静脈炎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/08/04 13:39 UTC 版)
| 静脈炎 | |
|---|---|
| 別称 | Venitis |
 | |
| 膝窩部の静脈炎 | |
| 概要 | |
| 種類 | 化学的静脈炎、表在性血栓性静脈炎[1] |
| 診療科 | 救急医学 |
| 症状 | 痛み、腫れ、発赤[2] |
| 発症時期 | 高齢者[2] |
| 危険因子 | 静脈カテーテル、静脈瘤、癌、妊娠、可動性の低下[3][4] |
| 鑑別 | 蜂窩織炎、血腫、リンパ管炎、腱炎[5] |
| 合併症 | 深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症[5] |
| 治療 | 温罨法、鎮痛剤 (NSAIDs)、抗凝固剤[3][1] |
| 頻度 | 比較的一般的[4][5] |
| 分類および外部参照情報 | |
静脈炎（じょうみゃくえん、英: Phlebitis）は、静脈の炎症である[2]。一般的に疑われるか所に、痛み、腫れ、発赤がみられる[2]。また、静脈の硬化がみられる場合もある[2]。合併症には、深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症などがあげられる[5]。
静脈カテーテルを使用している人の30％の人に発症するが、重度の症例はわずか4％である[4]。危険因子には、長期間にわたるカテーテルの使用と共におこなわれる抗生物質の投与などがあげられる[4]。根本的な機序には、静脈の損傷、化学物質による刺激、細菌感染などがあげられる[2]。その他の原因には、表在性血栓性静脈炎の状態として知られている血液凝固である[3]。 一般的な危険因子には、静脈がん、がん、妊娠、可動性の低下などがあげられる[3]。 通常、脚が関与している[3]。
治療を裏付ける証拠は少ないが、取り組みには、温罨法と鎮痛剤の使用である[6][1]。必要に応じておこなわる血栓の治療には、脚の挙上、非ステロイド性抗炎症薬、時に抗凝固薬の使用などがあげられる[3][7]。高齢者はより一般的に罹患しやすい[2]。症例が静脈カテーテルによる場合では、男性より女性の方がより一般的に罹患する[4]。
出典
- ^ a b c Dychter, SS; Gold, DA; Carson, D; Haller, M (March 2012). “Intravenous therapy: a review of complications and economic considerations of peripheral access.”. Journal of infusion nursing : the official publication of the Infusion Nurses Society 35 (2): 84-91. doi:10.1097/NAN.0b013e31824237ce. PMID 22382792.
- ^ a b c d e f g Macklin, D (February 2003). “Phlebitis.”. The American journal of nursing 103 (2): 55-60. doi:10.1097/00000446-200302000-00027. PMID 12582339.
- ^ a b c d e f Beckman, Joshua A. (22 October 2002). “Diseases of the Veins”. Circulation 106 (17): 2170–2172. doi:10.1161/01.CIR.0000036740.75461.80. PMID 12390942.
- ^ a b c d e Lv, L; Zhang, J (May 2020). “The incidence and risk of infusion phlebitis with peripheral intravenous catheters: A meta-analysis.”. The journal of vascular access 21 (3): 342-349. doi:10.1177/1129729819877323. PMID 31547791.
- ^ a b c d Czysz, A; Higbee, SL (January 2022). Superficial Thrombophlebitis. PMID 32310477.
- ^ Di Nisio, M; Peinemann, F; Porreca, E; Rutjes, AW (20 November 2015). “Treatment for superficial infusion thrombophlebitis of the upper extremity.”. The Cochrane Database of Systematic Reviews 11 (11): CD011015. doi:10.1002/14651858.CD011015.pub2. PMC 6885032. PMID 26588711 12 January 2022閲覧。.
- ^ Di Nisio, M; Wichers, IM; Middeldorp, S (25 February 2018). “Treatment for superficial thrombophlebitis of the leg.”. The Cochrane database of systematic reviews 2: CD004982. doi:10.1002/14651858.CD004982.pub6. PMID 29478266.
外部リンク
静脈炎
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末梢静脈では高浸透圧の濃い輸液などで血管痛が生じ、ひいては血管炎に至る。
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