ターナー症候群
ターナー‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【ターナー症候群】
ターナー症候群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/30 16:43 UTC 版)
ターナー症候群(ターナーしょうこうぐん、Turner syndrome)とは、染色体異常の一つで、正常女性の性染色体がXXの2本なのに対し、X染色体の遺伝子が1本分しかないことによって発生する一連の症候群のこと。その名称は、この症候群を報告したアメリカの内分泌学者ヘンリー・ターナーに由来する。大多数は適切な医学的介入のもとで健康な社会生活を送ることから、病気・障害ではなく一種の体質であることを強調する意味で「ターナー女性」という呼称を用いることが推奨されている[1]。
- ^ 正式名は pseudo autsomal region 。
- ^ 詳細はX染色体の不活性化を参照。
- ^ 「イソ染色体」とも、分裂時のエラーで両方同側(両方長いor両方短い)の腕になっている染色体。エラーが起こった本人は対になる「両方短いor両方長い腕の染色体」があるので無症状だが、配偶子形成時に問題が生じ通常子供は流産や死産になる。例外的に「X染色体の長腕の同腕染色体」だけは子供は生存可能。((高橋2010)p.266「同腕染色体(イソ染色体)」)
- ^ 原因はXp11.2-p22.1領域またはXqの遺伝子がないと卵巣の機能不全をきたし、X染色体2本の対合による第一次減数分裂が上手くいかずに卵子が形成されないこととされる((日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.2-3」)
- ^ リング状のX染色体は生存に必要な遺伝子が足りず単独では致死になる。
- ^ 厳密にはこの「長腕のないX染色体」を持つものは本来のターナー症候群ではない。((高橋2010)p.270)
- ^ Y染色体の短腕が欠損している場合(Yp-)だと精巣決定遺伝子(SRY)も欠落しているので、46,X,del(Y)などの表現型は女性になる。((高橋2010)p.270)
- ^ a b 小児科診療 第79巻増刊号「小児の症候群」 p70
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.1・p.2表1」
- ^ a b (高橋2010)p.270
- ^ (日本人類遺伝学会)「02. 染色体数の異常 d 、性染色体の低頻度モザイク p.1-2」
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.1」
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.4」
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.2「表1.Turner 症候群の核型(%)」」
- ^ (日本人類遺伝学会)「11. 核型の読み方 b 、記号と略号・c、 核型記載の原則」全般」
- ^ (日本人類遺伝学会)「11. 核型の読み方 d 、構造異常の核型p.11」
- ^ a b (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.3」
- ^ (高橋2010)p.270-271「症状」
- ^ (日本人類遺伝学会)「07. 出生前診断 e 、羊水細胞の性染色体異常 p.1」
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.2-3」
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 b、リングX染色体p.1-2」
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 a、Turner症候群 p.2「表2.Turner 症候群の染色体異常と臨床症状の頻度(%)」」
- ^ (日本人類遺伝学会)「05. 性染色体異常 i、X/XY混合性性腺異形成p.1-2」
- ^ Genetic and Nongenetic Causes of Pregnancy Loss
- 1 ターナー症候群とは
- 2 ターナー症候群の概要
- 3 治療
- 4 外部リンク
ターナー症候群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 05:10 UTC 版)
正常女性核型がXXであるのに対し、X染色体のうち一本が完全または部分(短腕側)的に欠失している(X、XO)。
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ターナー症候群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:46 UTC 版)
染色体異常症のうちの異数性の一つ。配偶子形成時の減数分裂過程での染色体不分離により、X染色体が1本少ないことによる。正常女性核型は46,XXとX染色体が2本あるのに対して、X染色体が少なく45,Xとなる。しかしながら、実際には45,Xだけではなく、X染色体の構造異常によりX短腕が欠失した核型も稀ではなく、46,X,i(Xq)やマーカー染色体などがモザイクで存在する場合も多い。新生児期の四肢の浮腫、先天性心疾患。小児期の低身長。思春期の無月経で判明する。発生頻度は2010年のデータで新生女児の約2500人に1人、もしくは女児1000人に1人。性自認は主に女性。 「ターナー症候群」を参照
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