物質の状態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/05 01:31 UTC 版)
熱力学 | |||||||||||||||||||||||
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古典的カルノー熱機関(英語版)
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材料特性(英語版)
フェルミ縮退
→詳細は「フェルミ縮退」を参照
極めて高い圧力下では、通常の物質は縮退と総称される特別な状態となる。このような超高圧状態は、白色矮星や中性子星等の原子核合成燃料を使い果たした恒星の内部に存在すると信じられているため、天体物理学的な興味が持たれている。 電子縮退は白色矮星の地殻でみられる状態である。電子は原子に束縛されているものの、隣接した原子へも移動することができる。一方中性子縮退は中性子星でみられる状態である。巨大な重力による圧力で原子が圧縮され、電子が電子捕獲によって陽子と結合し、中性子の超高密度の塊となっている。(通常では原子核外にある自由中性子は 15 分未満の半減期で崩壊するが、中性子星では他の要因により中性子が安定となっている。) 超固体
→詳細は「超固体」を参照
超固体 (Supersolid) は、超流動の性質を持つ特殊な固体である。超固体は固体であるが、多くの特殊な性質を示すため、別の状態であると言われている[6]。 超ガラス
→詳細は「超ガラス」を参照
超ガラス (Superglass) は、超流動と凍結アモルファス構造の特徴を同時に持つ物質の相である。 String-net liquid通常の固体では、電子のスピンは周囲の電子のスピンと逆向きである。しかし、String-net liquid中では、隣り合った電子が同じ向きのスピンを持つことがありうる。このことによって、様々な奇妙な性質を持つ。 リュードベリ状態非理想的なプラズマの準安定状態の1つにリュードベリ状態があり、凝縮した励起原子からなる。これらの原子は、一定の温度に達するとイオンや電子になる。 ストレンジ物質
→詳細は「ストレンジ物質」を参照
ストレンジ物質 (Strange matter) は、クォーク物質 (Quark matter) としても知られ、大きな中性子星の内部で実現していると考えられる状態である。一度形成されると、低エネルギー状態でも安定だと考えられる。 重力の特異点
→詳細は「重力の特異点」を参照
重力の特異点は一般相対性理論によりブラックホールの内部にあると予言されているが、これは物質の相ではない。重力の特異点は物質ではなく、現在知られている物理法則が成り立たなくなる領域である。 脚注
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関連項目外部リンク
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物質の状態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 19:03 UTC 版)
詳細は「物質の状態」を参照 原子や分子がある程度の量あつまると、特徴的な性質をもった集団を形成する。これを相といい、大きく分けて固体、液体、気体(物質の三態)などがある。閉鎖系において物質がこれらの相を取るには温度と圧力が影響し、相律という法則に則った状態を取る。これは物質ごとに相図というグラフで示される。 気体は反応に乏しく、体積や圧力など物理的性質や変化などを中心に扱う。しかしそれらのマクロ的なふるまいは、気体では分子が単独で存在する、というミクロな分子の構造や性質に由来する。なお、気体が電離した状態であるプラズマについても、プラズマ化学という分野で取り扱う。 液体は分子間力の点から気体と固体の中間にある。加熱や冷却によって気化・蒸発や凝固など相の変換を起こす。これは化学における重要な物質生成手段である蒸留にかかわる。また、2つ以上の成分でできた液体、溶液に関して化学では、溶媒と溶質による分散系の性質、浸透圧や粘性また表面張力・界面張力なども扱う。 固体は基本的に原子が規則的に配列する結晶質と、規則性に乏しく固体と液体の中間とも言えるアモルファス(非晶質)に分けられる。結晶質は複数の結晶構造いずれかを取り、その性質を特徴づける。また、粒子の種類や力から分類される結晶には、金属結晶・イオン結晶・分子結晶・共有結晶などがある。結晶構造を持ちながら液相的性質を持つ物質は液晶と呼ばれ、一部にベンゼン環のような平面の構造を持つ共通点がある。
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