物理化学的危険性クラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 05:39 UTC 版)
「化学品の分類および表示に関する世界調和システム」の記事における「物理化学的危険性クラス」の解説
物理化学的危険性には以下の17クラスがある。次にそれぞれのクラスの定義のおおよそを記載する。実際にはGHS原文の詳細な記述を参照する必要がある。 爆発物 (爆発性物質): 爆発性物質(または混合物)とは、それ自体の化学反応により、周囲環境に損害を及ぼすような温度および圧力ならびに速度でガスを発生する能力のある固体物質または液体物質(または物質の混合物)をいう。火工品に使用される物質はたとえガスを発生しない場合でも爆発性物質とされる。 可燃性ガス: 標準気圧101.3 kPaで20 ℃において、空気との混合気が燃焼範囲を有するガス。 エアゾール: エアゾール、すなわちエアゾール噴霧器とは、圧縮ガス、液化ガスまたは溶解ガス(液状、ペースト状または粉末を含む場合もある)を内蔵する金属製、ガラス製またはプラスチック製の再充填不能な容器に、内容物をガス中に浮遊する固体もしくは液体の粒子として、または液体中またはガス中に泡状、ペースト状もしくは粉状として噴霧する噴射装置を取り付けたもの。 酸化性ガス: 酸化性ガスとは、一般的には酸素を供給することにより、空気以上に他の物質の燃焼を引き起こす、または燃焼を助けるガス。 高圧ガス: 高圧ガスとは、20 ℃、200 kPa(ゲージ圧)以上の圧力の下で容器に充填されているガスまたは液化または深冷液化されているガス。 引火性液体: 引火点が93 ℃以下の液体。 可燃性固体: 易燃性を有する、または摩擦により発火あるいは発火を助長する恐れのある固体。 自己反応性化学品: 熱的に不安定で、酸素(空気)がなくとも強い発熱分解を起し易い液体または固体の物質あるいは混合物。ただし、爆発物、有機過酸化物、酸化性ガス、酸化性液体、又は、酸化性固体は含まない。 自然発火性液体: たとえ少量であっても、空気と接触すると5 分以内に発火しやすい液体。 自然発火性固体: たとえ少屈であっても、空気と接触すると5 分以内に発火しやすい固体。 自己発熱性化学品: 自然発火性液体または自然発火性固体以外の固体物質または混合物で、空気との接触によりエネルギー供給がなくとも、自己発熱しやすいもの。 水反応可燃性化学品: 水と接触して可燃性のガスを発生する固体または液体の物質または混合物。水との相互作用により、自然発火性となるか、または可燃性のガスを危険となる量発生する。 酸化性液体: それ自体は必ずしも可燃性を有しないが、一般的には酸素の発生により、他の物質を燃焼させまたは助長する恐れのある液体。 酸化性固体: それ自体は必ずしも可燃性を有しないが、一般的には酸素の発生により、他の物質を燃焼させまたは助長する恐れのある固体。 有機過酸化物: 二価の-O-O-構造を有し、1個または2個の水素原子が有機ラジカルによって置換されている過酸化水素の誘導体と考えられる、液体または固体有機物質。有機過酸化物組成物(混合物)も含む。 金属腐食性化学品: 化学反応によって金属を著しく損傷し、または破壊する物質または混合物。 鈍感化爆発物: 大量爆発や非常に急速な燃焼をしないように、爆発性を抑制するために鈍感化され、したがって爆発物クラスから除外されている、固体または液体の爆発性物質または混合物。
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