えき‐しょう〔‐シヤウ〕【液晶】
液晶
【英】liquid crystal, LC
液晶とは、液体と結晶の両方の性質を併せ持ち、自然状態では分子がゆるやかに並んでいる物質のことである。
液晶の発見は1888年、当時のオーストリア・ハンガリー帝国の植物学者ライニツァー(Friedrich Reinitzer)によって、偶然に存在が確認された。液体のような流動性を持ちながら、結晶のような構造上の規則性も備えているという性質を持っている。
1960年代に、液晶に電気的な刺激を与えることで、光の進行方向の角度が変わることが発見され、その原理を応用した表示装置である液晶ディスプレイが発明された。液晶ディスプレイは、当初は、安定性に欠けており寿命も短いといった難点を抱えていたものの、1973年にシャープが電卓の表示装置として実用化に成功した。
液晶を採用したディスプレイはブラウン管よりも大幅に薄型化することが可能であったため、技術が進展するにつれて、テレビやPCの画面として積極的に採用されはじめた。テレビではプラズマディスプレイや有機ELディスプレイなどの新技術が登場しているが、PCのディスプレイとしては液晶が主流となっている。
参照リンク
液晶の世界|技術情報:シャープ - (シャープ)
ディスプレイ: | アパーチャグリル アップスキャンコンバータ アクティブアドレッシング 液晶 液晶ディスプレイ 液晶デスクトップ 液晶パネル |
液晶
固体と液体の中間的な性質をもつ細長い分子形状の液体で、分子の並び方により光の透過率が変わる。この性質を利用すると、電圧を加えて分子の並び方を自由に変化させることができ、多くの応用法が実用化されている。液品ディスプレイでは文字や絵を表示させる画面に液晶が使われている。ただし、液晶自体は発光しないので、夜間はバックライト照明などにより視認性を高めている。
参照 液晶ディスプレイメーターえきしょう【液晶】
デジパチや権利物のデジタル部分、パチスロの演出用モニターに使われることが多い、分子が規則的に配列された液体。初めて液晶が使われたのは「ブラボーエクシード(平和)」、初めてカラー液晶が使われたのは「麻雀物語(やっぱり平和)」、初めてパチスロで搭載したのは「ゲゲゲの鬼太郎(サミー)」。 |
液晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/26 08:05 UTC 版)
液晶(えきしょう、英: Liquid Crystal)は、液体のような流動性と、結晶のような異方性を兼ね備えた物質である[1]。一部の液晶は、電圧を印加すると光学特性が変化する。この性質を応用した液晶ディスプレイなどの製品が広く普及している。
注釈
- ^ Nematic液晶の日本語表記には「ネマチック」と「ネマティック」がある。日本液晶学会誌では2020年1月現在で「ネマチック」表記を用いている。これは文部省学術用語集 分光学編(S49年初版、H11年増改訂版)に従ったと考えられるもので、ここでもネマチック表記とする。スメクチック等も同様。
- ^ 英訳は Crytals That Flow Compiled with translation and commentary by T. J. Sluckin, D. A. Dunmur and H. Stegemeyer, Taylor & Fransis (2004)
- ^ この文献以外に複数の文献があるがいずれも液晶という言葉が用いられている。
出典
- ^ 第2版, 日本大百科全書(ニッポニカ),ASCII jpデジタル用語辞典,化学辞典 第2版,ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,百科事典マイペディア,知恵蔵,精選版 日本国語大辞典,とっさの日本語便利帳,デジタル大辞泉,世界大百科事典. “液晶とは”. コトバンク. 2021年6月7日閲覧。
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- ^ F. Reinitzer, Monastshefte fur Chemie(Wien) Vol.9, 421-441(1888).
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- ^ 液晶紳士録 月刊ディスプレイ編集委員会編 液晶紳士随想録 テクノタイムズ社(2002)
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- ^ 佐々木昭夫,苗村省平 編,「液晶ディスプレイのすべて」, 工業調査会(1993).
