熱力学第二法則とは? わかりやすく解説

ねつりきがく‐だいにほうそく〔‐ダイニハフソク〕【熱力学第二法則】

読み方:ねつりきがくだいにほうそく

熱力学の法則


熱力学第二法則

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/30 07:31 UTC 版)

熱力学第二法則(ねつりきがくだいにほうそく、: second law of thermodynamics)は、熱力学において可能な操作を定める法則である。熱力学第二法則が定める熱力学的に可能な操作から、熱力学的エントロピーの増大則が示される。


  1. ^ 原, 康夫『物理学通論 I』学術図書出版社、1988年、279頁。ISBN 4873610230 
  2. ^ 原 1988, pp. 278–279.
  3. ^ 久保亮五 編『大学演習 熱学・統計力学』(修訂)裳華房、1998年、43頁。ISBN 4-7853-8032-2 
  4. ^ 早稲田大学第9代材料技術研究所所長加藤榮一工学博士の主張


「熱力学第二法則」の続きの解説一覧

熱力学第二法則

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 01:21 UTC 版)

ルドルフ・クラウジウス」の記事における「熱力学第二法則」の解説

熱力学第一法則採用したことで、カルノー理論修正迫られることになる。しかし、カルノー理論無視することはできない。「というのもカルノー理論かなりの部分経験的にみごとに立証されているからである。注意深く吟味するならば、新しい方法カルノーの原理本質的部分とは対立することはなく、ただ熱の消失はないという補足的な主張に対してのみ相容れないのであるということ分かる 。」 そのため、クラウジウス熱力学第一法則加えて、以下のことを熱力学基本原理とした。 「熱は常に温度差なくする傾向示し、したがって常に高温物体から低温物体へと移動する。」 クラウジウスはこれを「熱力学第二法則」(熱の特殊性原理)と呼んだ1854年論文では、仕事から熱量Qが発生した場合について、 Q T {\displaystyle {\frac {Q}{T}}} という値を考えた。そしてこれは、高温 T 1 {\displaystyle T_{1}} から低温 T 2 {\displaystyle T_{2}} へと熱量Qが移動した場合の Q ( 1 T 2 − 1 T 1 ) {\displaystyle Q({\frac {1}{T_{2}}}-{\frac {1}{T_{1}}})} と等価値(Aequivalerzwerth)であると考えたカルノーサイクルのような過程においては、この値を全て足し合わせるゼロになる。すなわち、 ∫ d Q T = 0 {\displaystyle \int {\frac {dQ}{T}}=0} となる。こうして、熱力学第二法則は定式化された。 1865年論文では、不可逆過程考慮入れ、 ∫ d Q T ≤ 0 {\displaystyle \int {\frac {dQ}{T}}\leq 0} という式を作り上げた。これはクラウジウスの不等式呼ばれている。

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熱力学第二法則

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 06:14 UTC 版)

理想気体」の記事における「熱力学第二法則」の解説

実在気体理想気体性質満たさないが、高温になると理想気体似たふるまいを示す。この現象について、カロリック説では、高温気体ではカロリックの持つ膨張力(斥力)が強くはたらき分子間力無視できるうになるためだと説明されていた。それに対しルドルフ・クラウジウスは、高温では分子間力に対してなされる仕事が、外圧に対してなされる仕事比べて無視できるほど小さくなるためだと述べカロリック使わずにこの現象説明した。 そしてクラウジウス1850年論文で、理想気体取り上げて研究し理想気体の状態方程式などから、熱力学第一法則エネルギー保存の法則)を定式化した。さらにクラウジウスは同論文で、熱は低温物体から高温物体へとひとりでに流れことはないという、熱力学第二法則を初め導き出した一方ウィリアム・トムソンケルヴィン卿)は理想気体基づいた理論拒否した。そしてトムソンは、クラウジウス論文から1年遅れとなる1851年に、理想気体限定しない形で熱力学第二法則を導き出した。さらに1854年には、同じく理想気体頼らず熱力学温度定義したトムソン1878年理想気体について、「そのどの性質いかなる現実物質によっても厳密に実現されず、そのいくつかの性質未知想像によってさえまったく与えることのできない完全気体呼ばれるある架空実在最初に構成することによって、熱力学理解きわめて遅らされ学生不必要に混乱させられ単なる浮砂にすぎぬものが温度測定基礎として与えられてきた」と批判している。

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