せん断応力
せん断とは物体をはさみ切るような作用をいう。物体のある断面に平行に、互いに反対向きの一対の力を作用させると物体はその面に沿って滑り切られるような作用を受ける。これがせん断作用で、このような作用を与える力をせん断力といい、このせん断力により物体の断面に生じる内力をせん断応力という。
せん断応力
せん断応力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/11 08:56 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動剪断応力の作用している物体は図1のように平行四辺形状に変形し、剪断ひずみ
軸と 軸を法線とする面で構成される立方体を、自由体として固体より取り出した場合を考える。
このとき、 軸を法線とする面の 方向に作用する剪断応力を とすると、並進・回転に関する平衡条件から、立方体には も作用していなければならず、かつ の関係が成り立つ(図2)。これを共役剪断応力と呼ぶ。せん断応力は、このような状態でしか成立しないことに注意が必要である。
脚注
- ^ 「剪」の文字が現在常用漢字に含まれておらず、本記事では学術用語集に準じて「せん断応力」の表記で統一する。“オンライン学術用語集検索ページ”. 学術用語集. 文部科学省・国立情報学研究所. 2015年12月5日閲覧。