物理化学とは? わかりやすく解説

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ぶつり‐かがく〔‐クワガク〕【物理化学】

読み方:ぶつりかがく

物理学理論実験方法などによって、物質構造化学的性質変化などを解明しようとする化学一分野。理論化学


物理化学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/03 13:43 UTC 版)

物理化学(ぶつりかがく、: physical chemistry[1])は、化学の対象である物質、あるいはその基本的な構成を成している化合物分子などについて、物質の構造、物質の性質(=物性)、物質の反応を調べる[2]ために、物理学的な手法を用いて研究する領域に対する呼称。

概要

理論的な基礎として熱力学量子力学[3]、およびこれら2つをつなぐ統計力学[4]を大きな柱とする[5]

化学は対象とする物質によって有機化学、無機化学[6][7][8]などがあるが、物理化学でも対象によって有機物理化学、無機物理化学と呼び分けられている[9]

物理化学の中の分野としては以下のものがある。

脚注

  1. ^ McQuarrie, D. A., & Simon, J. D. (1997). Physical chemistry: a molecular approach (Vol. 1). Sausalito, CA: University science books.
  2. ^ a b c 知恵蔵2012 市村禎二郎 東京工業大学教授 執筆【物理化学】
  3. ^ Flügge, S. (2012). Practical quantum mechanics. Springer Science & Business Media.
  4. ^ Tolman, R. C. (1979). The principles of statistical mechanics. Courier Corporation.
  5. ^ 田中一義; 田中庸裕『物理化学』丸善、2010年。ISBN 978-4-621-08302-4 
  6. ^ Bailar, J. C., & Trotman-Dickenson, A. F. (Eds.). (1973). Comprehensive inorganic chemistry (Vol. 3, p. 1387). Oxford: Pergamon press.
  7. ^ Cotton, F. A., Wilkinson, G., Murillo, C. A., Bochmann, M., & Grimes, R. (1988). Advanced inorganic chemistry (Vol. 5). New York: Wiley.
  8. ^ Cotton, F. A., & Lippard, S. J. (Eds.). (1959). Progress in inorganic chemistry (Vol. 4). John Wiley & Sons.
  9. ^ 伊藤俊洋, 伊藤祐子, & 岡本義久. (1995). 生命科学のための基礎科学 無機物理化学編: 丸善株式会社.
  10. ^ 林茂雄. (2012). エンジニアのための電気化学. コロナ社.
  11. ^ Levine, I. N., Busch, D. H., & Shull, H. (2009). Quantum chemistry (Vol. 6). Upper Saddle River, NJ: Pearson Prentice Hall.
  12. ^ Lowe, J. P., & Peterson, K. (2011). Quantum chemistry. Elsevier.
  13. ^ Hollas, J. M. (2004). Modern spectroscopy. John Wiley & Sons.
  14. ^ Pavia, D. L., Lampman, G. M., Kriz, G. S., & Vyvyan, J. A. (2014). Introduction to spectroscopy. Nelson Education.
  15. ^ Vold, R. D., & Vold, M. J. (1983). Colloid and interface chemistry (pp. 345-371). Reading, MA: Addison-Wesley.
  16. ^ Rock, P. A. (2013). Chemical thermodynamics. University Science Books.
  17. ^ Jensen, F. (2017). Introduction to computational chemistry. John wiley & sons.
  18. ^ Cramer, C. J. (2013). Essentials of computational chemistry: theories and models. John Wiley & Sons.
  19. ^ 川添良幸, 三上益弘, & 大野かおる. (1996). コンピュータ・シミュレーションによる物質科学: 分子動力学とモンテカルロ法. 共立出版.
  20. ^ 北川浩. (2003). 分子動力学法の考え方. 溶接学会誌, 72(6), 485-488.
  21. ^ 藤永茂, 入門分子軌道法‐分子計算を手掛ける前に‐, 講談社サイエンティフィク (1990).

関連項目

外部リンク


物理化学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 19:03 UTC 版)

化学」の記事における「物理化学」の解説

物理化学は物理学的な理論測定方法例え熱力学量子力学的手法視点から化学対象をする物質研究し物質やその性質および反応分類する上で基準作り、そして分類する分野である。ヴァルター・ネルンスト著述理論化学』(Theoretische Chemie1893年)で唱えた理論化学もほぼ同じ概念である。また、コンピュータ進歩に伴い理論式から計算によって物質の状態予測する量子化学計算化学急速に発展している。物理化学の方法論生物対象行われる研究生物物理化学であり、これをコンピュータによる仮想的な体系シミュレートする人工化学提唱されている。

※この「物理化学」の解説は、「化学」の解説の一部です。
「物理化学」を含む「化学」の記事については、「化学」の概要を参照ください。

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