でんき‐ていこう〔‐テイカウ〕【電気抵抗】
電気抵抗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 04:44 UTC 版)
物理学 |
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カテゴリ 物理学 |
電気抵抗 electrical resistance |
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量記号 | R |
次元 | M L 2 T −3 I −2 |
種類 | スカラ |
SI単位 | Ω |
電気抵抗(でんきていこう、レジスタンス、英: electrical resistance)は、電流の流れにくさのことであり、単に抵抗ともいう。電気抵抗の国際単位系 (SI) における単位はオーム(記号:Ω)である。また、その逆数はコンダクタンス(英: electrical conductance)と呼ばれ、電流の流れやすさを表す。コンダクタンスのSIにおける単位はジーメンス(記号: S)である。
概要
超伝導体以外の全ての物質は、電流を流した時に熱が発生し、電気エネルギーの一部が失われる。これは、非常に電気を流しやすい金属であっても例外ではない。導線の電気抵抗は、太いほど小さくなり、長いほど大きくなる。材質の違いも電気抵抗の大きさに影響を与える[1]。一般に、金属は温度が高くなるほどに電気抵抗率が高くなり、半導体は温度が高くなるほどに電気抵抗率が低くなり、電解質はイオン濃度が大きく・イオン移動度が大きくなるほど抵抗値が低くなる(電気伝導を参照)。
物体の電気抵抗 R は、それに印加される電圧 V とそこを流れる電流 I の比で表される。
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75Ωの抵抗器 電気抵抗を低く抑え電気エネルギーのロスを最小限にした金属ワイヤーなどの物体を電気伝導体と呼ぶ。電気抵抗が特定の値になるよう設計された電気エネルギーを消費する電子部品を抵抗器と呼ぶ。電気伝導体は金属など伝導性の高い材質を使っており、特に銅とアルミニウムがよく使われる。抵抗器は様々な材料を使って作られており、消費するエネルギーの量(耐えられる電圧や電流の定格)、抵抗値の精度、価格などによって異なる。
直流抵抗
抵抗値は物体の長さが長くなると増大し、断面積が大きくなると低下する。断面積が一様な物体の電気抵抗 R とコンダクタンス G は次のように表される。
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不導体では禁制帯が大きい。 量子力学によれば、原子内の電子は任意のエネルギー値をとることができないとされる。電子が占めることができる固定のエネルギー準位がいくつかあり、それらの中間の状態をとることはできない。それらエネルギー準位は2つの帯、「価電子帯」と「伝導帯」に分けられ、後者の方が前者よりもエネルギーが高い。伝導帯にある電子は、電場が存在すればその物体内を自由に移動できる。
不導体と半導体では、伝導帯と価電子帯の間に禁制帯という電子が占めることができないエネルギー準位の領域がある。電流を流すには、相対的に大量のエネルギーを与えて電子にこの禁制帯を飛び越えさせる必要がある。そのため、高電圧を印加しても相対的に小さな電流しか流れない。
微分抵抗と負性抵抗
詳細は「負性抵抗」を参照電流と電圧の関係が線形でない場合、I–V曲線の描く線の傾きをdifferential resistance(微分抵抗)、incremental resistance、slope resistance などと呼ぶ。すなわち、次のようになる。
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電気抵抗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 21:33 UTC 版)
土壌の電気抵抗 (en) は土壌が電流の伝導を妨げる力を表すものである。土壌の電気抵抗は、土壌と接触する金属建造物の電気化学的腐食 (en) に影響する。高い含水率あるいは高い電解質濃度は電気抵抗を下げて電気伝導を増加させ、腐食の速度を上げる。土壌の電気抵抗値は一般に 1 Ω·m(塩性土壌)から 100000 Ω·m(結晶質岩上の乾燥土壌)までの幅がある。
※この「電気抵抗」の解説は、「土壌」の解説の一部です。
「電気抵抗」を含む「土壌」の記事については、「土壌」の概要を参照ください。
電気抵抗
出典:『Wiktionary』 (2021/07/22 23:50 UTC 版)
名詞
発音(?)
- で↗んきて↘ーこー
関連語
翻訳
「電気抵抗」の例文・使い方・用例・文例
- 電気抵抗.
- 電気抵抗を示す、または電気抵抗に関連する
- オームで電気抵抗を計測する器具
- 極低温になったときに電気抵抗が消失すること
- (電気抵抗に類似した)磁束に対する抵抗
- それらの間の1ボルトの電位差が1アンペアの電流を生み出す際の導体における二点間での抵抗と同等の電気抵抗の単位
- 電気抵抗が高く温度係数が低い、銅とニッケルの合金
- 高い電気抵抗と高温に対する耐久力を持ったニッケル・クロムの合金
- 固定抵抗器という電気抵抗器
- 2つの導体の接触部における電気抵抗
- 電気抵抗が大きい金属線
- 抵抗箱という,各種の値の電気抵抗をセットにして納めた箱
- 電気機器の内部にある電気抵抗
- ニッケルとクロムを主とした,電気抵抗線用の合金
- オームの法則に従わない電気抵抗
- 負性抵抗という,電圧を高めるとそれに流れる電流が減少する電気抵抗
- 負抵抗という,電流が増加した時に電圧が降下する性質をもつ電気抵抗
- マンガニンで作った電気抵抗線
- ピエゾ抵抗という,電気抵抗に見られる現象
- ピエゾ抵抗効果という,電気抵抗に見られる現象
電気抵抗と同じ種類の言葉
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