超常磁性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/28 19:29 UTC 版)
超常磁性(ちょうじょうじせい)は強磁性体やフェリ磁性体のナノ粒子に現れる。磁性ナノ粒子では磁化の向きが温度の影響でランダムに反転しうる。この反転が起こるまでの時間をネール緩和時間という。外場の無い状態で、磁性ナノ粒子の磁化測定時間がネール緩和時間よりもずっと長い時、磁化は平均してゼロであるように見える。この状態を超常磁性という。超常磁性体は、外場によって磁化できる点で常磁性体と似ているが、その磁気感受率は常磁性体よりもずっと大きい。
磁場のない時のネール緩和
通常、強磁性体やフェリ磁性体はキュリー温度で常磁性体に転移するが、超常磁性ではキュリー温度よりも低い温度で現れる。
超常磁性は単一の磁区を持ったナノ微粒子で起こる現象である。物質によって決まる、3-50nm以下の直径を持つ時にのみこの現象は見られる。この条件の下では、ナノ微粒子の磁化は個々の原子の磁気モーメントを足し合わせた巨大な磁気モーメントと考えることができる。この取り扱いは超常磁性体の分野では巨視的スピン近似と呼ばれている。
この状態においては、ナノ微粒子の磁化(巨視的磁化)が反転しその方向を変える確率が有限に存在する。2つの反転が起こる間隔の平均時間はネール緩和時間
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超常磁性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 15:36 UTC 版)
詳細は「超常磁性」を参照 強磁性体あるいはフェリ磁性体が十分小さいとき、ブラウン運動に左右される単一の磁気スピンのように振る舞う。磁場を印加した場合の反応は定性的には常磁性体と類似しているが、定量的にはもっと大きい。
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