皮膚症状
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ヘリオトロープ疹('heliotrope eyelids' or 'heliotrope rash')とゴットロン徴候(Gottron's papule)と呼ばれる典型的な紅斑が見られる。ヘリオトロープ疹は上眼瞼(まぶた)に見られる浮腫性紅斑をいう。 ヘリオトロープとは、紫色をした西洋のハーブの名で、色が似ていることからとった。 ゴットロン徴候は手指関節背側面(手の甲側)の角質増殖、落屑や皮膚萎縮を伴う紫紅色の角化性紅斑を指す。 一方、1979年にStahlらが報告した、母指の尺側面および第2~5指の撓側面から時に掌側に達する裂溝を伴う角質化は「機械工の手」(mechanic's hand)と呼ばれる。この兆候は間質性肺炎合併と相関する。 また、手足の伸側には、多形皮膚萎縮症 poikilodermaといって、色素沈着、脱失、萎縮が混在した局面を呈することがある。爪郭の血管拡張・点状出血もみられることがある。爪周囲紅斑は皮膚筋炎で高率にみられ、爪周囲出血は皮膚筋炎の疾患活動性との相関が報告されている。 体幹の皮膚症状としては、前胸部紅斑(Vネック徴候)、頸部から肩・上腕にかけての紅斑(ショール徴候)、掻破による線状皮膚炎(linear streaks)、むち打ち様皮膚炎(flagellate erythema)などを認めることがある。 むち打ち様皮膚炎は皮膚筋炎に特有の症状ではなく、シイタケ皮膚炎、ブレオマイシン・ペプレオマイシンによる薬疹、成人発症Still病、サイトメガロウイルス感染症でもみられる。
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皮膚症状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 01:56 UTC 版)
掌蹠膿疱症やニキビ(座瘡)、乾癬様病変、Sweet病などがみられることがある。ただし小児の70%以上は皮膚症状を発症しないとされる。
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皮膚症状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 05:45 UTC 版)
本症に特徴的な皮膚所見がおこるというわけではなく、結節性紅斑、血栓性静脈炎、毛嚢炎様皮疹が合併する。結節性紅斑はしばしば病勢と一致して増悪、寛解を繰り返す。
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皮膚症状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 00:33 UTC 版)
初期の皮膚症状は体躯の赤紫色で黒ずんだ平坦な斑(英語版)であり、そこから拡大して行き、大きな水疱を形成する。病変部の皮膚は壊死し始め、または弛み、大きく剥離する。
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皮膚症状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 16:17 UTC 版)
膠原病の診断的価値の高い皮膚や爪の所見としては爪囲紅斑や爪郭毛細血管拡張、爪上皮出血点、関節伸側・屈側の丘疹や紅斑、むち打ち様紅斑、皮膚硬化などが知られている。膠原病に特異的ではないが、膠原病が疑われる皮膚や爪の所見としては、レイノー現象、光線過敏症、顔面紅斑、環状紅斑、円板状紅斑、眼瞼の浮腫性紅斑、凍瘡様皮疹、爪床出血、結節性紅斑、網状皮疹、触知性紫斑などがあげられる。 爪囲紅斑 爪囲紅斑は爪甲周囲の紅斑で、ささむけ様になることもある。皮膚筋炎でよくみられる所見である。 爪郭毛細血管拡張 爪囲紅斑と爪郭毛細血管拡張の両方が認められた場合は皮膚筋炎が疑われる。爪囲紅斑を伴わない爪郭毛細血管拡張を認めた場合は全身性強皮症が疑われる。 爪上皮出血 爪上皮(甘皮)に認められる黒色の点状出血を爪上皮出血という。皮膚筋炎、全身性強皮症、混合性結合組織病で認められる。外傷でも認められることが多いが、複数の手指に爪上皮出血があれば膠原病の可能性が高くなる。 関節伸側・屈側の丘疹や紅斑 関節伸側に丘疹を認めたらゴットロン丘疹、角化性紅斑を認めたらゴットロン徴候という手関節の屈側にも同様の所見が認められることがあり逆ゴットロン徴候という。逆ゴットロン徴候は間質性肺炎の合併を疑う徴候である。刺激を受ける部位に好発し、PIP、MCP、肘関節、膝関節に認められることが多い。悪化すると痂皮、皮膚潰瘍を認める。痂皮や皮膚潰瘍を認めたら皮膚筋炎を疑う。鑑別は乾癬や接触性皮膚炎である。 むち打ち様紅斑 背部の掻爬痕に沿った紅斑をむち打ち様紅斑といい、ケブネル現象のひとつと考えられている。皮膚筋炎と成人スチル病を疑う所見である。膠原病以外ではしいたけ皮膚炎、ブレオマイシン皮膚炎、薬疹で認められることがある。 