乗法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/19 08:07 UTC 版)
乗法(じょうほう、英: multiplication)は、算術の四則演算と呼ばれるものの一つで、整数では、一方の数 (被乗数、ひじょうすう、英: multiplicand) に対して他方の数 (乗数、じょうすう、英: multiplier) の回数だけ繰り返し加えていく(これを掛けるまたは乗じるという)ことにより定義できる二項演算である。掛け算(かけざん)、乗算(じょうざん)とも呼ばれる。代数学においは、変数の前の乗数(例えば 3y の 3)は係数(けいすう、英: coefficient)と呼ばれる。
乗法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/11 04:57 UTC 版)
5 4 8 {\displaystyle {\mathit {5}}{\mathit {4}}8\,} ⇒ {\displaystyle \Rightarrow } 8 {\displaystyle 8\,} 各乗数の数値から 9 そのものと、足して 9 になる数字(イタリック体)を除く。 × 62 9 _ {\displaystyle {\underline {\times 62{\mathit {9}}}}\,} ⇒ {\displaystyle \Rightarrow } 8 {\displaystyle 8\,} 残った数字を足し合わせ、最終的に1つの数字を得る。 3 44 69 2 {\displaystyle {{\mathit {3}}44{\mathit {69}}2}\,} ⇓ {\displaystyle {\bigg \Downarrow }} 2つの excess をかけて、結果に同様の操作を行って1つの数字を得る。 ⇓ {\displaystyle \Downarrow } 同じように積からも excess を求める。 1 {\displaystyle {1}\,} ⇔ {\displaystyle \Leftrightarrow } 1 {\displaystyle 1\,} * 積の excess と 乗数の excess から得られた数字は等しくなければならない。 *8 × 8 = 64; 6 + 4 = 10; 1 + 0 = 1
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乗法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 07:43 UTC 版)
詳細は「行列の乗法」を参照 行列の積を初めて定義したのはケイリーである。行列の積は狭い意味での二項演算(即ち、台とする集合 X に対して X × X → X なる写像を定めるもの)ではない。l × m 行列 A と m × n 行列 B の積は l × n 行列となり、C = A B の (i, j) 成分 ci j は、 c i j = ∑ k = 1 m a i k b k j {\displaystyle c_{ij}=\sum _{k=1}^{m}a_{ik}b_{kj}} で与えられる。 例えば、 [ 5 6 7 8 ] [ 1 2 3 4 ] = [ 5 ⋅ 1 + 6 ⋅ 3 5 ⋅ 2 + 6 ⋅ 4 7 ⋅ 1 + 8 ⋅ 3 7 ⋅ 2 + 8 ⋅ 4 ] = [ 23 34 31 46 ] {\displaystyle {\begin{bmatrix}5&6\\7&8\end{bmatrix}}{\begin{bmatrix}1&2\\3&4\end{bmatrix}}={\begin{bmatrix}5\cdot 1+6\cdot 3&5\cdot 2+6\cdot 4\\7\cdot 1+8\cdot 3&7\cdot 2+8\cdot 4\\\end{bmatrix}}={\begin{bmatrix}23&34\\31&46\end{bmatrix}}} である。 行列の積は可換でない 即ち一般には B ⋅ A ≠ A ⋅ B {\displaystyle B\cdot A\neq A\cdot B} となることが両辺が定義される場合 (l = n) であっても起こり得る。さらに m = n(= l) のとき、つまり両辺が正方行列同士の積であれば両辺とも定義されるが、その場合でも一般には両者は異なる。 行列の積は結合的である 即ち、乗法が定義される限りにおいて ( A ⋅ B ) ⋅ C = A ⋅ ( B ⋅ C ) {\displaystyle (A\cdot B)\cdot C=A\cdot (B\cdot C)} が成り立つ。 行列の乗法は加法の上に分配的である 即ち、各項における加法と乗法が定義される限りにおいて ( A + B ) ⋅ C = A ⋅ C + B ⋅ C {\displaystyle (A+B)\cdot C=A\cdot C+B\cdot C} および A ⋅ ( B + C ) = A ⋅ B + A ⋅ C {\displaystyle A\cdot (B+C)=A\cdot B+A\cdot C} が成り立つ。 正方行列に関して行列の乗法は特別な役割を持つ。環 R 上の正方行列全体 Rn×n は行列の加法と乗法に関して、ふたたび環を成すのである。環 R が単位的(つまり単位元 1 を持つ)ならば、単位行列 E n = [ 1 0 ⋯ 0 0 1 ⋯ 0 ⋮ ⋮ ⋱ ⋮ 0 0 … 1 ] {\displaystyle E_{n}={\begin{bmatrix}1&0&\cdots &0\\0&1&\cdots &0\\\vdots &\vdots &\ddots &\vdots \\0&0&\dots &1\end{bmatrix}}} は行列の積に関する単位元となり、環 Rn×n もまた単位的となる。しかし、n > 1 のとき、この環は(基礎環 R が可換環であっても)可換環でない。 行列が区分行列に分解されるとき、そのような行列の積は、それらのブロックが適当なサイズならば、ブロック成分ごとに積を計算することができる。