グレー
「グレー」の基本的な意味
グレーとは色の種類の一種である。グレイ、灰色ともいう。また、白とも黒ともつかない中間的な色合いから、一方に判断がつけられない微妙な状態を表すこともある。服や髪色のカラーバリエーションとして、またその中で灰色のものを呼称する際に用いられる。無彩色又は黒色と白色の中間色であるとされ、鼠色と混同されることも多いが、厳密には異なる。また、グレイはグレーの異表記であると同時に、英語に於ける姓としても用いられている。他にも、多数目撃例のある宇宙人「グレイ・エイリアン」を表す単語としても知られる。
「グレージュ(色)」とは
グレージュはグレー(灰色)とベージュ(茶色)の中間的な色味のことを表し、一般的に灰色がかった茶色のことを指す。フランス語で生糸・生糸色という意味。ヘアカラーの一種として用いられることがあるが、白みがかった黒色や黄色みのある茶色のことを呼称することもあり、髪色としての定義は曖昧な側面がある。「チャコールグレー(色)」とは
チャコールグレーとは濃い灰色のこと。消炭色とも。チャコールとは英語で炭や木炭を表す言葉であり、その色に近い黒みの強い灰色をチャコールグレーと呼称する。衣類をはじめとする布製品の色味を表す際に用いられることが多いが、黒に近いものから少し濃い灰色程度のものまで差がある。「グレー」を含むその他の用語の解説
グレーゾーン(発達障害)とは
発達障害の傾向が見られるものの、障害の診断を下されない状態のこと。発達障害の診断基準は数値化されておらず、代表的な検査方法であるWAIS-IIIでは知能指数を測定するものの、分野ごとの数値の差異や検査時の様子などを含めて診断に用いられる。加えて、本人や保護者からのヒアリングを基に総合的に判断されるため、診断者が用いる基準や定義によって診断結果が左右される可能性は否定できない。そのため、当人や周囲が明らかに発達障害の症状に近い言動を認め、それによる不利益を感じていたとしても、発達障害と診断されないケースが生じている。また、発達障害の傾向が認められるものの、患者であると診断するまでには至らないレベルであると判断される場合もある。この場合も、自身や周囲の認識と医師の診断に乖離があり、適切なサポートや対策を講じることが出来ず、不利益や不便を被ることが多い。総じて、自他の判断により発達障害の傾向が認められるものの、診察者が確定的な診断を下していない状況のことを指す。
日常生活や特定の分野で苦手意識や苦労を感じていたとしても、専門家の下で適切な指導を受けることが出来ない、向精神薬などの処方が出来ないといった問題を抱えることが多い。グレーゾーンという概念が医学的に認められておらず、研究や適切な処置が確立されていないことも問題である。そして、発達障害者であると正式に認められないことから、周囲の理解やサポートが受けられないケースもある。結果として、精神的負荷による二次障害の発生や精神疾患の罹患に繋がることもある。また、本人が自身や自己肯定感を喪失し、QOLの低下や本来持ちうる能力を十分発揮できない状態に陥る危険性も指摘される。
「グレー」の英訳
グレーは英語で灰色を表す「gray」または「grey」をカタカナで表記した言葉である。「gray」と「grey」はスペルが違えど同じく「灰色」「灰色の」を意味する単語で、発音も違いが無い。また、いずれも英語の姓として存在する点も共通している。主にアメリカ英語では前者が、イギリス英語では後者が用いられる傾向にある。そのため、基本的にはどちらで表記しても誤りではない。だが、人名などの固有名詞に関してはいずれか正式な表記で記さなくてはならない。また、放射線によって人体をはじめとした物体に与えられたエネルギーを表す単位である「Gy」は「gray」と綴る。灰色
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16進表記 | #808080 |
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RGB | (128, 128, 128) |
CMYK | (0, 0, 0, 50) |
HSV | (0°, 0%, 50%) |
マンセル値 | N4.5 |
出典 | HTML/CSS[1] |

灰色(はいいろ、カイショク、英: gray / grey)は物を燃やした際に出る灰のような色。例えば、白と黒の着色材の混合によって作ることができる。無彩色もしくは白と黒の中間色と呼ばれるが、普通は若干の色味を有する。鼠色と呼ぶこともある(ただし、灰色と鼠色は厳密には異なる)。
さまざまな灰色
黒と白の配合の割合の違いで、さまざまな明度を持つ色を作ることができるが、その色がすべて極めて彩度の低い色になるとは限らない。黒色の着色材には様々な色足があり、白色の着色材を加えるに従い、色味を現す。千々岩英彰は、白色絵具と黒色絵具の混合物は「中性の灰色ではなく、青みを帯びて見える。」[2]としているが、良く知られるように黒色顔料の足色は多様[3]であり、この表現は一面的である。ただし、有機顔料に限っていえば、個性的な足色を有する顔料は、用途や消費量に関しても限定的なものが多く特殊である。
反射率50%の灰色は、明度7.5とされ、視覚的には白に近く見える。[要出典]マンセル表色系では、明度5を反射率19.27%としている。マンセル表色系における灰色の決定には、二分法、大距離法と呼ばれる比較的新しく考案された知覚尺度構成法が用いられた。なお、以下に挙げるパーセンテージは反射率そのものではない。
さまざまな灰色 | |||||||||
16進トリプレット | #1a1a1a | #333333 | #4c4c4c | #666666 | #808080 | #999999 | #b2b2b2 | #cccccc | #e5e5e5 |
HSBにおけるB | 10% | 20% | 30% | 40% | 50% | 60% | 70% | 80% | 90% |
灰の色料
