く支持され、更に、ボルツマンによって、原子空間中で分布仕方を表す量、即ち、「デタラメさの尺度」である事が証明されたであったボルツマンの項を参照の事) クラウジウスは、熱力学第一第二法則を以下の表現表した宇宙エネルギー一定である 宇宙のエントロピーは最大値に向かう

※この「エントロピー」の解説は、「ルドルフ・クラウジウス」の解説の一部です。
「エントロピー」を含む「ルドルフ・クラウジウス」の記事については、「ルドルフ・クラウジウス」の概要を参照ください。


エントロピー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 14:38 UTC 版)

情報理論」の記事における「エントロピー」の解説

ベルヌーイ試行のエントロピーを成功確率関数 H b ( p ) {\displaystyle H_{\mbox{b}}(p)} として表したもの。2値エントロピー関数呼ばれる。エントロピーは1ビット成功確率が1/2であるときに最大となる。例え細工のないコイントスなど。 離散確率変数 M {\displaystyle M} のエントロピー H {\displaystyle H} とは、 M {\displaystyle M} の値の不確かさ尺度である。ここでの「ビット」の定義は重要である例えば、通常の感覚0 と 1)で 1000 ビット転送するとしよう事前にそのビット群の内容0 と 1送信順序)がわかっている場合論理的には通信によって得られる情報ゼロである。逆に個々のビットが 0 なのか 1 なのか五分五分確率であった場合(かつビット間に相互の関連存在しない場合)、1000 ビット得られる情報最大となる。これらの中間で、情報定量化次のように表される。 M {\displaystyle \mathbb {M} \,} を確率変数 M {\displaystyle M} の発するメッセージ m {\displaystyle m} の集合とし、 p ( m ) = P r ( M = m ) {\displaystyle p(m)=Pr(M=m)} としたとき、 M {\displaystyle M} のエントロピーは次のようになる(単位ビット)。 H ( M ) = E M [ − log ⁡ p ( m ) ] = − ∑ m ∈ M p ( m ) log ⁡ p ( m ) {\displaystyle H(M)=\mathbb {E} _{M}[-\log p(m)]=-\sum _{m\in \mathbb {M} }p(m)\log p(m)} エントロピーの重要な特徴として、メッセージ空間内の全メッセージ全て同じ確率ありうる場合に(つまり最も予測が難しい場合)、エントロピー値が最大の H ( M ) = log ⁡ | M | {\displaystyle H(M)=\log |\mathbb {M} |} となる。 関数 H を確率分布で表すと次のようになる: H ( p ) = − ∑ i = 1 k p ( i ) log ⁡ p ( i ) , {\displaystyle H(p)=-\sum _{i=1}^{k}p(i)\log p(i),} ここで ∑ i = 1 k p ( i ) = 1 {\displaystyle \sum _{i=1}^{k}p(i)=1} これの重要かつ特殊な場合2値エントロピー関数呼び次のようになる: H b ( p ) = H ( p , 1 − p ) = − p log ⁡ p − ( 1 − p ) log ⁡ ( 1 − p ) {\displaystyle H_{\mbox{b}}(p)=H(p,1-p)=-p\log p-(1-p)\log(1-p)\,} 2つ離散確率変数 X {\displaystyle X} と Y {\displaystyle Y} の結合エントロピーとは、単にその組 ( X , Y ) {\displaystyle (X,Y)} のエントロピーである。例えば、 ( X , Y ) {\displaystyle (X,Y)} がチェスの駒位置を表すとする。 X {\displaystyle X} が行、 Y {\displaystyle Y} が列を表すとすると、その結合エントロピーとは、駒の位置のエントロピーを表す。数学的に次のようになる。 H ( X , Y ) = E X , Y [ − log ⁡ p ( x , y ) ] = − ∑ x , y p ( x , y ) log ⁡ p ( x , y ) {\displaystyle H(X,Y)=\mathbb {E} _{X,Y}[-\log p(x,y)]=-\sum _{x,y}p(x,y)\log p(x,y)\,} X {\displaystyle X} と Y {\displaystyle Y} が独立なら、結合エントロピー単純に個々のエントロピーの総和となる。類似の概念として交差エントロピーがあるが、違うものであるY = y {\displaystyle Y=y} のときの X {\displaystyle X} の条件付きエントロピーとは、 Y = y {\displaystyle Y=y} が既知であるときの X {\displaystyle X} のエントロピーである。前述の例で言えば、列が決まっているときの駒の行位置のエントロピーとなる。 Y = y {\displaystyle Y=y} のときの X {\displaystyle X} の条件付きエントロピーは次のようになる: H ( X | y ) = E X | Y [ − log ⁡ p ( x | y ) ] = − ∑ x ∈ X p ( x | y ) log ⁡ p ( x | y ) {\displaystyle H(X|y)=\mathbb {E} _{X|Y}[-\log p(x|y)]=-\sum _{x\in X}p(x|y)\log p(x|y)} ここで p ( x | y ) {\displaystyle p(x|y)} は、ある y {\displaystyle y} に関する x {\displaystyle x} の条件付き確率である。 確率変数 Y {\displaystyle Y} における X {\displaystyle X} の条件付きエントロピーとは、 Y {\displaystyle Y} についての平均条件付きエントロピーであり、次のようになる: H ( X | Y ) = E Y { H ( X | y ) } = − ∑ y ∈ Y p ( y ) ∑ x ∈ X p ( x | y ) log ⁡ p ( x | y ) {\displaystyle H(X|Y)=\mathbb {E} _{Y}\{H(X|y)\}=-\sum _{y\in Y}p(y)\sum _{x\in X}p(x|y)\log p(x|y)} = − ∑ x , y p ( x , y ) log ⁡ p ( x , y ) p ( y ) {\displaystyle =-\sum _{x,y}p(x,y)\log {\frac {p(x,y)}{p(y)}}} = ∑ x , y p ( x , y ) log ⁡ p ( y ) p ( x , y ) {\displaystyle =\sum _{x,y}p(x,y)\log {\frac {p(y)}{p(x,y)}}} これを Y {\displaystyle Y} に関する X {\displaystyle X} のあいまい度とも呼ぶ。このように条件付きエントロピーには、確率変数についての定義と、それが特定の値の場合の定義があるので、混同しないこと。これらのエントロピーには次の関係が成り立つ。 H ( X | Y ) = H ( X , Y ) − H ( Y ) {\displaystyle H(X|Y)=H(X,Y)-H(Y)\,}

