正準集団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/25 14:18 UTC 版)
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統計力学 | ||||||||||||
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熱力学 · 気体分子運動論 | ||||||||||||
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正準集団(せいじゅんしゅうだん、英語: canonical ensemble)とは、統計力学において、外界との間でエネルギーを自由にやり取り出来る閉鎖系を無数に集めた統計集団である。英語のカタカナ転写でカノニカルアンサンブルと呼ばれることも多い。
正準集団は等温条件にある熱力学系を表現する統計集団であり、外界の温度をパラメータとして特徴付けられる。
正準分布は、小正準分布、大正準分布とは体積が十分に大きい極限(すなわちエネルギーや粒子の出入りが無視できる極限)において熱力学的に等価である。
確率分布
正準集団が従う確率分布は正準分布(せいじゅんぶんぷ、英: canonical distribution)、あるいはカノニカル分布と呼ばれる。
逆温度 β で特徴付けられる熱浴と接している系が微視的状態 ω をとる確率分布は
正準集団(NVT)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/01 08:35 UTC 版)
正準集団(カノニカルアンサンブル)では、物質の量(N)、容積(V)、温度(T)が保存される。これは等温分子動力学(constant temperature molecular dynamics、CTMD)と呼ばれることもある。NVTでは、吸熱的過程と発熱的過程のエネルギーはサーモスタット(温度調整器)によって交換される。 MDシミュレーションの境界にエネルギーを加えたり取り除いたりするための様々なサーモスタットアルゴリズムが利用可能であり、カノニカルアンサンブルを近似する。温度を制御するための人気のある手法には、速度リスケーリング(V-rescale)、能勢=フーバー・サーモスタット、能勢=フーバー・チェイン、ベレンゼン・サーモスタット、アンダーセン・サーモスタット、ランジュバン動力学がある。ベレンゼン・サーモスタットはフライングアイスキューブ効果を発生する可能性があることに留意すべきである。 これらのアルゴリズムを用いてコンホメーションや速度のカノニカル分布を得るのは簡単ではない。これが系の大きさ、サーモスタットの選択、サーモスタットのパラメータ、時間ステップ、積分器にいかに依存するかは、この分野の多くの論文のテーマとなっている。
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