先述のように、灰色の着色材には普通、黒色顔料と白色顔料を用いて、灰色顔料は用いない。市販の灰色の絵具はしばしば、黒色と白色以外にも有色顔料を含む。
スレート粉
単独で灰を呈色する顔料はほとんど存在しないが、天然スレート粉を挙げることができる。練成に時間のかかる顔料である。天然スレート粉は、ヘンリー・デービスが考案した、デービスグレーとして知られる。ただし、天然スレート粉は品質が一様ではなく管理が困難であり、現在では別の顔料によって色出しするなどの対策が採られている。なお、セメントから作られるスレート板は、粉砕しても顔料の適性をそなえない。
灰色に関する事項
- 犯罪の容疑者について、有罪のことをクロ、無罪のことをシロとし、疑わしいが証拠が十分ではない場合を灰色(またはグレー)と表現する[4]。
- 英語では、grayとgreyという2通りの綴りが存在する。greyはイギリス英語で用いられる[5]。
- 日本では、容器保安規則[6]第10条の1で、ガスボンベは、特定の種類のガスや別途例外となる場合を除き、ねずみ色に塗装することに定められている。
- 重要度・関連性・優先度が低いこと、無効・アクセスできないなどの状況を示すために一部の単語や文章、GUIのメニューなどを薄い灰色で表示することがあり、これをグレー表示(グレーアウト)という。
近似色
出典
- ^ “CSS Color Module Level 3” (英語). World Wide Web Consortium (2022年1月18日). 2024年11月8日閲覧。
- ^ 『色彩学概説』 千々岩 英彰 東京大学出版会 2001/4 ISBN 4130820850
- ^ 『絵具の科学』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1994/5(新装普及版) ISBN 480550286X
- ^ Goo辞書「灰色」 - デジタル大辞泉より(2012年8月1日閲覧)。
- ^ Goo辞書「grey」 - プログレッシブ英和中辞典より(2012年8月1日閲覧)。
- ^ 容器保安規則(昭和四十一年五月二十五日通商産業省令第五十号) - e-Gov法令検索、2019年12月12日閲覧。
参考文献
- 『色彩学概説』 千々岩 英彰 東京大学出版会 2001.4 ISBN 4130820850
- 『絵具の科学』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1994.5(新装普及版) ISBN 480550286X
- 『絵具材料ハンドブック』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1997.4(新装普及版) ISBN 4805502878
- 『絵具の事典』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1997.1 ISBN 978-4805503171
関連項目
0F | 白 | 黒 | 赤 | 黄色 | ライム | 水色 | 青 | フクシャ |
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08 | 銀色(0C) | 灰色 | マルーン | オリーブ | 緑 | ティール | ネイビー | 紫 |
グレー(Gray,Grey/灰色)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 16:46 UTC 版)
「ヒトの虹彩の色」の記事における「グレー(Gray,Grey/灰色)」の解説
グレーの目はブルーの目に比べメラニン色素の割合が多く、時としてダークブルーと呼ばれる。ロシア、フィンランド、バルト海沿岸 (例えば、リトアニア、エストニア、ラトビア)の国に多く見られる。グレーの目を持つ個体は色素の欠落が顕著な場合が多く肌は非常に白く、髪の毛はブロンドや赤毛などが非常に多い。グレーの目はブドウ膜炎の兆候となることがある(グレーの目を持つ個体がブドウ膜炎ということではない)。グレーの目は環境によってブルー、グリーンと相似色に変化する。ギリシアの女神アテーナーは「海のグレー」(もしくは「梟のグレー」)の色の目を持つとして有名である。
※この「グレー(Gray,Grey/灰色)」の解説は、「ヒトの虹彩の色」の解説の一部です。
「グレー(Gray,Grey/灰色)」を含む「ヒトの虹彩の色」の記事については、「ヒトの虹彩の色」の概要を参照ください。
「グレー」の例文・使い方・用例・文例
- グレー名誉教授
- グレープフルーツから果汁を絞り出す
- グレーのスーツ
- このCDにはグレード3〜5の曲が収録されています
- もう少しウェブデザインをグレードアップしたい。
- 彼女は部屋を薄いダブグレーで塗った。
- チャコールグレーのウールのズボン
- グレー・レンズマンは「銀河パトロール」の主人公である。
- ダイヤモンドのグレイニングはクラリティグレードにどのような影響を与えるのですか。
- 投資家は投資するつもりの債権のインベストメントグレードに注目する。
- ホワイトカラーの仕事をしながら同時に技術的な仕事やブルーカラーの仕事をする人をグレーカラーと呼ぶ。
- 更なるアップグレードを期待する
- プレミアムにアップグレードしましょう。
- もし私たちがプログラムをアップグレードしなかったら何が起こりますか。
- グレーのカーディガンを着ています。
- 私は家に帰ったらグレープフルーツを食べます。
- グレープフルーツジュースを注文した
- 転職は自身の仕事をグレードアップするための良い機会であると思うようになった。
- 転職は自分の仕事をよりよい仕事へアップグレードするための可能性を持っている。
- このソフトウェアのアップグレードは任意です。このままお使い頂くことも可能です。
「グレー」に関係したコラム
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