病態として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/28 06:00 UTC 版)
先天異常の表現型として、内眼角贅皮が見られる場合がある。鼻梁が成長して前方に伸びるのを阻害するような病態が、これに関連している。ダウン症候群 (21トリソミー) 患者の多くにみられる特徴の一つに、際立った内眼角贅皮がある。1862年にイギリスのジョン・ランドン・ダウン (en) は、現在ではダウン症候群と呼ばれる疾患を分類した。彼は「ダウン症を持つ子供、はブルーメンバッハ (en) のいわゆるモンゴロイドと同じ (内眼角贅皮のように) 身体的顔貌的な共通性がある」という考えをもっていた。そこで当時流行のこうした (ブルーメンバッハ的な) 民族理論に基づいて「モンゴリズム」という呼称 (蒙古症) をもちいた。「蒙古症」という用語は1970年代初頭までは使われていたが、侮蔑的でしかも不正確なものとみなされるようになって、今では通常用いられていない。 Zellweger 症候群 (ペルオキシソームの機能異常をきたす遺伝子疾患のひとつ) でも内眼角贅皮は特徴的である。他に内眼角贅皮を呈するものとして、胎児性アルコール症候群、フェニルケトン尿症、ターナー症候群などがある。
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