物質の特定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/25 01:30 UTC 版)
現代の有機分析での物質の同定は、基本的な意味では異性体の区別も含めて分子の種類(構造)を特定することと同義である。だが、一群の異性体の集まり、さらに広く一群の物質種の集まりであることまでを決定することにとどめる場合も多い。例えば、ダイオキシン分析、PCB分析は、一群の異性体の集まりまでを特定する分析であることが多い。 鉱物学での鉱物の同定の伝統的方法は、標準となる標本と様々な物性を比較することにより、同一鉱物種であると決定するものであった。この場合も物質種の同定はしたことになるが、その物質の化学構造が判明しているとは限らなかった。 また、ホルモンや酵素などの生理活性物質は、純品として単離された物質の生理作用により物質を同定することも多く、この場合も構造が判明しているとは限らない。
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