皮膚硬化 手指からMCPを超える皮膚硬化は全身性強皮症、混合性結合組織病を疑う所見である。早期には皮膚硬化としてではなく浮腫として認められる。手指の循環不全により指尖部潰瘍や陥凹性瘢痕を伴うことがある。 レイノー現象 レイノー現象は寒冷刺激によって手指や足趾の皮膚が蒼白、紫になる現象である。膠原病では混合性結合組織病、全身性強皮症では高率に認められる。また全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群、皮膚筋炎、免疫介在性壊死性筋症でも認めることがある。基礎疾患を認めない原発性レイノー病との鑑別を要する。左右非対称性に出現し、爪郭毛細血管拡張、壊死がみられ、抗核抗体陽性の場合は膠原病によるレイノー現象を示唆する。膠原病以外では内分泌疾患、血液疾患、動脈硬化、胸郭出口症候群、薬剤により出現することがある。 光線過敏症 強い光や紫外線を浴びた後に出現または悪化する皮膚病変の総称を光線過敏症という。膠原病では全身性エリテマトーデスや皮膚筋炎、シェーグレン症候群で出現する。鑑別としては日光皮膚炎(日焼け)、多形日光疹、光線過敏型薬疹、日光蕁麻疹、慢性光線性皮膚炎、晩発性皮膚ポルフィリン症があげられる。 顔面紅斑 鼻根部をまたぐ頬部紅斑(蝶形紅斑)は全身性エリテマトーデスにおいて診断価値の高い所見である。全身性エリテマトーデスでも典型的な蝶形紅斑を示さないことがある。また皮膚筋炎でも顔面紅斑を示すことが多く、両者の鑑別が重要である。皮膚筋炎と顔面紅斑は鼻唇溝を含む紅斑であることが多く、全身性エリテマトーデスでは鼻唇溝を含まない紅斑であることが多い。その他の鑑別で重要なのが酒皶、脂漏性皮膚炎、光線過敏型薬疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、伝染性紅斑、丹毒があげられる。 環状紅斑 辺縁が隆起した環状の浸潤性紅斑で全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群では露光部に好発する。抗SS-A抗体との関連性が示唆されている。多形滲出性紅斑や内臓悪性腫瘍、ライム病、乾癬が鑑別となる。 円板状紅斑 頭部、顔面、耳、全胸部など露光部に好発する表皮変化(鱗屑、びらん)を伴う病変で円板状エリテマトーデスとも称される。全身性エリテマトーデスでも認めるが皮膚エリテマトーデスに多く認められる。 眼瞼の浮腫性紅斑 眼瞼に出現する浮腫性紅斑で、皮膚筋炎ではヘリオトロープ疹という。白色人種では紫紅色を呈し、ヘリオトロープの花弁の色に類似するが黄色人種では赤褐色を呈することが多い。鑑別診断としてはアトピー性皮膚炎、多形日光疹、接触性皮膚炎、薬剤アレルギー(点眼薬を含む)、脂漏性皮膚炎、眼瞼炎などがあげられる。 凍瘡様皮疹 手指、足趾、鼻、耳に求める凍瘡様の皮疹である。冬季に増悪するが春季にも残存するため凍瘡と区別する。膠原病では全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群で認める。鑑別は凍瘡である。 爪床出血 爪床に認める黒色の出血である。出血の多くは黒色線条を呈する。膠原病では全身性強皮症、全身性エリテマトーデス、抗リン脂質抗体症候群、皮膚筋炎、関節リウマチで認めることがある。レイノー現象や肢端チアノーゼを合併する場合は膠原病の可能性が高くなる。その他の原因としては外傷、感染性心内膜炎、血液系悪性腫瘍、ビタミンC欠乏症、経口避妊薬の内服によるものがある。 結節性紅斑 結節性紅斑は下腿伸側に好発する有痛性の脂肪織炎である。膠原病および類縁疾患ではベーチェット病、サルコイドーシス、反応性関節炎、全身性エリテマトーデス、炎症性腸疾患、血管炎に認めることがある。その他の原因としては溶連菌感染症、特発性、結核、マイコプラズマ、膵炎などがある。 網状皮疹 酸素飽和度の低い血液により静脈が拡張することによって生じる。病態として低酸素血症、動脈流入の低下、静脈流出の低下が考えられる。膠原病および類縁疾患では抗リン脂質抗体症候群、クリオグロブリン血症、全身性血管炎、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、シェーグレン症候群などで認められる。その他の原因疾患としては真性多血症、パルボウイルスB19感染症、コレステロール塞栓、敗血症性塞栓、カルシフィラキシスなどがある。 触知性紫斑 浸潤を触れる紫斑で下腿に好発する。小血管炎であることが多く、膠原病および類縁疾患ではIgA血管炎、蕁麻疹様血管炎、ANCA関連血管炎、膠原病による二次性血管炎(全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチ)、ベーチェット病で認められる。その他の原因疾患としては感染性血管炎(感染性心内膜炎)、薬剤性血管炎、腫瘍随伴性血管炎で認められる。
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