※この「エントロピー」の解説は、「情報理論」の解説の一部です。
「エントロピー」を含む「情報理論」の記事については、「情報理論」の概要を参照ください。


エントロピー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 06:14 UTC 版)

理想気体」の記事における「エントロピー」の解説

狭義の理想気体のエントロピー S は S = n R ln ⁡ α T c V n {\displaystyle S=nR\ln \alpha {\frac {T^{c}V}{n}}} となる。ここで α は物質固有の定数である。狭義の理想気体のエントロピーの形は、熱力学第三法則満たさない半理想気体のエントロピー S は S = n R ( ∫ T 0 T C V , m ( T ′ ) R Td T ′ + ln ⁡ α 0 V n ) {\displaystyle S=nR\left(\int _{T_{0}}^{T}{\frac {C_{V,{\text{m}}}(T')}{RT'}}\,\mathrm {d} T'+\ln \alpha _{0}{\frac {V}{n}}\right)} となる。ここで α0 は物質固有の定数である。半理想気体CV, m が 3R/2 を下回ることはないので、半理想気体のエントロピーの形もまた、熱力学第三法則満たさない。 準静的断熱過程においては、エントロピーが一定となる。このとき T c V = const. {\displaystyle T^{c}V={\text{const.}}} p V γ = const. {\displaystyle pV^{\gamma }={\text{const.}}} の関係がある。これらはポアソンの法則呼ばれる狭義の理想気体では、ポアソンの法則厳密に成り立つ。半理想気体では、ポアソンの法則近似的に成り立つ。

※この「エントロピー」の解説は、「理想気体」の解説の一部です。
「エントロピー」を含む「理想気体」の記事については、「理想気体」の概要を参照ください。


エントロピー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:23 UTC 版)

「熱」の記事における「エントロピー」の解説

詳細は「エントロピー」を参照 1856年ドイツの物理学者ルドルフ・クラウジウス熱力学第二法則定義し、そこで熱 Q と温度 T から次のような値を考えたQ T {\displaystyle {}{\frac {Q}{T}}} そして1865年この比をエントロピーと名付け、S と表記するようにした。 Δ S = Q T {\displaystyle \Delta S={\frac {Q}{T}}} 従って、熱の不完全微分 δQ は TdS という完全微分定義されることになる。 δ Q = T d S {\displaystyle \delta Q=TdS\,} 言い換えれば、エントロピー関数 S は熱力学的系境界を通る熱流定量化測定容易にする

※この「エントロピー」の解説は、「熱」の解説の一部です。
「エントロピー」を含む「熱」の記事については、「熱」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「エントロピー」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「エントロピー」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



エントロピーと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エントロピー」の関連用語

エントロピーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エントロピーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
新語時事用語辞典新語時事用語辞典
Copyright © 2022 新語時事用語辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ダイキン工業ダイキン工業
Copyright (C) 2022 DAIKIN INDUSTRIES, ltd. All Rights Reserved.
JabionJabion
Copyright (C) 2022 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエントロピー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの汎函数微分 (改訂履歴)、等温過程 (改訂履歴)、ルドルフ・クラウジウス (改訂履歴)、情報理論 (改訂履歴)、理想気体 (改訂履歴)、熱 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2022 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2022 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2022 GRAS Group, Inc.RSS