微視的と巨視的とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 微視的と巨視的の意味・解説 

微視的と巨視的

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/26 16:54 UTC 版)

微視的(びしてき、: microscopic[1])とは、肉眼で見えない微小な物や[2]ミクロスコピックまたはミクロ[1]ともいい、通常は物の構成要素(分子原子原子核素粒子)を意味する。顕微鏡で見られる大きさの物を対象とすることもある。広義には、一つの体系を構成する個々の要素またはその挙動も意味する[2]

これに対して、巨視的(きょしてき、: macroscopic[1]マクロ[1])は、本来は肉眼で見える大きさの物や事柄を意味するが、分子、原子などの多数の集合体の意味として用いられている。巨視的な対象が古典力学で記述されるのに対し、微視的な対象はしばしば現代物理学である量子力学での取り扱いを要する[2]

自然科学における微視的・巨視的

微視的な立場(ミクロ的な立場、単にミクロとも言う)は、サイズ的には、プランク定数 h を目安として、これが顕に出てくるような事象は微視的であると考えてよい。つまり、研究対象としての物質(或いは物体)全体を扱う上で、その構成要素である原子、分子、或いは素粒子の立場(レベル)で解析を行う視点を「微視的」と言う。

これと対比される視点が、巨視的であり、通常、微視的な立場での観測対象である構成要素の総体的な平均(量)を扱う。巨視的な立場(マクロな立場、単にマクロとも言う)では、観測される量は通常連続量(或いは連続に変化する量、例:エネルギー質量)である。一方、微視的な立場では、観測される量は普通離散的となる(例:原子内の電子のエネルギー準位)。

微視的な立場での学問分野は、統計力学や量子力学であり、一方、巨視的な立場での学問分野は、古典力学、電磁気学熱力学などである。

脚注

  1. ^ a b c d 文部省日本物理学会 編『学術用語集』 物理学編、培風館、1990年。ISBN 4-563-02195-4 
  2. ^ a b c ブリタニカ国際大百科事典-小項目電子辞書版。

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  微視的と巨視的のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「微視的と巨視的」の関連用語

微視的と巨視的のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



微視的と巨視的のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの微視的と巨視的 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS