乗法
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乗法(じょうほう、英: multiplication)は、算術の四則演算と呼ばれるものの一つで、整数では、一方の数 (被乗数、ひじょうすう、英: multiplicand) に対して他方の数 (乗数、じょうすう、英: multiplier) の回数だけ繰り返し加えていく(これを掛けるまたは乗じるという)ことにより定義できる二項演算である。掛け算(かけざん)、乗算(じょうざん)とも呼ばれる。代数学においは、変数の前の乗数(例えば 3y の 3)は係数(けいすう、英: coefficient)と呼ばれる。
乗算(Multiply)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 03:04 UTC 版)
「ブレンドモード」の記事における「乗算(Multiply)」の解説
乗算(Multiply)のブレンドモードは、上のレイヤーのそれぞれのピクセルごとのカラーチャンネルの値を、下のレイヤーの対応するピクセルのカラーチャンネルの値で乗算(掛け算)する。その結果、元の画像よりも必ず暗くなる。と言うのも、各画像の各ピクセルのカラーチャンネルの値はいずれも1より小さいため、それらを掛け算した場合、互いの初期値よりも当然ながら小さくなるわけである。 f ( a , b ) = a b {\displaystyle f(a,b)=ab} なおこの数式において、「a」とは下のレイヤーのカラーチャンネルの値であり、「b」とは上のレイヤーの対応するカラーチャンネルの値である。 このブレンドモードは「対称的(シンメトリック)」である。つまり、2つのレイヤーの順番を交換しても結果は同じとなる。もし2つのレイヤーに同じ画像が含まれていた場合、つまり画像を統合してコピペして上にのっけて乗算レイヤーに設定して不透明度をあれこれして調整するという初心者にありがちな補正を行った場合、乗算ブレンドモードを使った画像補正は「2次曲線」または「γ= 2のガンマ補正」をしているのと同じことになる。そのため「有名画像編集ソフト」を使っている場合、「トーンカーブ」ダイアログを使った方が、曲線の形状の柔軟性が高いので便利なことが多い。あるいは「レベル補正」ダイアログを使う場合、中央の数値は通常1 /γであるため、0.5と入力するだけで同じ結果が得られる。 もし片方のレイヤーが均一な色、例えばRGB(0.8、0.8、0.8)のグレー1色で構成された画像だったとすると、これを乗算で合成した場合、一直線のトーンカーブを編集した時と同じ結果になる。これはつまり、このグレー1色画像を下のレイヤーに置き、上のレイヤーを「通常」ブレンドモードに設定して不透明度を変化させた時と同じ結果が得られるということである。
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乗算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/23 00:17 UTC 版)
『孫子算経』には籌算による乗算の方法が詳述されている。下図に 38 × 76 = 2888 の計算ステップを示す。 (1) 被乗数38を上段に、乗数76を下段に書く。乗数の1の位を被乗数の最高位に合わせ、二つの数の間に記録用の余白を空けておく。 (2) 被乗数の最高位から計算を始める(この例では、まず 30 × 76 を、次いで 8 × 76 を計算する)。まず九九の表に基づいて3 × 7 を計算し、答えの21を中段に書く。21の最小桁は乗数10の位の「7」と揃える。 (3) 3 × 6を計算する。答の18を中段に置き、その最小桁を乗数1の位の「6」と揃える(6の上に8を置く)。このとき、21の1の位と、18の10の位が同じ升に入る。 (4) 同じ升に入った棒はすべて合わせて1つの数を作る(中段の数は228となる)。被乗数38のうち「3」の計算は終わったので、棒を取り去る。 (5) 乗数76を1桁ぶん右にずらす(7を横式に、6を縦式に変える)。 (6) 8 × 76 のうち、8 × 7をまず計算する。答の56を中段下の図の位置に書き、その最小桁「6」を今かけた「7」と揃える。「7」の計算はこれで終わったので、升から棒を取り去る。 (7) 下段に残った6を上段の8にかける。その答え48を中段下の図の位置に書き、その最小桁「8」を今かけた「7」に揃える。 (8) かけ終わった下段の6および上段の8を取り去る。同じ升に入った棒「6」と「4」を合計し、繰り上がった1を隣に加える。ここで中段下の数は608となる。 (9) 中段に現れた二つの数の和を取る。その結果2888が求める積である。
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乗算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/23 00:17 UTC 版)
『九章算術』にいう大広田術により、帯分数の乗算 31/3 × 52/5 = 18 を行う手順を以下に示す:26-27。 (1) 被乗数 31/3 を左列、乗数 52/5 を右列に、上から整数部分・分子・分母の順に並べる。 (2) それぞれの数で整数部分と分母の積を取り、分子に加える。被乗数は 3 × 3 + 1 = 10 、乗数は 5 × 5 + 2 = 27 となる。 (3) 分子どうし積を取り、10 × 27 = 270 を新たな分子とする。 (4) 分母どうし積を取り、3 × 5 = 15 を新たな分母とする。 (5) 先述の手順に従って、分子270を分母15で割ると図のようになる。最終的に現れた 180/15 = 18 が求める解である。
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乗算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 05:45 UTC 版)
負数を掛けることは、正負の方向を逆転させることになる。負数に正数を掛けると、積は負数のままとなる。しかし、負数に負数を掛けると、積は正数となる。 (−20) × 3 = −60 (負債¥20を3倍にすれば、負債¥60になる。) (−40) × (−2) = 80 (後方へ毎時40km進む車は、2時間前には現在地から前方へ80kmの位置にいた。) これを理解する方法の1つは、正数による乗算を、加算の繰り返しと見なすことである。3 × 2 は各グループが2を含む3つのグループと考える。したがって、3 × 2 = 2 + 2 + 2 = 6 であり、当然 −2 × 3 = (−2) + (−2) + (−2) = −6 である。 負数による乗算も、加算の繰り返しと見なすことができる。例えば、3 × −2は各グループが−2を含む3つのグループと考えられる。 3 × −2 = (−2) + (−2) + (−2) = −6 これは乗算の交換法則を満たすことに注意 3 × −2 = −2 × 3 = −6 「負数による乗算」と同じ解釈を負数に対しても適用すれば、以下のようになる。 −4 × −3 = − (−4) − (−4) − (−4) = 4 + 4 + 4 = 12 しかし形式的な視点からは、2つの負数の乗算は、積の和に対する分配法則によって直接得られる。 −1 × −1 = (−1) × (−1) + (−2) + 2 = (−1) × (−1) + (−1) × 2 + 2 = (−1) × (−1 + 2) + 2 = (−1) × 1 + 2 = (−1) + 2 = 1
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