ぶどうまく‐えん〔ブダウマク‐〕【×葡×萄膜炎】
ブドウ膜炎
・ブドウ膜炎(uveitis) ![]() |
毛様充血を起こす病気の代表的なものがこのブドウ膜炎です。ブドウ膜とは虹彩,毛様体,脈絡膜をまとめてよぶ言い方です。したがって,詳しくは虹彩炎,毛様体炎,脈絡膜炎と分けてよばれることもあります。また,虹彩炎と毛様体炎は常に同時に起こるため,虹彩毛様体炎と一括してよばれます。脈終膜炎ノも,実際にはすぐ内側にある網膜にも炎症が広がっている場合がほとんどであるため,網脈絡膜炎とよばれることもあります。一般的には,前部ブドウ膜炎(虹彩毛様体炎)と後部ブドウ膜炎(脈絡膜炎)という分け方がされています。原因は,外傷や手術創などからの細菌感染で起きるものと,全身病,あるいは身体の他病巣から病原体ないし毒素が転移して起きるものとがあり,たとえば結核,梅毒,リウマチ,糖尿病,サルコイドーシスなどがそれにあたります。自覚的な症状には,まぶしさ,それに伴う流涙,痛みがあり,視力低下も起こしてきます。後部ブドウ膜炎だけの場合は,そのような症状はありませんが,網膜もおかされるため,視力低下や視野欠損が起こり,物がゆがんで見えたり(変視症),小さく見えたり(小視症),色覚異常が起きてきます。治療は,局所療法として散瞳させ,虹彩を安静に保つことが大切で,その他副腎皮質ホルモン剤などを使用します。その他全身療法,原因療法なども併せて行ないますが,もちろん症状,原因などによってその方法はかわってきます。かなり治療の長引く病気ですから,休養・安静を保ち,医師の指示に従うことです。急性に経過するものは,一般に予後良好ですが,慢性のものや,再発をくり返すものでは角膜変性,瞳孔異常,白内障,禄内陣などの合併症をきたし,高度の視力低下や失明に終わることが少なくありません。 |
ぶどう膜炎
(ブドウ膜炎 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/13 07:51 UTC 版)
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ぶどう膜炎 | |
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概要 | |
診療科 | 眼科 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | H20 |
ICD-9-CM | 364 |
DiseasesDB | 13676 |
MedlinePlus | 001005 |
eMedicine | oph/580 emerg/284 |
Patient UK | ぶどう膜炎 |
MeSH | D014605 |
ぶどう膜炎(ぶどうまくえん、英: Uveitis)は、ぶどう膜(虹彩、毛様体、脈絡膜)に炎症を起こす疾患である。ぶどう膜炎自体は一つの疾患概念ではなく、様々な疾患の一つの表現形である。
充血、眼痛などが現れ、比較的急激に視力障害をきたし、弱視や全盲になる事もある。
またその原因は、全身疾患によって起こることが非常に多く、全身精査が必要なこともある。
自覚症状
三叉神経刺激による充血、羞明、疼痛、流涙、視力低下、飛蚊症、調節障害
他覚所見
毛様充血、前房の炎症、前房蓄膿、縮瞳、硝子体混濁、乳頭浮腫、白内障、眼圧上昇、緑内障
分類
炎症の様式による分類
ぶどう膜炎は、炎症の様式により下記の二つに大別される。おのおのに分類される疾患を列挙する。
肉芽腫性ぶどう膜炎
サルコイドーシス、原田病、交感性眼炎、結核、梅毒、ヘルペスウイルス感染症、トキソプラズマ症、レプトスピラ
非肉芽腫性ぶどう膜炎
ベーチェット病、強直性脊椎炎、関節リウマチ、Reiter症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病、糖尿病
炎症の部位による分類
前部ぶどう膜炎
主に虹彩に起きるものを
- 虹彩毛様体炎
- 虹彩炎
などと呼ぶこともある。
中間部ぶどう膜炎
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後部ぶどう膜炎
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びまん性ぶどう膜炎
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治療
原病の治療を行うのと同時に、眼局所の治療も行う。 ぶどう膜炎は眼の局所の炎症が起こっているため、ステロイドの点眼、内服、点滴や非ステロイド性抗炎症薬の点眼を行う。抗生剤や抗ウイルス薬を使用することもある。
炎症が高度な場合、眼圧上昇を見たり、虹彩の水晶体への癒着することがある。そのため前者の場合抗緑内障薬、後者には予防や治療のために散瞳剤を使用することもある。
関連項目
ブドウ膜炎と同じ種類の言葉
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