例えば [ a b 0 0 c d 0 0 x y 1 0 z w 0 1 ] ⋅ [ n 0 m 0 q 1 p 0 ] = [ A 0 X E 2 ] ⋅ [ N 0 Q [ 1 0 ] ] = [ A N + 0 0 + 0 X N + E 2 Q 0 + E 2 [ 1 0 ] ] {\displaystyle {\begin{aligned}\left[{\begin{array}{cc|cc}a&b&0&0\\c&d&0&0\\\hline x&y&1&0\\z&w&0&1\end{array}}\right]\cdot \left[{\begin{array}{c|c}n&0\\m&0\\\hline q&1\\p&0\end{array}}\right]&={\begin{bmatrix}A&0\\X&E_{2}\end{bmatrix}}\cdot {\begin{bmatrix}N&0\\Q&\left[{\begin{smallmatrix}1\\0\end{smallmatrix}}\right]\end{bmatrix}}\\&={\begin{bmatrix}AN+0&0+0\\XN+E_{2}Q&0+E_{2}\left[{\begin{smallmatrix}1\\0\end{smallmatrix}}\right]\end{bmatrix}}\end{aligned}}} である。ここで E2 は二次の単位行列、右辺の 0 は全ての成分が 0R(基礎環 R の零元)であるような適当なサイズの行列である。
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乗法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 10:26 UTC 版)
超現実数の乗法の定義式には、被演算子と左集合および右集合に対する算術が含まれる(例えば XRy + xYR − XRYR のような式が x, y の積の左集合に現れる)。これは、式に現れる各集合から数を任意に選び、それら数に対する演算(各々の計算の時点では、各集合から選ばれる数はただひとつであり、もとの式の集合が書かれている場所にそのとき選んだ数を代用して得られる式を評価する)を施して得られる超現実数全体からなる集合とする。ただしこれが矛盾の無い定義であるというために、 (a): x, y の左右の集合から取った超現実「数」の対を掛け合わせて超現実数を得たりそれを反数にしたりするとき; (b): x, y と、それらの左右の集合から取った超現実「数」とを掛け合わせて超現実数を得るとき; (c): 定義式で決まる形式から数を得るとき の各々において形式の選び方に依存する可能性が無いか確かめなければならない。これもやはりその特別の場合、今度は 0 = { | }, 乗法単位元 1 = {0 | } およびその反数 −1 = { | 0} の存在は確定するから x y = { X L ∣ X R } { Y L ∣ Y R } := { X L y + x Y L − X L Y L , X R y + x Y R − X R Y R ∣ X L y + x Y R − X L Y R , x Y L + X R y − X R Y L } {\displaystyle {\begin{aligned}xy={}&\{X_{L}\mid X_{R}\}\{Y_{L}\mid Y_{R}\}\\:={}&\{X_{L}y+xY_{L}-X_{L}Y_{L},X_{R}y+xY_{R}-X_{R}Y_{R}\mid X_{L}y+xY_{R}-X_{L}Y_{R},xY_{L}+X_{R}y-X_{R}Y_{L}\}\end{aligned}}} で帰納的に乗法が矛盾なく定義されることは(やはり帰納的に)確認できる。
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乗法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 04:03 UTC 版)
そろばんの乗法には実(被乗数)の尾桁から計算する留頭乗法と実(被乗数)の首桁から計算する破頭乗法がある。また、それぞれ法(乗数)の首位数から計算を始める頭乗法と法(乗数)の尾位数から計算を始める尾乗法がある。 以上の組み合わせにより主な乗法として留頭尾乗法、留頭頭乗法、破頭頭乗法、破頭尾乗法の四種がある。 一般には留頭頭乗法の欠点を克服するため部分積を置く位置を改良した方法が用いられる。以下に示すのは新頭乗法と呼ばれる現在一般的な方法である。 (例)32×97 → → → 32 2を消して 2×90 +2×7 → → → 3を消して +30×90 +30×7 =3104
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乗法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/01/24 06:56 UTC 版)
多項式基底における二つの元の乗法は、通常の乗法のやり方と同様に行うことが出来る。しかし、特にハードウェアにおいて、乗法の計算のスピードを上げる多くの方法が存在する。GF(pm) 内の二つの元を掛け合わせる直接的な方法を使う際は、GF(p) における最大 m2 回の乗算と、GF(p) における最大 m2 − m の加算が必要となる。 それらの値を減らすためのいくつかの方法として、以下のようなものが挙げられる: ルックアップテーブル — 結果を事前にまとめておいたテーブルで、主に小さい体において用いられる。そうでない場合、実行するにはテーブルが大きくなり過ぎてしまう。 カラツバ法 線形帰還シフトレジスタに基づく乗算 部分体計算 パイプライン乗算器 シストリック乗算器
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乗法
「乗法」の例文・使い方・用例・文例
- 【物理学】 逆二乗法則.
- 自乗法
- 乗法表(九九)
- 乗法によって組み合わせる、または増やす
- マトリクスの乗法
- 加法または乗法の前または後に、次の列または単位の場所に移動する(数、0または剰余)
- 加法的逆元、または乗法的逆元を持つ
- 付加と乗法が交換と結合であり、乗法が付加に対して分配的であり、0と1の2つの要素がある1組の要素
- 加法と減法と乗法と除法
- 加法,減法,乗法が可能な集合
- 最小二乗法という,測定結果を処理する方法
- 最少自乗法という,観測から常数を求める測定結果の処理方法
- 二項定理という,乗法を必要としない,2項式の冪への展開を示した数学の定理
- 数の加法と乗法に関して成立する,分配法則という数学法則
乗法と同じ種類の言葉
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