実在気体
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実在気体(じつざいきたい、英語: real gas[1])とは、現実に存在する気体のことで、不完全気体と呼ぶことがある[2]。理想気体と対比するときに用いる語である。
- ^ 文部省『学術用語集 物理学編』日本物理学会編、培風館、1990年。ISBN 4-563-02195-4。
- ^ 伏見康治『確率論及統計論』第I章 数学的補助手段 1節 組合わせの理論 p.9 不完全気体の統計力学 ISBN 978-4-87472-012-7
- ^ Atkins (2001)、p. 31。
- ^ Atkins (2001)、p. 32。
- ^ Atkins (2001)、p. 33。
- ^ Atkins (2001)、pp. 32-33。
- ^ Atkins (2001)、pp. 34-35。
- ^ Atkins (2001)、p. 37。
- ^ 山本恒雄 『化学工学』(3版) 槇書店、11頁。ISBN 4-8375-0690-9。
- 1 実在気体とは
- 2 実在気体の概要
- 3 理想気体との違い
- 4 参考文献
実在気体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 13:08 UTC 版)
詳細は「実在気体」を参照 実在気体は、以下のようなことを考慮することで気体の振る舞いをさらに広範囲にわたって説明するモデルである。 圧縮率因子 Z は 1 以外の値に変化しうる。 比熱容量は温度によって変化する。 ファンデルワールス力 非平衡熱力学的効果 様々な構成の分子の解離や素反応を考慮する。 これらを考慮すると問題の解法が複雑化する。気体の密度が圧力に比例して大きくなると分子間力も気体の挙動に影響を与えるようになり、理想気体モデルでは妥当な結果が得られなくなる。内燃機関の温度の上限あたり(1300 K)では、複雑な燃料の分子が振動や回転の形で内部エネルギーを蓄え、その比熱容量は単純な二原子分子や希ガスのそれとは大きく異なる値になる。さらにその2倍の温度になると、電子の励起と気体粒子の解離が起きはじめ、粒子数が増えることで圧力にも影響が出る(気体からプラズマへの相転移)。最終的にあらゆる熱力学的過程は、ある確率分布に従った速度をもつ一様な気体として解釈される。非平衡状態を扱うということは、解を求められるような形で流れの場を扱うことを意味している。理想気体の法則を拡張しようとする最初の試みの1つは、状態方程式を pV n = 定数 と変形し、n を比熱比 γ などに依存した変数としたことである。 多くの場合、実在気体モデルを使った分析は過大である。実在気体モデルが分析に役立った例としては、極めて高温高圧になるスペースシャトルの大気圏再突入や、1990年に噴火したリダウト山でのガス発生のシミュレーションなどがある。
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実在気体
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「状態方程式 (熱力学)」の記事における「実在気体」の解説
実在気体の場合は、以下のいくつかの近似式が提案されている。 ファンデルワールスの状態方程式 ペン=ロビンソンの状態方程式 ディーテリチの状態方程式 ビリヤルの式
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実在気体
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実在気体を断熱条件の下で準静的に変化させた場合は、指数を等エントロピー指数(isentropic exponent) κ に置き換えて p V κ = const. {\displaystyle pV^{\kappa }={\text{const.}}} と表される。右辺の定数は理想気体の場合と同じくエントロピーの関数として表される。エントロピー S を固定して体積 V で偏微分すれば V κ ( ∂ p ∂ V ) S + κ p V κ − 1 = 0 {\displaystyle V^{\kappa }\left({\frac {\partial p}{\partial V}}\right)_{S}+\kappa pV^{\kappa -1}=0} となり、等エントロピー指数が κ = − V p ( ∂ p ∂ V ) S {\displaystyle \kappa =-{\frac {V}{p}}\left({\frac {\partial p}{\partial V}}\right)_{S}} であることが導かれる。
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