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- ^ プロジェクトX挑戦者たち「液晶 執念の対決」,Kindle版, (2012), NHK出版, 東京)
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- ^ 船田文明 液晶イノベーション応用物理学会誌 Vol76. P462-471(2007)
- ^ 液晶ディスプレイ物語ー50年の液晶開発と未来に託す夢 小出直之編 エース出版(2013)
液晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/24 18:21 UTC 版)
DSCは液晶の研究にも用いられる。液晶は固体と液体の中間状態の物質であり、ディスプレイに用いられている。 DSCを用いると、固体から液晶状態へ、液晶から液体へと転移する小さなエネルギー変化も計測することが出来る。
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液晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 18:49 UTC 版)
「AQUOS PHONE」の記事における「液晶」の解説
2012年夏モデル以降のAQUOS PHONE(シリーズ化している端末)の液晶にはシャープが開発した「SuperCGシリコン液晶」を搭載。2012年冬モデル以降から科学技術振興機構が開発し、シャープが量産化した「IGZO」を搭載。いずれも省電力を図った液晶を搭載している。解像度はHD/フルHDを採用。Rシリーズには更に高精細な10億色での表現を可能にした「Pro IGZO」を搭載。なお、zeroシリーズにはIGZOではなく有機ELが搭載されている。 以前は「NewモバイルASV液晶」解像度WVGA/VGA/qHDを搭載していたが、電池の消費面を考慮し、上記2種の液晶システムが主流となっている。 全機種全面フルタッチパネルを搭載。
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液晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 03:12 UTC 版)
詳細は「液晶」を参照 液晶は液体と固体の中間の性質を持つ。例えば、ネマティック相はパラアゾキシアニソールのような長い棍棒状の分子からなり、118度から136度でネマティックの性質を示す。この状態では、分子は液体のように流動するが、全ての方向が揃っていて自由な回転ができない。 その他の種類の液晶もあり、液晶ディスプレイのような技術にとって重要なものもある。 柔軟性結晶は液晶とはまた異なる液体と固体の中間状態である。
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液晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:46 UTC 版)
シチズンから液晶テレビ用のモノクロディスプレイの売り込みがあり、開発がスタートした。本機はシャープと共同で開発し、シャープは40億円を投じゲームボーイの液晶開発用の工場を設立。液晶は同社のものを使用している。
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液晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 10:11 UTC 版)
科学技術振興機構が開発し、シャープが量産化した「IGZO」を搭載している が、一部モデルでは「S-CGシリコン液晶」を搭載している。 解像度はフィーチャーフォンを除きHD/フルHDで、フィーチャーフォンを除く全ての機種に全面フルタッチパネルを搭載。 2018年冬モデルで登場した「AQUOS zero」シリーズは自社製の有機ELが搭載されている。シャープは堺市の工場に投資を行い、自社でスマホ向けの有機EL生産を開始していた。
※この「液晶」の解説は、「アクオス」の解説の一部です。
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液晶
「液晶」の例文・使い方・用例・文例
- 液晶パネルの生産設備
- 液晶パネルの交換前と後のシリアルナンバーを管理していた。
- 液晶パネルの交換前と後のシリアルナンバーを入力した。
- 液晶パネルの交換前後のシリアルナンバーを管理していた。
- 液晶テレビ事業
- 液晶画面は、見にくいなぁ。
- そもそも何故私の物だけ液晶に線が入っていたのか。
- 液晶.
- 実用電界で反射率を変換する液晶電池を使用するデジタルディスプレイ
- いくつかのポータブル・コンピュータに使用される一種の液晶ディスプレー
- 常温で液晶状態を示す高分子物質
- 常温では固体だが温度を上げると溶融して液晶性を示す高分子物質
- ブラウン管の代りに液晶を使ったテレビ受像機
- 誘電率の大きい液晶
- 液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイなど薄型のディスプレイを使ったテレビ受像機
- 液晶プリンターという印字装置
- コレステリックという,液晶の分子配列
- ネマチックという,液晶の分子配列
- 液晶という,液体でありながら固体の性質をもつ有機物質
- 液晶ディスプレイという,電圧が作動したとき,暗くなるような特別の液体をはさんだ2枚のガラスプレートでできた表示装置
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